「ベンチャービジネスの経営者ってどんな人なんだろう?」

起業に興味を持つ人ならば考えたことありますよね。

その答えを余すことなく書いたのがこの一冊。

見城 徹著、編集者という病い

見城 徹著、編集者という病い

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者は進行の出版社、幻冬社の創業者にして社長。タイトルにあるとおり「編集者」でもあるのだが、むしろ起業家の内面世界としてとらえた方が正しいだろう。

先に言っちゃうと、amazonなどでの批判はすべて正解。どこぞに書いた記事を脈絡なく集めただけだし、著者は偏執的だし、テロを肯定している人間に上場企業の社長を任せることは出来ないと思う。

でも一方で、「これが起業家だよ」、というリアルがあるのが魅力的。幸せな人間が起業なんてするわけがなく、何が著者を駆り立てるかを知るだけでも参考になるのでは?

下記、ポイントを。

●「刺激する言葉をいっぱい吐くんですよ。それから、その人が無意識に持ってるものを観察しながら、それをどういう言葉でいったら相手の中で顕在化していくのか、もし傷口があるんだったら、どのような場面でそこに塩を塗り込もうか、常にうかがっている」

●編集者として必要な資質は、感性、情熱、腰の軽さ、酒が飲めること、劣等感

●「自分が知らない感情を人に指摘することは出来ない。自分が野心という感情を知らないのに、『あなたは野心家だ』とはいえないのと同じです。人に指摘する言葉はすべて自分の中にあるものです。」

●生後八ヶ月ぐらいで、エドを訓練に出すことになった。僕は反対したのだが、その方が後々エドのためにも絶対いいという妻の主張を容れて三ヶ月コースを選択した。(中略) 一週間に一度、飼い主も一緒になっての訓練があって、それが面会日にもなるのだが、最初のその日が待ち遠しくてならなかった。
預けた店はガラス張りになっていて、車を降りた僕の目に小さなケイジの中に入っているエドの姿が見えた。
ドアを開けて店内に入っても、エドは気がつかない様子で蹲っていたが、僕と目があった瞬間、彼は立ち上がり、呆然と僕を見たまま失禁したのだった。
結局三ヶ月の料金を払って、一ヶ月でエドを引き戻すことになったのだが、あの失禁したときのエドの表情は今も脳裏に焼き付いて離れない。」

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