「プラットフォーム」って聞いたことあるでしょうか?
駅のアレではなく、ビジネスや人々の生活を支える基盤、と言う意味です。これを作ると、良いことあるよ、という提言をまとめたのがこちら。
平野 敦士 カール、アンドレイ・ハギウ著、プラットフォーム戦略
評価は
Amazonでの評価は必ずしも高くないのが不思議ですが、良書だと感じました。
以下、ポイントを。
●プラットフォーム戦略を採用すると、複数の企業とアライアンス(提携)を組むた
め、プロジェクト全体にまたがる超組織戦略が必要になってきます。これは、従来
の経営戦略が原則的には一企業の戦略を前提にしていたのとは大きく異なります。
したがって、プラットフォーム・ビジネスにおいては、企業の戦略・組織・収益管
理方法・人材評価と育成・顧客とのリレーションシップなど、ビジネスの全体を根
本的に変える必要が出てくるのです。
●プラットフォーム戦略という思考によって、周りの多くの人のさまざまな知恵と
経験の共有を受け、一つの目標に向かって情熱をもって「同志化」することができ
たおかげです。
●プラットフォームビジネスはエコシステム
二つ以上のグループを結び付ける
あるグループは他のグループを必要としている
グループ単独では得られない価値を創出している
グループ間での相互作用によって外部ネットワーク効果を誘発し、新しい価値を創
造する仕組みを担っている
●プラットフォームの五つの機能
マッチング機能
コスト削減機能
検索コストの低減機能 (ブランディング、集客機能)
コミュニティ形成による外部ネットワーク効果・機能
△プリズム機能 (通常では直接に相互作用が及ばない二つ以上のグループを結び付
ける)
●失敗する多くのプラットフォームは、ターゲットが欲しいと思っているものを提
供するのではなく、お金を払ってくれる広告主というグループを最優先にしてしま
う
●あなたの会社をプラットフォーム化する際に、どのようにグループ間の交流を促
進させることができますか
●「エバンジェリスト」あるいは「アライアンス担当」と呼ばれる、プラット
フォーム戦略思考に基づいて、組織を越えてWin-Winの関係を構築していく組織や
人材の存在がカギとなっていました
●多くの失敗したプラットフォームの原因は、キラーコンテンツを乗せるための競
争に負けたこと
●プラットフォーマーはあらゆるケースを想定しながら、価格を弾力的に変化させ
ていくことによって、市場の動き、参加グループの反応を注意深くゆっくりと観察
する必要があります
●プラットフォームにおいては、ファーストムーバー・アドバンテージ、すなわち
最初にリスクをとって参入したものが勝利するという法則がなり立たない
●マイクロソフトが開発業者に対してさまざまなサポート体勢を懇切丁寧に行った
のに対して、IBMはとくに支援をせず「勝手に作ってくれるはずだ」と自社のポジ
ションを過信してしまったこと
●facebookは…意図的にが部ネットワークを促進させる内容の…アプリケーション
を多くの人の目にとめさせるようなディレクトリーの作り方をして、一部の勝者が
圧倒的な支持を得るような仕組みを提供しているのです。つまり、プラットフォー
ムのクオリティを、情報の不均衡を意図的に発生させることによって維持している