目次:»人事担当者の9割超が絶賛したチームビルディング »標準的なカリキュラム »対立を乗り越えて実現するチームビルディング »役割から見るチームビルディング
「リモートワークでチームワークをよくできないか…」
人事部の方からそんな相談を多くいただいています。「ウィズコロナ」の時代、リモートワークを取り入れたのはいいのですが、コミュニケーションが希薄になりがち。もちろんZoomも使っていますが、ビデオをつけずに要件を話すだけでは十分ではない…。
そんな悩みにお応えするのが、Zoomを使ったゲームです。「ゲーム」と言っても、コンピュータを相手にピコピコではありません。メンバー同士がコミュニケーションをとりながら、チームとして課題をクリアしていくタイプのものです。しかも、ゲームを終えた後の「振り返り」で、自分たちのオンラインコミュニケーションの課題が浮き彫りになり、仕事で活かせる学びが発見できます。
ご興味がある方は、導入事例の紹介もできますので、下記のフォームよりお問い合わせ下さい。
シンメトリー・ジャパン代表
※なお、Zoomの使い方そのものに関してもZoomセミナーで詳しく解説していますので、ご興味があればご覧下さい。
法人、地方自治体などへの研修も承っております。Zoom研修のより詳しい説明は別ページに掲載していますので、ご覧下さい。
Zoomゲームの種類
コミュニケーションが学べるZoomゲーム「ジョブ・ローテーション」
誰もがなじみある配置転換(ジョブ・ローテーション)を題材に、「誰を、どの部署に配置すべきか」をコミュニケーションによって決めていきます。ポイントは、参加者全員が意見を出すこと。リモートワークの会議でよくありますが、最初から最後まで一言もいわない人は困りもの。そんな人にも「自分も意見を言わないとチームがうまくいかないんだ」と実感いただけます。
参加人数:1チーム4-6人、10チームまで
ゲーム時間:ルール説明10分間、プレイ時間40分間
リーダーシップが学べるZoomゲーム「チームのシンボル」
グループ内で話し合いによってシンボルマークを決定しようというもの。この手の話しは誰かがリーダーシップを発揮しないとなかなかまとまりません。しかも、そのリーダーのみが頑張るのではなく、他のメンバーも「フォロワーシップ」を発揮してリーダーをサポートする必要があります。実務でも使える、リモートワークにおけるリーダーシップが身につきます。
参加人数:1チーム5-6人、5チームまで
ゲーム時間:ルール説明10分間、プレイ時間30分間
意志決定が学べるZoomゲーム「密室ダイヤグラム」
チームワークと表裏一体なのがチームとしての意思決定。誰か一人の独断専行では、当然うまくいきません。そして、こちらの方が日本人にありがちな問題ですが、みんなの合意をとることに重きを置いて、時間がかかってしまうのもダメ。チームとしての「正しい意思決定」の在り方が身につくので、実務で役立つこと間違いなしです。
参加人数:1チーム5-6人、5チームまで
ゲーム時間:ルール説明10分間、プレイ時間45分間
対面でのチームビルディング:人事担当者の9割超が絶賛
私たちはzoomゲームでのチームビルディングだけでなく、対面でのカリキュラムも提供しています。その一環として、全国から人事担当者が集う大規模イベント「HRカンファレンス」の2017年大会に招聘され、当社の「ゲームで体感するチームビルディング研修」を公開講座としてご提供しました。
お申込みは、定員30名のところ60名を超える盛況ぶり。
そして91%の「とても満足」「満足」 という評価をいただきました。
感想の一部をご紹介しますと…
- 上司と部下が共に受講でき、かつ『チーム内のコミュニケーション』を1から考えられるチャンスになった
- 実は指示待ちの姿勢になっていたことに気が付いた
- ゲーム後の振り返りで課題を見つけ、一般化することで自分の業務に生かせると思った
- チームをシャッフルして振り返ることで様々なケースとその原因を知ることができた
- チームにとってネガティブな時期も必要であることがよく理解できた
そう。
人事担当者の皆様だからこそ、当社の行う振り返りの有効さをより実感していただけました。
体験した9割超の人事担当者が太鼓判を押したこの手法をお試し下さい。
対象
- 組織内で風通しが悪い、一体感がないなど、チームワークを高めたい組織
- 「草食系」とでも言うか、構成員が大人しく、活発な意見交換が出来ていない組織
- 研修っぽくない「楽しい」雰囲気をだしつつ、参加者に真剣に考える機会を与えたい場合
内容
5-6人のチームで簡単な完成型を作成するが、その際にチームの中を「ワーカー」と「ウォッチャー」に役割分担します。「ワーカー」は、材料に触り作業をすることはできるが完成型を見ることはできない、「ウォッチャー」は完成型を見ることはできるが材料に触れない、という制約条件を設けます。
このような制約条件により、チームの中でコミュニケーションの難しさを増すことがこのアクティビティのポイント。「ワーカー」は、完成型というゴールが見えない中、一方的に指示に従わなければならずにフラストレーションを感じ、一方で「ウォッチャー」は、自分の言いたいことが伝わらないことにもどかしさを感じます。
言うまでもなく、これは日々のビジネスの現場の縮図です。ゲームという仮想の状況で、コミュニケーションの悪さを体感することにより、ワーカー、ウォッチャー、双方に大きな気づきをもたらします。下記、振り返りの時に投げかける典型的な質問です。
- なぜ自分の指示は充分に伝わらなかったと思います?
- どうすれば、「ワーカー」はもっと自律的に動けたでしょうか?
- このセッションからの学びを仕事に活かすとしたら、どのように行動が変わりますか?
状況設定
- あなたは世界最大の鉱山会社「ゴールド・マイナーズ」の技術者です。調査に行った南アフリカで、ラッキーにも大規模な金鉱山を発見しました。ところが、その時…!
- 大規模な落盤事故が起こって、あなたのチームは地中深く閉じ込められてしまいました!
- 何とかここを抜け出すために、落盤事故でバラバラになってしまった岩盤を掘るマシーンを組み立て直さなければなりません
- ところが、ようやく落ち着いて周りを確認してみると、なかなか厳しい状況です。というのは…
- チームメンバーの中には、落盤事故の影響でしょうか、目が一時的に見えなくなってしまった人が何人かいます
- おなじく、足や手を骨折していて動けない人も何人かいます
- 岩盤を掘るマシーンのうち1台は無傷なまま残されていますが、地底湖に転げ落ちてしまっています。目で見ることはできますが、引き上げることは難しそうです
- 制限時間内で、手元の材料を組み合わせて、岩盤を掘るマシーンを組み立ててください。実は、競争相手の会社もこの金鉱脈を調査しているらしく、彼らより先に何としても地上に戻って本社に報告しなければなりません
- 材料は、必ずしもすべて使う必要はありません(必要な材料はありますが、すべてを使うかどうかは、各チームの判断にお任せします)
形態
- 5-6人を1チームとし、全5-8チーム(25~50人)によるアクティビティ+振り返りセッション
- 時間は、3時間を標準とする
受講後の姿
- チームとして成果を挙げるために必要なコツを理解している。つまり、
- メンバー間の役割分担をする
- 異なる役割のメンバー間で、相手に「伝わる」コミュニケーションをする
- 全員のモチベーションを高めて効率的に作業を進める
- 限られた時間の中で、リスクをとった意思決定をする
- 実際の職場において上記のコツを実践するための心の準備ができている
標準的な時間割
時刻 | テーマ | 活動の概要 | 学習ポイント |
---|---|---|---|
9:00 | イントロダクション | アイスブレーク 自己紹介 (5-6人のグループで) |
・体を動かすことにより頭と気持ちをほぐし、これから一緒に学んでいく「チーム」としての第一歩を踏み出す ・当講座のように参加者個人個人の心に変化を起こすためには、極めて重要なプロセスである |
9:20 | ルール説明 | アクティビティのルールを講師から説明する | |
9:40 | アクティビティ | アクティビティの実施。別室におかれたレゴブロックの完成像を各チームが作成する。ただし、別室に行けるのは、一度に1チーム一人だけ | メンバー間の役割の割り振り、コミュニケーションルールの確立、チームへのコミットメント、新たなアイデアを自由奔放に出すこと、出てきたアイデアを評価し採り入れるか否かの意思決定をスピーディーに行うこと、一度決まったことへの服従、などが学べる |
10:50 | アクティビティからの学びを明らかにする | ・アクティビティを振り返り、参加者それぞれが自分自身にとっての学びのポイントを明らかにする ・上記の学びのポイントをグループワークでシェアする ・チームごとのプレゼンテーションにより、クラス全体で学びを共有する |
・参加者によっては上述の学びのポイントがでてこない場合があるので、講師が必要に応じてリード、もしくはグループワークに介入する ・他者とのディスカッションにより、他人の気づきも自分のものとして、チームとして学びを深める |
11:45 | コミットメント | 本日の学びを踏まえて、明日から職場で行動をしてみるポイントとを一人ひとつ述べる | 発表することによって、チームワーク行動対するコミットメントを高める |
対立を乗り越えて本当のチームビルディングをする
チームビルディングを考える際の理論的背景としては、オハイオ州立大学のブルース・タックマン教授が提唱した「5段階モデル」があります。
これは、チームが形成されてから解散するまでを時系列で表したもので、
- フォーミング(形成期)
- ストーミング(激動期)
- ノーミング(規範形成期)
- パフォーミング(実現期)
- アジャーニング(終了期)
からなります。
興味深いのは、「ストーミング(激動期)」。これは、チーム内での対立関係を指し、人間が集まったときに単なる烏合の衆ではなく1つのチームとして機能するようになるためには、対立を乗り越えなければならないことを示唆します。
これを基軸に、チームビルディングという観点で考えてみましょう。たとえば、チーム内でうまくいっていない、あるいいは社内で部署同士がうまくいっていないなどの問題意識をお持ちだとします。これを解決するためのチームビルディングは、「楽しいだけ」ではダメなことが分かります。みんなで長距離を歩く、あるいは宝探しをするなど…。その場で盛り上がったとしても、本当の意味でのチームビルディングにはなりません。
むしろ、チーム内で、あえて立場の違いを演出して、対立関係を生み出すことが必要になるのです。
役割に注目したチームビルディング
チームビルディングの別の側面に注目すると、チーム内には様々な役割が求められます。
単に「みんなで一緒の体験をした」ですませるのではなく、チームとして1つの成果を上げるために、様々な役割を果たすことを実感できる方がチームビルディングとしては役立ちます。
具体的には、メレディス・ベルビン(Meredith Belbin)が、「マネジメント・チーム(Management Teams:Why they succeed or fail)」で提唱した下記9つの役割が、成功するチームには必要とされています。
名称 | 説明 |
---|---|
1. プラント (PLANT: PL) | 創造力があり困難な問題を解決できる人 |
2. 資源探索者(RESOURCE INVESTIGATOR: RI) | 外交的で熱中しやすく、好機を探る人 |
3. コーディネーター(CO-ORDINATOR: CD) | 優れた議事進行者で、明確な目標を示し意思決定を促すことができる人 |
4. 形づくる人(SHAPER: SH) | 挑戦的で、精力的に障害に立ち向かっていける人 |
5. チームワーカー (TEAMWORKER: TW) | 協調性があり、もめごとを避けるタイプだが、人の話をよく聞き築き上げる人 |
6. 実行者 (IMPLEMENTER: IM) | 有能で頼りがいがあり、アイデアを実行に移せる人 |
7. 完成者 (COMPLETER FINISHER: CF) | 勤勉で誠実な仕事を納期通りに行う人。また自分や他者の誤りや手抜きにうるさい人 |
8. スペシャリスト (SPECIALIST: SP) | 特定分野の知識やノウハウをもつエキスパート |
9. モニター(MONITOR Evaluator) | 優れた戦略的判断力持つ人 |
ホンモノのチームビルディングとは
冒頭にもお話ししましたが、ゲーム「だけ」で本当の意味でのチームビルディングはできません。
実際、ハーバード・ビジネスレビュー誌でも、コンサルタントのカルロス・バルデス=ダペナ氏が、「社内のコラボレーションは絆や信頼からは生まれない」と題したコラムでこの問題を指摘しています。
本当に大事なのは、ゲームをスタートポイントとして、その後に参加者の間で目標や仕事の取り組み方に関して合意を形成することなのです。