「グローバル人材を育成せねば…」

という問題意識は高まりつつありますが、では「グローバル人材とは何か」という問への定見は、意外とありません。

そんな時に参考にしたいのがこちら。

藤井 清孝著、グローバル・マインド 超一流の思考原理―日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

筆者はケイデンスやSAPなどの日本法人で社長を務めた経営者。

この手の人が書いたものは、自分の体験談が中心になってしまうことがよくありがちですが、本書はちょっと違います。

体験を踏まえつつ、一歩引いた視点から汎用的な「グローバルで活躍する人材に必要な能力」を提言してくれているのが、何ともありがたいのです。

「グローバル人材」という言葉にピンと来る人ならば、お薦めの一冊です。

●グローバルマインド
 己を知る骨太な生き方
 グローバルで通用する思考力

●未来を語る言葉のパワー

●MBAは自分と異質のDNAとのインターフェースをとるプラットフォームのような位置づけであると感じる

●新しいことを素早く学ぶ勉強法
 コンテキスト 物事の背景
 ドライバー 
 トライアンギュレート 賛成・反対・中立の立場という三つの違う測量点をもって立体的にとらえる
 トレードオフ

●社長業ではコンシステンシー(一貫性)とパーシステンシー(執念)が肝要と痛感した

●「正解への呪縛」から逃れる教育の重要性

●問題自体を定義しリスクを恐れない骨太な人材養成が急務
 誰が見ても正解の存在する問題は、解決方法をあえて大げさにコミュニケーションする必要はなく、黙々と課題をこなしていく実行力が評価される。しかしながら、明らかな正解が存在せず、問題の定義から入らなくてはならない場合は、自分のロジックを骨太に説明するコミュニケーション能力が必要不可欠だ

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