会社の中でイヤなヤツっていますよね?
上司の前ではこびへつらうクセに裏では陰口、派遣のスタッフのような弱い立場の人間には高圧的、人の批判は上手だけれど自分でリスクをとることはしない…
そんな人間に毅然と立ち向かう際に読んでおきたいのがこちら。
ヘア、バビアク著、社内の「知的確信犯」を探し出せ
評価は
★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)
著者は、コーチングの専門家と心理学者。上記のような特徴を持つイヤなヤツは、「サイコパシー」という人格障害であるとの前提で、その特徴と対処法を解説しています。
あるサイコパシーを主人公にしたショート・ストーリーが挟まれているので、全体に読みやすく、そして想像力をかき立てる構成になっています。
サンプルも豊富でうれしい…という反面、あまりにも量が多すぎて読むのが煩雑かな。似たようなストーリーがたくさんあって、何が言いたいのか途中で分からなくなっちゃう。
また、400pに近い大部であるものの、チャート(図)が一つもないのが残念。ずいぶんと理解を助けてくれると思うのですが…
とはいえ、役に立つことは間違いなし。問題のある上司や、セクハラ・パワハラの被害を受けている人なども、ぜひ一読してはいかがでしょうか。
下記、ポイントを。
●サイコパシーとは
心理学によるパーソナリティ障害 (DSM-IV)の一種で、自己愛性パーソナリティ障害、演劇性パーソナリティ障害と関連を持つ
行動面での特徴は、巧みな話術、カリスマ性、自身、強靱な精神力、冷静さ、規則を破る、自己主張が強い
心理面での特徴は、良心がない、他人への共感がない、罪悪感がない、など
評価面での特徴は、同僚たちの反応が千差万別であること
●サイコパシーが他人を操るアプローチ
-ステップ
評価段階
操作段階
放棄段階
-役割
手駒
パトロン
●「サイコパスが次々とセックスのパートナーを変える理由の一つは、進化心理学に見いだせる」
●企業はサイコパスか
「ザ・コーポレーション」より
自由放任の資本主義を体現した企業は、サイコパスの診断基準と完全に一致する
●リーダーシップと誤解されやすいサイコパスの特性
Q: サイコパスの特性のほとんどは、わが社では高く評価されています。サイコパスにふさわしい職種に彼らを採用してはいけない理由がどこにあるのですか?
A: どの職務の実績に、サイコパスの特徴がどの程度影響するかを知るためには、さらに調査を進める必要がある
要するに、行動面での違いはない、と。モチベーションとして、「会社のため、相手のため」か、「自分だけのため」が差である。
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