リーダーシップの上級編です。なぜかというと、リーダーといえども先が見えない時代ですね。そんな時に実は現場の人の方が肌感覚として状況もしくは、時代の先行きを的確に捉えてるっていう可能性があると思います。つまり、リーダーの役割が変わっています。実はリーダーの役割というのは、今の時代現場の人をサポートすることなのではないか?それがサーバントリーダーシップです。これから解説いたしますけれども、実はサーバントトリーダーシップにはリスクがあります。サーバントリーダーシップに取組みたい方は最後までご覧ください。

サーバントリーダーシップは企業の成長の鍵を握る?

まず、そもそもですがこちら(動画スライド参照)。サーバントリーダーシップのサーバントとは日本語に直すと「召使い」です。召使いとしてつまり部下に奉仕する役割がリーダーですよ、という発想の転換になります。面白いのが、組織ゴールの達成は部下への奉仕の結果として生まれるっていう、これまた発想の転換です。つまりサーバントリーダーシップにおけるリーダーの第一の目的は、部下への奉仕なんです。部下に奉仕を続けていくと結果として組織のゴールが達成できるよっていう考え方なんですね。

ただもちろん、その時には部下が自分だけに意識が向いた状態から組織や他者に意識が向いた状態に変わるように促すのもリーダーの仕事。部下に奉仕するじゃないですか…ところが、この部下が自分中心で「私のやりたいようにやりますよ」じゃまずくて、部下に対して色々働きかけをしながら部下自身がちゃんと組織のために何かを行う、他者のために何かやろうという風に変えていくのもやっぱりサーバントリーダーの役割ということになります。だんだんと上級編というのがお分かりいただけるんじゃないでしょうか?もう少し具体的に言うと、サーバントリーダーに求められる6要素を紹介しましょう。

サーバントリーダーに求められる6要素

 1.フォロワーの成長促進
 2.謙虚さ
 3.自分らしさ「リーダーとしてのサーバント」という姿勢と、本当の自分らしさに一貫性がある
 4.他者受容
 5.方向性の提示
 6.受託責任
  フォロワーに対するロールモデルとなって、組織において責任を果たすことの重要性を示す

1つ目「フォロワーの成長促進」。そりゃそうですよね、奉仕しながらフォロワーに成長してもらいましょうね。そして2つ目の「謙虚さ」。更には3つ目「自分らしさ」。これは少し難しいので紹介しますね。リーダーとしてのサーバントっていう姿勢と本当の自分らしさに一貫性があることが大事なんです。だから表面上だけ「私サーバントです」って言うんじゃなくて、心から私サーバント(召使い)だと思うっていうことなんですよね。

そして4つ目「他者受容」。相手の人フォロワーを受け入れましょう。更には5つ目「方向性の提示」はリーダーだから当然ですけれどもね、そして最後6番目「受託責任」これもちょっと難しいので解説するとこんな感じ。フォロワーに対するロールモデルとなって、組織において責任を果たすことの重要性を示しましょう。だから最後の方に言ったフォロワーに対して働きかけて自己中心じゃなくて組織に対して他者に対しても意識が向いているようにしましょうみたいなところとね、近いんじゃないかなという風に思いました。こんな6つの要素がサーバントリーダーに求められます。

いや結果は、それが結果としてどうなるの?っていうのが実は論文があってこんな結果が出ています(動画スライド参照)。サーバントリーダーシップが浸透している組織では、売上・利益・市場シェア成長率などが高いことが検証されています。オーストラリアにおける調査らしいです。

けどね、中小企業の管理職に調査してみると、はいこんな結果が出てる。そのつまり売り上げとか要するにビジネス的にも成り立つわけですね。また一方で、リスクもあります。さっきから言ってる通り本当にこれできるかな?他のリーダーシップスタイルに比べて明らかに難易度高めだと思います。実際にできるのかっていう話とともにやりたいかって話もありますね。

人によっては、心理的に受け付けないと思います。まあ受け付けないと思います。というか、私は受け付けないですね。だってさっきの途中で出てきたの覚えてます?「自分らしさ」、サーバントとしてのリーダーと自分らしさに一貫性があるか?ないですね。なんで私が召使いにならなきゃいけないの?逆に、組織の中にもしくは自分の上司がサーバントリーダーだったらいいなと思っちゃいますけどね。

リーダー上司に対してね、「奉仕して。サーバントでしょ?」みたいに言ってみたくなりますけどもね。いやちょっと難しいなと思っちゃいます。正直まあ、もしくはこれ私すごく謎なんですけど、なんでサーバントリーダーシップってのは上下関係をつけたがるのかなっていうのが謎なんです。

サーバントリーダーシップに潜むリスク

サーバントリーダーシップを進めている人がこんなことよく言います。「組織っていうのはピラミッド型、三角形でしょ。トップに偉い人CEOがいてボトムがその他大勢でしょ。これをサーバントリーダーシップではひっくり返すんですよ。ボトム(下)こそがリーダーなんですよ」っていう言い方をするんですけども、上下がどちらであるにせよ、上下関係をつけてるには変わりないじゃないですか?そういうの見ちゃうとね。私ちょっと心の中で思っちゃうんですよ。いや結局のところ本当は上下関係をつけるの好きなんでしょ?あなただって上下関係を否定したらピラミッドが逆転するじゃなくて完全にフラットな組織になるべきが上下関係を否定する人なわけじゃないですかっていう観点においてもなんかちょっと散臭いよなっていう風に思っちゃいますよね。正直。

もしくは、現場の隠れ蓑にならないか?っていうリスクもあります。これ何かって言ったらば、リーダーとしての意思決定をしない言い訳にサーバントリーダーシップが使われるんです。リーダーの役割の一つに意思決定があります。リスクを取ってでもやっぱりこうだよねって決めなければいけない。ところがそれをしない人がいるわけです。サーバントリーダーシップを言い訳にしてね。「いや私サーバントですから決めるのはフォロワーの皆さんですから、サーバントはそれを受け入れますよ」って言って。いやそれってリーダーシップじゃないよなっていう風に思っちゃいます。もちろん私の誤解もあると思います。あるいは、生理的に受け付けないからね。偏見もあると思います。でも間違いなくサーバントリーダーシップにはリスクがある、これを踏まえた上で取り組んでいただけるといいんじゃないかと思います。

リーダーシップスタイルの身に付け方

なので、どうやってサーバントリーダーシップに取り組むか?こちらです(動画スライド参照)。もうちょっと広い視点からサーバントリーダーシップのみならずリーダーシップスタイルの身につけ方、まずはバスゴール理論ですね。4つのリーダーシップスタイル。ここから始めましょうよってのが私のおすすめ。特に、これ自分が得意なものを深掘りするといいですよ。つまり、支持的、支援的、参加的、達成指向的どれでもいいけれども、ご自分が得意なものをまずは深掘りしていきましょうよ。それによって自分のリーダーシップスタイルに自信を持つというところがスタートポイントです。

その後は拡張っていうのは自分が得意でないものを身につけて拡張しましょうよ。自分これまで支援的そう部下に気遣いみたいなあんまり得意じゃなかったけど広げていくことによってよりリーダーとしての幅が広がる。もしくは様々な場面に対応できるその上でそうですね、余裕があればサーバントリーダーシップに取り組む。そんな位置づけでもいいんじゃないかなっていう風に私は思っています。ぜひですね今回の動画をきっかけにご自身のリーダーシップスタイルについて見直していただいて成果を出す。そんなきっかけにしていただければと思います。

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