リーダーに必須のところが意外と知られてないスキルってご存知でしょうか?リーダーというのは、「部下のキャラクターを見抜く」ことが必要なんです。もちろん、リーダーである限りは「決断をする」あるいは「高い目標を掲げてみんなでやるぞ!」という様に部下を引っ張っていくってことは大事です。でもね、引っ張っていくに関しても部下の方がどんなキャラクター、あるいは複数の部下の方がそれぞれどんなキャラなのか?てことを知る必要があるわけです。とは言え、キャラクターを見抜くと言われてもどうやって?っていう風に悩む方もいるじゃないですか。実はお勧めなのがソーシャルスタイルです。部下を4つのタイプに分けることでより良い付き合い方が見えてくるんですね。部下をお持ちの方、特に様々な部下がいてその人たちのキャラを見抜きたい。そんな方はぜひ最後までご覧ください。
ソーシャルスタイルとは
まずは、ソーシャルスタイルの説明からいきましょう。ソーシャルスタイルは(動画スライド参照)、横軸と縦軸2つの軸によって、1つ目こちらになりました。縦軸は、部下の方は「自分の意見を主張する」ことが多いのか、それとも「人の意見を拝聴する」ことが多いのか?つまり、意見を言わないのか、これによってタイプ分けです。そして横軸は、ご自身の「感情を表に出す」のかそれとも「感情をあまり出さない」のかによって4タイプに分けることができます。まずは右上からいきましょう。ご自分の意見を主張する、しかも感情を表す。ちょっとこう賑やかな感じの人ですけれども、呼び方としては「エクスプレッシブスタイル」(開放的)です。このソーシャルスタイル、実はもともとアメリカ発ですのでエクスプレッシブ、エクスプレスというのは英語では「自分を表現する」エクスプレスですね。開放的という翻訳は私がつけました。
そして一方で、こっち側に行きますけれども、「意見は言う」んだけれども、「感情はあまり出さない」方もいます。これはタイプで言うと「ドライビングタイプ」(野心的)と翻訳しています。ドライビングは車の運転のドライビングじゃないです。物事を押し進めていくという観点でのドライビングです。さあ、そして「感情を出さない」けれども、「意見も言わない」という方は「分析的」(アナリティカル)タイプです。「意見は言わない」けれど、「感情は出す」という方は「エミアブル」(友好的)です。この様に4つのタイプに部下を分けて考えましょう。
部下のタイプごとに問いかけを変えるコツ
なぜならば、タイプごとに付き合い方のコツが違うからです。それがこちらになりました(動画スライド参照)。スライドの文字、さすがにちょっと字が小さすぎますね。なので、「質問するときのコツ」部下に問いかける時のコツだけちょっと拡大して紹介したいと思います。もしご興味をお持ちいただけたら、コメント欄にコメント頂ければスライドのPDFを差し上げます。今回はタイプごとの質問をする時のコツを紹介したいという風に思います。
まずはエクスプレッシブタイプです。右上の人ですから、ちょっと賑やかな感じの人には、こんな風に質問してみましょう。エクスプレッシブタイプの方は質問には気軽に答えてくれます。ただ、話があちこちに飛び傾向があるので「そういえばね元々の質問ですけど」みたいな形で軌道修正しながら要点を聞けるようになるといいと思います。
ところが、一方でドライビングタイプの人は違いますね。こんな感じなんですね。ドライビングタイプの人に質問するじゃないですか。そうすると、相手の方がね、「こいつ何を聞きたいんだ?」と防衛的に警戒します。例え上司からの質問であったとしても「それって何ですか?どういうことですか?」みたいにちょっと警戒する。そうするとドライビングタイプに対しては、問いかけるというよりもむしろ教えを請うという姿勢の方がおすすめです。ちょっとね、部下に対してへりくだる感じにはなります。けれども「ここちょっと教えてよ」みたいな感じになります。
じゃあ次はアナリティカル。分析的タイプに対しては、いきなり「あなたはどう思う?」という風に主観に迫らない。アナリティカルな方は客観的な質問の方が気軽に答えてくれます。「先日のデータはわかりましたか?あの時のお客様は受注して注文してくださいましたか?」みたいなことから始まって、その後で「この先、どんな可能性ありますか?」みたいなことでその後主観的な意見を聞くことにしましょう。順番が客観から主観ということになります。
さあそしてエミアブル(友好的)な方は右下の方。「意見は言わない」んだけれども「感情を出す」ような方に対してはこちら。エミアブルな方、実は話が伝聞。どこかで聞いたこと、あるいは一般論になりがちなんです。だとしたら、共感を示しつつも「一般論は分かったんですけれども、〇〇さんはどう感じました?誰かから聞いた意見は分かったんですけれども、〇〇さんのご意見はどうも思われます?」みたいなことで深掘りしていくというのがおすすめです。
コミュニケーションの幅を広げるために
このような形で部下のソーシャルスタイルを見抜いた上で付き合い方を変えていきましょう。そのためにもこちら。元に戻りましたけれども、上司にとってはご自身のソーシャルスタイル理解した上で、それを広げる必要があるんです。例えばですけどね、例えば私は典型的なドライビングタイプです。普段のコミュニケーションの時には「意見は言う」んだけど、「感情はあんまり出ない」。なんだけど、ドライビングのままだとドライビング同士はうまくいくんです。ドライブ同士の場合は「こうだよね」「そうだよね」もう終わっちゃいます。
ところが、異なるタイプの人とコミュニケーションが取りづらいんですね。だとしたら、仮にもともと自分がドライビングだったとしても、時には「意見を言わない」ようにする。仮に自分が元々はドライビングだったとしても「時には感情を出す」ようにすることによってご自身のソーシャルスタイルを広げること。これに心がけていただけるとより様々な部下と付き合うのがうまくいきます。なんでこれ言ってるかというと実は、ソーシャルスタイルの解説の時に時々ですね世の中には、ソーシャルスタイルって人間の持って生まれたものだから変えることできませんよっていう流派の人もいます。でも、さっきも言ったんですけど、それだと様々な相手と付き合うのは難しくなっちゃいます。
ですので、私のおすすめは、ご自身のソーシャルスタイルをまずは把握した上で、それを広げる拡張するのに使っていただけるといいんではないかなという風に思っているんです。ということで、最初の問題意識にもありましたけれども、部下をお持ちの方はもちろん様々な部下とうまくやっていきたい方はぜひ使ってみてください。
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