大人の五教科スキルアップをサポートするシンメトリー・ジャパン

エンゲージメントUP研修

エンゲージメントUP研修

こんにちは。シンメトリー・ジャパン代表の木田知廣です。

コロナ禍を乗り越えようという今、改めてエンゲージメント<貢献意識>に注目が集まっています。

リモートワークや「呑みニケーション」不在など、コロナ禍は組織への帰属意識に大きな傷跡を残しました。これを回復できるか否かが、ポストコロナの企業の成功を左右する大きな要因です。

とはいえ、昔ながらの「満足度調査」にはもはや戻れません。なぜならば、単なる満足度は組織への貢献を捉えていないから。ぬるま湯のような職場で、「楽な仕事に満足している社員」が多くても、成果が上がるはずもありません。

これに変わるのがエンゲージメント<貢献意識>。社員が組織にどのくらい貢献したいかという面もありますが、同時に「組織が社員の成長にどのくらい貢献できるか」という観点も含めて双方向の関係性をもたらします。

私たちは、研修によってこのエンゲージメントを高めるお手伝いをします。ご興味がある方は、ぜひ下記よりお問い合わせ下さい。

シンメトリー・ジャパン代表 木田知廣

お問い合せフォーム

    お名前
    (必須)
    会社名
    (任意)
    メールアドレス
    (必須)
    電話番号
    (必須)
    お問い合せ内容
    (必須)
    ご質問やご要望などをご記入下さい。

    エンゲージメントUP研修の概要

    エンゲージメントUP研修の受講後の姿

    • 社員が組織に貢献し、組織が社員の成長にコミットすることが健全と捉えている
    • エンゲージメントの一環として、組織の目的、価値観をより深く理解している
    • 組織に貢献するための、自らの得意分野の発揮方法を計画している

    エンゲージメントUP研修のカリキュラム

    テーマ 概要
    今求められる組織におけるエンゲージメント なぜ、今、満足度ではなくエンゲージメントが求められるのかを理解する。とくに、社員から組織へ、そして組織から社員へと双方向の貢献という観点に着目し、これがより健全な風土を生み出すことを認識する
    エンゲージメントUP演習 エンゲージメントは言葉だけではなかなか理解できないもの。これを「実感」するための演習を行う。チーム対抗で成果を競い合うもので、これによってエンゲージメントがある組織、ない組織の違いが分かる
    組織の理念を浸透させるゴールデンスタンダード エンゲージメントを高めるためのカギの一つが組織の理念を社内で浸透させること。このための方法論が、リッツ・カールトンホテルが長年取り組んでいる「ラインナップ」と呼ばれる手法。実践も交えながら、この手法を実感する
    自身の貢献を明らかにする エンゲージメントのもうひとつのカギが、社員一人一人が自身の力を発揮して組織に貢献できること。このための具体的な計画を立案するとともに、自身のキャリアプランを明らかにして、組織からどのようなサポートが必要かを考える

    なぜ、いま、エンゲージメント研修が必要か

    シャウフェリ教授の提唱するエンゲージメントを高める意義

    エンゲージメントを高めることの意義は直感的にも分かりますが、アカデミックな研究結果も見てみましょう。オランダのユトレヒト大学のウィルマー・シャウフェリ教授によると、下記のメリットがあります。

    • エンゲージメントの高い従業員およびその従業員の働く部門は業績が良い
    • 仕事のミスが少なく事故を起こすことも少ない
    • 「もうひとがんばり」するのが好きで、結果としてやりがいのある仕事を手に入れる
    • エンゲージメントの高いリーダーは、部下から優れたリーダーとみなされる
    • 顧客に対して志積を持って接するため、顧客満足度が高い
    • 上司や同僚のために自発的な仕事をすることをいとわない
    • 従業員のエンゲージメントが高いと転職率が下がる
    • 仕事に満足し、フロー(没頭し、楽しいと思える状態)に入りやすい

    リモートワークで低下する従業員エンゲージメント

    コロナ禍で広まったリモートワークは、職場に大きな変化をもたらせました。もちろん、「生活の満足度が高まった」と答える人が19.2%いて、良くなった面はあります。しかし、従業員エンゲージメントという観点からは、危険な信号が読み取れます。たとえば仕事の満足度。リモートワーク開始前後では、「満足度が低くなった」と応えた人は31%。そしてズバリ、組織への帰属意識は24.8%の人が「低くなった」と応えています。

      低くなった 変わらない 高くなった
    生活の満足度 25.0 55.8 19.2
    仕事の満足度 31.0 62.2 6.8
    組織への帰属意識 24.8 70.4 4.8
    仕事へ貢献したい意欲・やる気 25.6 69.2 5.2
    仕事への意欲やる気 32.8 61.6 5.6
    組織の一体感 36.4 59.8 3.8

     

      減った 変わらない 増えた
    業務量そのもの 37.6 55.6 6.8
    労働時間 36.2 54.2 9.6
    同僚とのやりとり(遠隔含む) 50.0 45.0 5.0
    上司とのやりとり(遠隔含む) 45.2 49.2 5.6

    出所:「新型コロナウィルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」(パーソル研究所)

    入社3年で辞めるのはエンゲージメント不足

    エンゲージメントや満足度は昔から重要視されていますが、最近とくに重点課題になっているのはワケがあります。それが、就業意識の変化。ある調査によると、「2年以内に会社を辞めたい」と思っているのは20代社員のなんと30%。実際、現場の声も、「入社3年以内に辞める人が多くて困る」というものが多く聞かれます。

    ちなみにこの数字、時系列で見るとより事態の深刻さが分かります。実は2012年には、このパーセンテージが21%だったのです。それが徐々に上がっていき、ついには上述の30%と、国際的に見ても高い水準になってしまったのです。

    では、彼らはなぜ辞めたいと思ってしまうのか。答は、「キャリア目標の達成の見込み」が薄いから。実は上述の調査によると、2年以内には辞めない、つまりある程度の満足を感じている人もいるわけです。この、2年以内に辞める人、辞めない人のもっとも大きな違いが「キャリア目標の達成の見込み」なのです。

    退職の理由としては、他にもいろいろと考えられます。職種があわない、上司がダメである、などなど。ところが、そのような「不満足の要因」によって退職するのではなく、むしろ「満足できないから」退職することを示唆し、ここにエンゲージメントの重要性がうかがえます。

    あきらめ社員を生み出すエンゲージメント不足

    今度は大企業を見てみましょう。また調査結果ですが、「私は当社ではたらくことに誇りを感じる」と答えた人の割合は62%。確かに名前を知られた会社に勤務することは、誇りを生み出します。ところが、同じ調査で、「当社は自分に期待されている以上の貢献をする気持ちにさせてくれる」にイエスと答えた人の割合は、なんと38%。

    要するに、「有名な会社で外聞は良いけれど、内実はやる気にさせてくれない」という状況で、いわば「言われたことだけやっていて、首にならなければいいや」というあきらめ社員の姿が目に浮かびます。ちなみにこれは、海外企業と比べた時、より深刻さを増します。

    「熱意を持って自発的に会社に貢献しようとしている社員の割合」の国際比較では、海外企業は46%に対し、日本企業はわずか27%。海外企業の中でも好業績の企業ではこの数値が55%まで跳ね上がるそうですから、その違いに愕然とします。グローバルな競争が激しくなる中、日本企業が苦戦しているのもうなづけます。

    社員エンゲージメントを高める8か条

    では、どのようにしてエンゲージメントを高めれば良いか。答えは出ていて、それが下記の7か条を高めることです。

    1. 顧客に提供する体験的価値への自信
    2. 成果創出に向けた効果的な組織体制
    3. 自社におけるキャリア目標達成の見込み
    4. 生産性を高めるための環境整備
    5. やりがいや興味がある仕事を行う機会
    6. 仕事を進めるための十分な人員の確保
    7. 一個人としての尊重
    8. 自社の戦略と目標に対する信頼感

    前述の「キャリア目標達成」や「やりがいや興味」、「一個人としての尊重」など、研修によってキャリアプランを立て、そこに向けて仕事を実践しながら自身のスキルと実績を上げていくべき理由が見えます。

    あるいは、「自社の戦略と目標に対する信頼感」も、自然と発生するものではないでしょう。これは、一つひとつの部署において、上司が全社戦略を理解し、それを現場の社員まで落とし込むことで初めて実感できます。ここにも、研修をやるべき理由があるのです。

    自社の理念の浸透がエンゲージメントをあげる

    前述の8か条の中でトップに位置している、「顧客に提供する体験的価値への自信」についても考察してみましょう。経営学者のピーター・ドラッカーが説くとおり、企業の目的は顧客の創造であり、結果として顧客満足度がエンゲージメントにつながるというのは分かります。

    ただ、多くの日本企業においては、この顧客価値がないがしろにされているのが現状でしょう。むしろ、社内が「内向き」。つまり、お客様への価値提供より社内の事情が優先される。あるいは、新たにチャレンジするよりも、ミスをせずに済ますことが第一だと思われる。前述の「あきらめ社員」とあわせて考えると、日本企業のこのような姿が浮かび上がってきます。

    では、これを変えるきっかけは何か?それが、理念の浸透です。たとえば、エンゲージメントUP研修でも触れているリッツ・カールトンホテルを考えてみましょう。彼らは、

    We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen
    紳士淑女をおもてなしする私たちも紳士淑女です

    と言うモットーを掲げることで、顧客志向を明確に打ち出しています。

    そして、さらに大事なことは、これが「お題目」にならないよう、浸透させるための手法を継続的に行っていることです。それがラインナップと言われる手法で、

    • 担当者(日ごとに変わる)が、「ベーシック」と呼ばれる行動規範を読み上げ、それに関連する具体的な行動を発表する
    • 他のスタッフは、その発表への賞賛、あるいは「自分だったこうする」という意見交換をする
    • これによって、(まだ)抽象度が高い価値観が行動に置き換えられる

    というものです。

    日本企業では、ともすると理念を定めるだけに終わってしまうケースが多いのではないでしょうか。せいぜいが、その理念を名刺大のカードに印刷して社員に配って終わり。これでは理念が浸透するはずはありません。結果として、「我が社は何のためにビジネスをやっているのか」、「お客様にどんな価値を届けているのか」が曖昧になり、エンゲージメントにつながらないのです。

    現場におけるエンゲージメント低下の影響

    ここまで、大所高所の視点からエンゲージメントを高める必要性、そしてその高め方に関して説明してきました。そして、現場レベルにおいてもエンゲージメントの低さによる問題は出てきます。「辞める」とまでは行かなくても、エンゲージメントが低い社員はやる気が低くなるのは創造できるでしょう。結果として仕事の非効率、ミス等が起こり現場の生産性が下がります。

    そして、怖いのは、エンゲージメントが低い社員は「伝染性」があること。一部の人がエンゲージメントが低くなると、まるで伝染病のように、それまでやる気があった社員にうつってしまいます。「あの人やる気ないな~」という評価が、「それでもこの会社では許されるんだ」という感想に変わり、「だったら自分もサボった方が得。正直者が馬鹿を見るってことだよね」となってしまいます。

    これを食い止める最前線にいるのが管理職です。もしエンゲージメントが低い社員がいたら、「その場」で手を打ちましょう。やる気を高めるために動機づけをかき立てるのもいいですし、最近流行のマネジメントスタイル、1 on 1心理的安全性、そして組織開発などが流行るのもここに理由があります。

    逆に言うと、管理職自らのエンゲージメントが下がってしまっていると、問題は根深いものです。上記では20代社員が2年以内に辞める可能性を解説しましたが、実はこの傾向は他の年代でもほぼ同じです。30代では20%、40代では14%、50代では11%となっており、2013年を底に徐々に上がっているというトレンドはほぼ同じです。

    もしこのような傾向に心当たりがあるならば、エンゲージメントUP研修を真っ先に行うべきは管理職とも言えます。従来の管理職研修や、リーダーシップやマネジメント、そして部下評価に重きが置かれましたが、そこに「管理職自身のエンゲージメントを高める」という要素を盛り込むことが、エンゲージメント向上の最初の一歩かもしれません。

    部下のエンゲージメントを高めるための管理職の4か条

    上記を踏まえ、部下のエンゲージメントを高めるために管理職ができることを考えてみましょう。実はこれも答えが出ていて、下記4つの項目になります。

    • 組織のビジョンや戦略的決定についての説明と共有
    • キャリア開発や能力開発の指導
    • 仕事に関するフィードバック
    • 情緒的なケア

    こう並べてみると、特殊な要素はありません。もちろん、上述のエンゲージメントを高めるための8か条に即したものになっていますが、仮にこの「8か条」がなかったとしても、リーダーとして必要な項目ばかりです。

    とはいえ、コロナ禍においては、これを現場で実践することは容易でないというのもまた事実です。たとえば、二番目の項目の能力開発の指導。部下の持つ能力よりも少しだけ難易度の高い仕事を与えて、その達成を支援しつつ、精工した時には振り返らせると言うのがその基本です。ところが、コロナ禍においては、部下に与える仕事を選り好みしていられないということが起こります。結果として育成がうまく進まずに、エンゲージメントが高まらなかったとしても上司を責めるのは酷でしょう。

    同様に、4番目の情緒的なケア。まさに今のような時こそ情緒的なケアが必要なのは分かります。しかし、その上司自身が情緒的なケアを必要としているにもかかわらず、十分に得られていないというケースもあります。

    とはいえ、これはネガティブなばかりではありません。なぜならば、上司のリーダーシップ能力を高めることと、部下のエンゲージメントを高めることは、同一線上にあるからです。エンゲージメントUP研修によって、「良いサイクル」が生まれれば、そこから一気に組織全体のエンゲージメントを高めることも可能であることが想像できます。

    もっとも、これは「事後」の施策ですから、まずはエンゲージメント・サーベイによって自社の状態を測定するのが本当のスタートポイントかもしれません。

    • Facebook
    • Hatena
    • twitter
    • Google+
    PAGETOP