採用活動は企業の生命線とも言えるものですが、なかなか難しいところがあります。優秀だと思って採用したのに今イチ活躍してくれなかったり、熱意を買って入社してもらったのにあっさり辞めてしまったり。そんな悩みをお持ちの方にぜひ手にとって欲しいのが川上真史、齋藤亮三両先生のご著書「まんがでわかるコンピテンシー面接」です。

それっぽい回答に惑わされる採用面談

まず、採用での面接に関して。従来型の面接では、その人が行った体験を聞いて、それに基づく考えを聞くというものです。たとえば新卒の採用面談だったら、

面接官「大学時代に力を入れたことは何ですか?」

応募者「はい。日本中を自転車で旅行しました」

面接官「どんなことを考え、感じましたか?」

応募者「風ってあたたかいんだな、と改めて強く思いました」

なんだか「それっぽい」回答で、ユニークな人材だと勘違いしてしまいそうです。

そうではなく、応募者の体験を聞いて、その背後にある行動と能力を探っていくのがコンピテンシーインタビューです。

採用で役立つコンピテンシーインタビュー

具体的に、コンピテンシーインタビューの様子が再現されているのが、本書の第2章です。

面接官「学生時代に一番頑張ったことは?」

応募者「居酒屋でバイトしたことです」

面接官「その中で、成果をあげたことは何でしょうか?」

応募者「お客様のクレームを減らすために取り組んだことがあります」

面接官「それはいつ?どんなクレーム?」

応募者「お客様から料理を出すのが遅いってクレームがあって…」

これによって、応募者が持つコンピテンシー、つまり再現性のある成果を生み出す力を測定するのです。

具体的には、次のステップでコンピテンシーインタビューは進められます。

  • ステップ1:面接のテーマ・課題を確認
  • ステップ2:その取り組みの中で「とくに工夫した点」、「苦労した点」を確認
  • ステップ3:場面の特定
  • ステップ4:そのときの行動に加えた判断や工夫を確認

レベル感があるコンピテンシーと面接官への注意事項

なお、一口に「コンピテンシー」と言っても、レベルがあります。それを表したのが下表です。

  • レベル5:まったく新たな、周囲にとっても意味ある状況を作り出す行動(状況創造行動)
  • レベル4:状況を変化させるため、独自の工夫を加えた行動、独創的行動。状況を変化させよう、打破しようという行動 (状況変容行動)
  • レベル3:今ある状況の中で、工夫を加えた行動、明確な意図や判断に基づく行動、明確な理由のもとに選択した行動 (能動行動)
  • レベル2:やるべきことをやるべきときにやる (通常行動)
  • レベル1:言われたことを言われた時にやる (受動行動)

これらを測定するために、採用面談においては下記の注意点が本書では述べられています。

  • 応募者が話しやすい雰囲気作りを心がける
  • 誘導しない
  • 過去形で質問する
  • 単数形で質問する
  • 「何をしたのか」だけでなく「どのようにやったか」まで聞く


画像はアマゾンさんからお借りしました。