部下のマネジメント、うまくいってますか?
「うーん…」
なかなか難しいですよね。
仕事の割り振りやスケジューリングなどの「仕組み」の話も難しいのですが、それ以上にたいへんなのが、コミュニケーションも含めた関係の作り方。
何せ相手も人間。こっちが良かれと思ってしたことが、意外と響かなかったり、曲解されたりして、上司の悩みは尽きないのです。
だからこそ、部下を持つ人向けに、いろんなテクニックが紹介されているのでしょう。
「上司が『鬼』とならねば部下は動かず」なのかぁと思ってみたら、やっぱり「『やる気』のコーチング―部下との距離を縮める“場づくり”のすすめ」が大事だったりして、「 オレは聞いてない! 上司はなぜ部下の話を聞けないのか」、と言いたくもなります。
もうちょっと、シンプルにまとめたものはないの?
と言う人にお勧めなのが、こちら。
K.ブランチャード著、1分間マネジャー―何を示し、どう褒め、どう叱るか!
マネジメントの仕事をシンプル化して、3つの要素(目標設定、褒める、叱る)に落とし込んだところにこの本のすばらしさがあります。
そうそう。せいぜい3つぐらいまでしか覚えられないって、人間。
ただ、このシンプルに見える手法、実は深いし、実行しきるのは簡単ではないことが分かってきます。たとえば、目標設定にしても、「行動に即した言葉 で」目標を記述することが提言されているわけですが、それって具体的にはなに?というのは自分自身で考えて、体得しなければならないでしょう。
まあ、逆に言えば、それがこの本のいいところ。
解決策を示すのではなく、部下を持つ人が考えなければいけないポイントと、その入り口を示している、という位置づけこそが、実はこの本の最大のミソです。
え?それでも、「解決策」が欲しい?
そんな人は、同じ著者の、入門から応用へ 行動科学の展開―人的資源の活用なんていかがでしょう?
精緻に書かれている分、読むのは多少手間ですが、リーダーシップやマネジメントシップのセオリーが詳説されています。
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