ビジネス書を斬る!

世の中ビジネス書があふれていますが、限られた時間の中本当に読む本はどれ?そんな際に参考になるように、オススメ度と一緒にビジネス書を紹介しています。

ビジネス書評価の基準


分野


細谷功、アナロジー思考

「頭がいい人ってどんな人?」という素朴な疑問への答はいくつもありますが、その中の一つが、

  似顔絵やあだ名を付けるのがうまい人

何だそうです。

えっ?何それ?と思ったらチェックしてみたいのがこちらの本。

細谷功著、アナロジー思考

評価は
★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

著者は、「地頭力」の細谷さん。今度は「アナロジー」というキーワードで類推思考について解説してくれています。

内容的にはちょっと難しいですが(アマゾンでの評価が高くないのはそのせい?)、ロジカルシンキングを学びたい人には、思いがけない気づきを与えてくれるのではないでしょうか。

以下、ポイントを。

●19世紀のアメリカを代表する哲学者・心理学者で、夏目漱石や西田幾太郎にも影響を与えたと言われているウィリアム・ジェームズは「才能の最良の指標はアナロジーに気付く能力である」という言葉を残している。

●ビジネス場面でのアナロジーの「3つの目的」
 「自分の理解」のためのアナロジー
 「他人への説明」のためのアナロジー
 「新しい発想」のためのアナロジー

●推論の種類
 分析的推論→演繹
 拡張的推論→帰納
        →アブダクション

アブダクションとは日本語で言えば「仮説的推論(あるいは発想法」と呼ばれていて…

●ねずっちのなぞかけで脳活!

●抽象化の3つの側面
 一般化
 単純化
 構造化

●抽象化思考が得意な人の思考パターン
 図解してシンプルに表現する
 極論し、二項対立で考える
 格言好きである
 たとえ話が的確である
 似顔絵やあだ名を付けるのがうまい
 美しさにこだわる
 飽きっぽく話が飛ぶ(ように見える)

●事業特性の例
 商品特性(製品ライフサイクル、消費財か耐久財か)
 顧客特性(B2BかB2Cか、新規/リピート顧客比率、不特定多数顧客か特定少数顧客か
 財務特性 (固定費、変動比率等)
 バリューチェーン特性 (見込生産か受注生産か、成功要因となるプロセス(研究開発/製産/販売/保守サービス)
 アライアンス特性 (水平統合型か垂直統合型か)
 生産特性 (組立型かプロセス型か)
 販売特性 (直販か間接か)
 規制の強さ
 公共性の強さ
 フローかストックか

アンディ・アンドルーズ、希望をはこぶ人

「ものの見方を変えればものごとが好転する」

こんなメッセージを伝える自己啓発の本は、ぶっちゃけ世の中にたくさんあります。

ただ、この手の本って合う/合わないがはっきり分かれそうで、わりと軽~いのが好きな方にお勧めなのがこちら。

アンディ・アンドルーズ著、希望をはこぶ人

評価は
★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

似たような本としては、アービンジャー インスティチュート著、自分の小さな「箱」から脱出する方法がありますが、こちらはれは好き嫌いが分かれそう。

むしろ、本書ぐらいのノリの方が、メッセージがうまく伝わるかもしれません。

以下、ポイントを。

●愛情表現の4つの「方言」
承認の言葉
親切な行為
肉体的接触
相手と質の高い時間を共有する

ダンカン・ワッツ著、偶然の科学

スティーブ・ジョブズ氏や孫正義さん…

ビジネスパーソンなら、そんな時代を代表する偉大な畏敬映写に憧れるのは当然の心理ですが、実際のところ、経営者の能力や資質はビジネスの成功にどの程度影響があるのでしょうか?

そんな疑問を持ったらぜひチェックしていただきたいのがこちら。

ダンカン・ワッツ著、偶然の科学

ダンカン・ワッツ著、偶然の科学

評価は★★★★★。

ちなみに、一見すると類書にレナード・ムロディナウ著、たまたま―日常に潜む「偶然」を科学するがありますが、本書に比べると月とスッポンです。こちらは冗長でむしろ読むに耐えない、と言うのが正直なところ。

結論としては、たとえどんなに優秀な人であったとしても、偶然をつかむことがなければ大きな成功はおぼつかない、となります。

というか、本当に優秀な人はたぶんこれを知っていて、偶然をつかむための行動をしているんでしょうね。

以下、ポイントを。

●社会的信号の有効度が強められ…曲の順位を決めるうえで、ランダムな変動が質のいかなる差よりも大きな役割を果たしてい

●ミルグラムは…ソシオメトリック・スターと呼ぶものが重要なのではないかと推測した…しかし、ミルグラムの発見と異なり、伝達仮定での「ハブ」はなんら見いだせなかった。…少数者の法則も結局のところ、事実と言うより見方の問題である。

●影響が何らかの感染過程によって広まるとき、結果はそれを引きおこした個人の特性よりもネットワーク全体の構造にずっと大きく左右されるからだ。

●いちばんよくできた物語を語った者が勝つ
 心理学者は様々な実験をおこない、単純な説明の方が複雑な説明よりも正しいと判断されることを明らかにしている

●戦略のパラドックス
 皮肉な話だが、戦略計画の最優良事例を体現しているように見える組織、たとえば、非常に明確な展望を持ち、果断な行動をとる組織が最も計画の誤りを犯しやすい組織になる場合もある

●戦略的柔軟性
 戦略のパラドックスを解決するためには、予測に限界があることを率直に認め、この限界を念頭においた計画法を開発しなければならない…シナリオ・プランニング…しかしながら、この手順は時間がかかる…それどころか、シナリオプランニングのせいでなおさら苦況におかれたと言っても良い。

●ZARAの製造と流通の作業は柔軟性に富んでおり、店から直接上がってきた情報に迅速に対応できるので、売れないアイテムからは手を引き、売れるアイテムの製造を拡大する。

●マレット戦略(ハフィントンポスト)

●計画と常識
 計画者はどんな問題であれ、現場の人間がおそらくその解決策の一部をすでに有して、それを共有する気があることを認識しなければならない。第二に、あらゆる問題の解決策を自力で探す必要はないことを認識したら、分野にとらわれず既存の解決策を探すことに資源を割り当て、その解決策をもっと広く実行することである。

●われわれの大部分にとって、偶然と累積的優位の組み合わせが意味するのは、わりあい平凡な個人が大きく成功する時も大きく失敗する時もあり…だがどの個人の物語も独自なものなので、自分の目にした結果はその個人の独自の特質が何らかの形でもたらしたものだと、我々はいつだって自分を納得させることができる。

土屋 雅稔、〈具体的・効率的〉英語学習最強プログラム

土屋 雅稔著、〈具体的・効率的〉英語学習最強プログラム

●単語帳、究極の英単語vol.1

●もし辞書と文法書を使っても英文が読めない場合、原因は、文法知識の不足ではありません。不足していたのは、文法知識を活用して、何が主語で、何が述語同士で、なにが修飾語で、なにを修飾するのか、といった文の構造を自分で判断する力なのです。…文法と構文は最終的には同じものであるけれども、構文だけ独立してもトレーニングすることをお勧めしているのです。

 高橋 善昭著、必修英語構文 CD付
 原 仙作, 中原 道喜 著、英文標準問題精講
 伊藤 和夫著、英文解釈教室 改訂版
 篠田 重晃著、英文読解の透視図―大学入試

●文法書以外のライティングの読み物としては、ロングマンの「The Elements of Style, Fourth Edition」がお勧めです。

●TOEICの文法のパートを克服したい場合は、いきなりTOEIC対策の問題集にとりかかるのではなく、「大学受験用の問題集を活用する1」で紹介した文法問題集を押さえておくことを、お勧めします。

次のような理由があります。

 ・単語がやさしいので、文法に集中できる
 ・文法事項をバランスよく扱っている
 ・語法問題が豊富
 ・説明が親切
 ・信頼性が高い
 ・安価である

 綿貫 陽、須貝 猛敏、宮川 幸久、高松 尚弘 著、ロイヤル英文法―徹底例解
 綿貫 陽、マーク・ピーターセン著、表現のための実践ロイヤル英文法
 江川 泰一郎 著、英文法解説
 中原 道喜 著、新マスター英文法
 安井 稔 著、英文法総覧
 杉山 忠一 著、英文法詳解
 石黒 昭博 (監修)著、総合英語Forest 6th edition
 

神田 昌典、60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法

「会社って、全体としてはどうやって回っているんだろう…」

そんな疑問を持ったときにチェックしたいのがこちら。

神田 昌典著、60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法

評価は
★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

ビジネスにおいて、「お客さんを集めて売上を上げる」とはどういうことかを、これでもかっ!というぐらい丁寧に解説してくれています。

事例が豊富に盛り込まれ、ざっくばらんな語り口なので、ビジネス書の初心者でもそれほど苦労なく読み通せるのではないかと思います。

ただ、一見した「易しい」見かけにダマされてはいけません。

内容的には、「カリスマ・コンサルタント」とも言われる著者のノウハウがギュッと凝縮されているので、二度三度と読んで、味わい尽くすべきものです。

ちなみに、「内・外・市場選択」で決まる戦略のトライフォースモデルで言うと、本書は「外」、すなわち対外的にどのようなバリューをお客様に提供するかを詳しくまとめたものです。

クリス・アンダーソン、フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略

インターネット上では、無料のサービスが花盛りです。Youtubeはみなさんご存じかと思いますが、他にも

 ・ネットを意識することなく文書を保管するドロップボックス(Dropbox)や
 ・超強力ブログを手軽に作れるワードプレス(WordPress)

など、「えっ!これタダなの?」とビックリするぐらい高機能のサービスが無料で提供されています。

一消費者としては便利ですが、「こういう企業って、どうやって儲けてんだろう?」と他人事ながらちょっと心配になってしまいますね。

そんな謎を解くカギがこちらの本です。

クリス・アンダーソン著、フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略

評価は
★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

著者の提言は、「インターネット上の情報やサービスはいずれ無料になるんだから、無料サービスをテコにして儲かる仕組みをつくった方が良いんじゃない?」というもの。

これが本当かどうかは疑念が残りますが、それでも本書で紹介された様々なサービスは、新しい儲かる仕組みの出現を感じさせてくれます。

ビジネスをやる側にとっても、新たなビジネスモデルを考えるヒントをいろいろとくれることでしょう。

以下、ポイントを。

●フリーの種類
 直接的内部相互補助
  buy 1 get 1 free
  ジレット
 三者間市場
  広告モデル
 フリーミアム
 非貨幣市場

●ダンバー数
 集団の人数が150人を超えると、相互扶助を監視する社会的絆がゆるみはじめる

●少額課金のワナ
いくらであっても料金を請求することで、心理的障壁が生まれ、多くの人はわざわざその壁を乗り越えようとは思わない。それに対して、フリーは決断を早めて、試してみようかと思う人を増やす

ほとんどの起業家は、需要の価格弾力性が常に存在していることを前提にしています。…これが罠なのです。…実際には売上を5ドルから5000万ドルに増やすのは、ベンチャー事業にとってもっとも難しい仕事ではありません。ユーザーになにがしかのお金を払わせることがもっとも難しいのです。

たいていの商取引には良い面と悪い面があるが、何かが無料!になるとわたしたちは悪い面を忘れ去り、無料!であることに感動して、提供されているものを実際よりずっと価値あるものと思ってしまう。なぜだろう。それは、人間が失うことを本質的に恐れるからではないかと思う。

●フリーを利用したビジネスモデル
1. 無料情報のまわりにコミュニティを築き、ここのトピックスに助言をする
2. そのコミュニティの助けを借りて、人々が欲しがっているものを設計し、助力のお返しに基本機能を持つ製品を無料にする
3. 時間や技術やリスクに対する許容度よりもお金がある人に対しては、有料の機能拡張版を売る(ほとんどの人はこれにあてはまるだろう)
4. この過程をくり返して、黒字にするために4割の利益率を確保する

●潤沢な情報は無料になりたがる。希少な情報は高価になりたがる

●プラットフォームの一つの役割
もはやお金が市場における最も重要なメッセージではなくなり、それに代わってふたつの非貨幣要因が浮上してくるのだ。ふたつの要因はよく「注目経済」と「評判経済」と呼ばれる。…だが、オンラインで起きているユニークな事態は、この注目と評判が測定可能なものになり、日々、実体経済のようになってきていることだ。

●一般的なサイトではトラフィックの1/4から半分がグーグル検索からのものだ。…グーグル経済における中央銀行になっている。つまり、彼とグーグルの社員が通貨供給量をコントロールしているのだ。彼らは通貨の価値を保つように、常にアルゴリズムを微調整している。

●私たちが他人に無償で助言をしたり何かをしてあげたりするその行為一つひとつは、違う状況では誰かが仕事にしているかも知れないことなのだ。突然にプロとアマチュアが同じ注目という市場に立つことになり、両者の世界が競い合うことになった。そして数ではアマチュアがダンゼン、勝っている。

●ソフトウェアについてマニュアルを作ろうと思った動機。最も多い理由は「コミュニティ」だった。コミュニティの一員であることを感じ、その繁栄に貢献したいと思うのだ。

●私たちの脳は、ムダなことに抵抗を感じるように配線されているかのようだ。だが、それは私たちがほ乳類だからであり…動物の世界でもっとも子供の数が少なく…そのため、私たちはムダに関して非常に発達した倫理観を持っていて、気に入らないおもちゃや食べ残しを捨てることに罪悪感をおぼえる。

●海賊版のパラドックス
ファッション業界において、海賊版が存在することにより既存製品の魅力が薄れ、次のシーズンのものが売れる

ダニエル・ピンク、ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

「時代が変わってきた…」

昔からよくあるセリフですが、最近は本当にそう思います。

インターネットは、私たちの生活様式だけでなく、思考様式にまで変化を与えていますし、グローバル化の波はよきにつけ、悪しきにつけ私たちにうち寄せてきます。

そんな中、これからの世界はどうなっちゃうんだろう?と思う時に手に取りたいのがこちら。

ダニエル・ピンク著、ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

評価は
★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

著者いわく、先進国のビジネスマンを脅かす3つの危機とは、

 1. 「過剰な豊かさ」がもたらす新しい価値観
 2. 次から次へとわき出す「競争相手」
 3. そんな脳では、すべて「代行」されてしまう!

ということ。

たしかに、冒頭に述べたインターネットとグローバル化の当然の帰結です。

そんな中、これからの成功者と脱落者を分ける3つの「自問」というのが、

 1. この仕事は、他の国ならもっと安くやれるだろうか?
 2. この仕事は、コンピュータなならもっと速くやれるだろうか?
 3. 自分が提供しているものは、豊かな時代の非物質的で超越した欲望を満足させられるだろうか?

だそうです。

たしかに、今や知的な産業においても人件費1/20の途上国の人々と争わなければならない時代だから、こうなるのでしょう。

そして本書がありがたいのは、こんな時代を切り抜けるための処方箋を提示してくれているところ。

「この6つのセンスがあなたの道を開く」という提言は、一瞬エッ!と思いますが、読めばなるほど、です。

1. 機能だけでなくデザイン
2. 議論よりは物語
3. 個別よりも全体の調和(シンフォニー)
4. 論理ではなく共感
5. まじめだけでなく遊び心
6. モノよりも生きがい

以下、ポイントを。

●ロンドンビジネススクールの調査によると、製品デザインへの投資が1%増えるごとに、売上と利益は平均して3-4%増加するという。同様に、他の調査によると、デザインを非常に重視している会社の株価は、さほどデザインを重視していない同業他社の株価を大幅に上回っていることがわかる。

●ゼロックスでは、修理部門の社員がマニュアルからではなく、他の社員と話を交わすことで機械の修理を学んでいくことを知り、社員が持つ「物語」をデータベース「ユーレカ」としてまとめた。このデータベースは同社にとって、1億ドルの価値があると「フォーチュン」誌は推定している。

●マンガ学―マンガによるマンガのためのマンガ理論、スコット マクラウド (著)

●これから成功する可能性大の3タイプ
 「境界」を自分で超えていく人
 なにか「発明」できる人
 巧みな「比喩」が作れる人
  →彼らは皆、関連性(ホリスティック思考)の重要さを理解している

●マイケル・ガーバーも、似たような結論を出している。「優れた起業家は、みなシステム思考ができる。優れた起業家になりたいのなら、システム思考の身に付け方を学ばなければならない。…物事の全体像を見るための生来の情熱を伸ばすために」

●「いいたとえ話」は書き留めておく
MQ(比喩指数)を向上させるために、説得力のある、ビックリするような比喩を見つけたら、それを記録しておこう。

●本物の笑顔の場合、二つの顔面筋肉が動く。大頬骨筋(頬骨から始まる筋肉で口角を持ち上げる筋肉)と眼窩筋(眉と眉下の皮膚を引き下げ、目の下の筋肉を引き上げて頬を上げる筋肉)の二つである。うわべだけの笑顔の場合には大頬骨筋しか動かない。人は筋肉をコントロールできても、周辺の眼窩筋はコントロールできないからだ。

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

「決算書の読み方って、なんでビジネスマンに必要なんスか?」

なんて、ある意味本質的な疑問への回答を示してくれるお薦めの一冊がこちら。

山口 揚平著、デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

評価は
★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

その答とは、

  「投資をするにあたり、我々が知りたいのは2つだけだ。1つは、この会社を
   動かすメカニズム、つまり会社の価値の源泉は一体何かということ。
   もう一つは、この会社の妥当な”値段”である。」

という、冒頭に紹介された企業買収のプロのセリフに凝縮されています。

そう、どんなビジネスパーソンにも必要なのは、決算書をつくることではなく、そこからその会社の本当の姿を見抜くことなのです。

これを、九つの企業を題材に「これでもかっ」と言うぐらい丁寧に解説してくれているのが、嬉しいところです。

以下、ポイントを。

●因果のマトリクス
   結果
過去  未来
  原因

1. 過去の結果(財務諸表)
 ↓分析
2. 過去の事業構造
 ↓洞察
3. 将来の事業構造
 ↓推計
4. 将来の結果(企業価値)

●企業を分析する9つの視点
           外部環境
ビジネス(事業マーケット)←→キャピタル(資本)マーケット
           内部環境

社会動向 マクロ経済 資本市場
市場構造(業界) 収益構造(PL) 資本価値(BS)
競争構造 事業構造 資本政策

●マクロ経済とは、為替・原油・金利(これをあわせて三大要素という)

●株価は…資本市場全体の動向(いわゆる相場)によっても上下に動く。株価の約30%は、この資本市場の動向に左右されるといわれている。

●スターバックス
 外食産業総合調査研究センターの資料によると、喫茶業全体の市場は減少傾向にあり、1997年には1兆4,000億円であった市場規模は、2007年には1兆600億円にまで縮小している。

 スターバックスジャパンの利益還元構造
  原価の一部は仕入れ先が親会社
  販管費の一部はライセンス料

●分析のプロはBSをどう見るか
 1. 事業用資産
 2. 非事業用資産
 3. 運転資本 (売掛金+棚卸資産-買掛金)
 4. 調達資本

●ビジネスシステムとROIC分析の関係
財務戦略 設備投資 FCマネジメント 教材・講師調達 広告宣伝 講義
自己資本比率 ○ ○
固定資産回転率 ○ ○
投下資産回転率
運転資本回転率 ○ ○
ROIC
売上原価率 ○ ○
税引き後営業利益率
販売管理比率 ○ ○
売上高 ○

●キャッシュフローマトリクス

●デットとエクイティの一次関数モデル

●ゲーム会社は、ゲームを開発している期間は、できあがりつつあるそのソフト資産を棚卸資産、つまり在庫に計上しておき、販売を開始して売上が上がると、今度は原価という費用で落としていく。

聞き手を熱狂させる!戦略的話術 オバマに学ぶNLPプレゼンテーション

「人前で上手に話せるようになりたい…」

そう思ったらゼッタイ手にとって損はないのがこちら。

二階堂 忠春、 田中 千尋著、聞き手を熱狂させる!戦略的話術 オバマに学ぶNLPプレゼンテーション

評価は
★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

書名にあるとおり、米国のオバマ大統領を題材にしながら上手なプレゼンテーションの方法を解説しています。

「プレゼン」の本というと、ともすれば身振り手振りや「話し方」などの表層的な解説に終始してしまうものですが、そこからさらに一歩踏み込んだところが本書をお薦めしたい理由。

そう、実は、「ファシリテーション」のテクニックを取り入れ、聞き手の気持ちをどう動かすかが分かるのです。

プレゼン上手になりたい人はもちろん、セミナー講師を目指す人にもぜひ読んで欲しい1冊です。

以下、ポイントを。

●誰に向けて話すのかを正確につかみ、聴衆の理解しやすい、身近でかつ印象的な話題を話す。

●アウトカムの設定

                 変化        ←┐
                 柔軟に話題を選ぶ │
                 ↓           │
 現状                      → 目標
 自分・聞き手の「今」を把握する         話す目的を明確にする

●ワークシート サクッと話す目的を定めよう
1. どんな人に話しますか? (聞き手は何に関心を持っていますか?)
2. どんなことを話しますか?(あなたが心から伝えたいメッセージは何ですか?)
3. 何のために話しますか?(聞き手をどのような状態にしたいですか?)
 何かの情報を理解させたい、納得させたい、感動させたい、聞き手を楽しませたい、行動を起こさせたい
4. あなたの話がうまく伝わったときのイメージは具体的にどんな感じですか?
 日時・場所・対象者・テーマ・雰囲気など、本番でうまくいく具体的な状況を設定しましょう
5. あなたの話が成功したとわかる証拠を見つけ、イメージの中で体感します
 聞き手のうなずきや笑顔、自分の落ち着き、楽しい感覚
6. あなたのは暗視を成功させるために役立つリソースは何ですか?

●聞き手のとの共通点を探す
類似性の法則(人は同じものに安心感を覚える)

●見えるように、聞こえるように、感じるように話す
 アメリカが誕生した年、寒さが一番厳しい季節に、少人数の愛国者の一団が、氷で覆われた川岸で今にも消えそうなたき火の周りに身を寄せ合っていました(身体感覚)
 首都は、放棄されていました。敵が迫っていました。雪は血で染まっていました(視覚)
 アメリカの独立革命の先行きがもっとも危ぶまれたとき、建国の父は、次の言葉を人々に読み聞かせるように命じました。「後世に語らせようではないか。厳しい冬の中、希望と美徳以外に何ものも生きながらえないときに、都市も地方も、共通の危機に脅かされ、戦うために前進したと」

●前提は潜在意識にメッセージを伝える
人は言語を理解するとき、前提の存在を無視することができない。
 「机の上にあるペットボトルが見えますか?」
 「ご購入を決める前に、どの色合いが似合うか試着してみていただけますか?」
 「あなたは今日の授業でどれだけ多くのことを学んだか十分に気づいていますか?」

●聞き手が大切にする言葉こそ心に届く

●脳は答えが見つからないことを嫌い、答えを見つけるため大検策を行う

●話に一貫性が出るネストループ
 NLPでは空白を作ることをループを開く、空白が埋まることをループが閉じるという
 ストーリーの中に皿に他のストーリーが入っている構造

林 總、新版 わかる!管理会計―経営の意思決定に役立つ会計のしくみを学ぶ

「『管理会計』ってよく聞くけど、いったいなんなのさ?」

という疑問に、「林 總著、餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」の林先生が答えてくれるのがこちら。

林 總著、新版 わかる!管理会計―経営の意思決定に役立つ会計のしくみを学ぶ

評価は
★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

「中期経営計画策定の手順」も解説されているので、大企業にお勤めの方にも発見は多いのではないでしょうか。

ただ…

ちょっと難しいので、必ずしも初心者にはオススメできません。

「そもそも会計って?」という方は、同じ著者の「林 總著、餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」を読むことをお勧めしたいと思います。

以下、ポイントを。

●利益は売上と費用の差額概念

●会計ではコスト(原価)と費用を明確に分けています。材料や労働力を使って製品を作っただけではコストにすぎず、費用ではありません。その製品が売れて始めてコストは費用になります。別の言い方をすると、ある期間の売上高と対応関係にあるコストが費用であり、売上高から費用を差し引いた値が利益と言うことになります。

●中期経営計画策定の手順
1. 基本方針として、3年先までの目標総資産利益率を設定する
2. これから目標とする総資本と利益を決定する
3. 設備、人員計画など個別計画に基づいて各年次の固定費予算額を設定する
4. 製品グループごとの販売計画と生産計画から、変動製造費予算と変動販売費予算を策定する
5. 各年次の販売計画から限界利益を計算する
6. 各年次の利益目標額に固定費予算額を加えた金額と5. の限界利益を比較する
7. 赤字になると予想されたときは、個別計画に戻り、固定費や変動費の削減を検討する
8. 販売数量の増大や、高価格の製品開発等を再度練り直す

●会社が営業活動、つまり、材料(商品)を買って、製品を作って、販売して、代金を回収する一連の活動を行うには、一定額の資金が必要です。これを運転資本と言い、「在庫+売掛金-買掛金(未払い金)」で表すことができます。運転資本が大きいということは、それだけ多くの現金が必要ということを意味します。

●ROAの分解式

ROA = 総資産回転率 × 売上高利益率

●伝統的原価計算の欠陥は、価値を作り上げるプロセスという概念がないことです。当然、プロセスで行われるさまざまな活動(アクティビティ)概念もありません。活動概念を取り入れた活動基準原価計算が登場したのは、原価計算基準が登場してから25年たった1987年でした。

●ABCは1980年代、最悪のアメリカ経済と情報技術の飛躍的進歩を背景として登場しました。経営者たちは、正しい製品コストを追い求めました。それまでの原価計算システムは、何が不採算製品なのか、会社のどこにコストがかかりすぎているのか、と言う経営者の疑問に対して、満足な回答を提供できなかったのです。

●ABCで分かりにくい概念がコストドライバーです。これは、他人・機会・設備を利用することで発生するリソースコスト(費目別原価)をアクティビティに配分するとき、そしてアクティビティコストを製品・サービスへ配分するときに用いる基準です。前者を資源ドライバー、後者を活動ドライバーといいます。

●一方、ABMの流れは、製品からアクティビティへと下から上にさかのぼり、アクティビティの管理をします。つまり、ABCは製品原価の計算、ABMはアクティビティ原価管理のための手法です。

●RTM(リアルタイムマネジメント)とは、会社の実態を瞬時に把握して適切なアクションをとり、利益とキャッシュフローの最大化を実現する経営管理手法のことです。

日本インベスター・リレーションズ協議会著、 IR戦略の実際

「IR(アイアール)」って、最近よく聞きますよね。

新聞を開けば、六本木ヒルズなんかでやってるイベントをよく目にします。

でも、ホントの所、それってなんなの?

という方にお薦めなのがこちら。

日本インベスター・リレーションズ協議会著、 IR戦略の実際

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

IRって、要するに、「PRの株主版」ですが、その成り立ち・目的・方法論がコンパクトにまとまっています。

多少正論チックな所があって、「そうは言われても、実際は難しいよね」と突っこみたくなる点もありますが、まあ、入門書としてはそれはやむを得ないところでしょう。

本書にも書かれていますが、日本においてもこれからは直接金融にシフトしていくのは同意するところ。

ぜひ、IRに携わる人だけではなく、普通のビジネスマンにも読んでいただきたいですね。

「企業価値を最大化する」とか、「時価総額経営」とか、「そう言うことだったのかー」というヒントが盛り込まれています。

下記、ポイントを。

●IR協議会の倫理規定
公正性・自発性・透明性・比較可能性

●IRの効果
-適性株価形成

-どれだけ多くの人に関心を持ってもらったか
アナリストレポートの数
株主数
売買高

-自社の内容を株主や投資家に理解してもらったか
アナリストレポートの内容
利益予測のブレ

-自社の株を保有してもらいたい株主が増えているか
株主構成
株主判明調査

-株主からの意見を反映した経営をしているか

●IRの発展サークル
広報 マーケティング
価値創造 フィードバック

●個人向けIRの先進企業
ノキア

書評 マイケル・ルイス著、マネー・ボール

最近の読売ジャイアンツの低迷ぶりには目を覆うものがありますね。

実力もさることながら、テレビの視聴率がとれないのは深刻な問題。まぁ、たしかに、他球団から選手を札束で引き抜いてくる運営、なじめないもんなぁ…

でも、だからといってチームが強くなるわけではないのが野球というスポーツの面白いところ。それを証明してくれたのがこちら。

マイケル・ルイス著、マネー・ボール

評価は
★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

簡単にいっちゃうと、安い給料の良い選手を発掘すれば、お金をかけないでも勝てるんだよ、ということ。

この本の面白いのは、その「発掘」の方法を詳細に説明してあるところ。いわく、どんな球を投げるとか、体格がどうだかは関係ない。それよりも、打者であれば長打率と出塁率(ちなみに、盗塁は関係ない、というか、むしろ評価されない)、投手であれば、与四死球数・奪三振数・被長打率をみれば、チームの勝利に貢献する選手かどうか判別できるということ。

そして、投資家にとって大切なのは、この、選手選別の考え方が、そのまま株の選別にも使えること。

 ・「常識」や見てくれにとらわれず、冷徹なデータで選別すること
 ・大事なのは選別の経過であって、結果は二義的なこと (長期的に成果を上げるため)
 ・一度決めたポリシーは徹底すること

等々、ちょっと耳が痛いアドバイスなのでは?

良く書けているなー、と思ったら、それもそのはず。著者は、「ライアーズ・ポーカー」などで米国金融業会の内幕を描いた、マイケル・ルイス。

ちょっと変わった投資の指南書としてお勧めです。

植田 一三、妻鳥 千鶴子、英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング

グローバル人材の育成が叫ばれる中、チェックしておきたいのがこちら。

植田 一三、妻鳥 千鶴子著、英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング

評価は

★★★☆☆ (ぜひご一読を!参考になりますね)(評価の基準はこちら)

口語(spoken English)と文語(written English)の使い分けが明示されていたり、フォーマルさの度合が考えられたりしていて便利なのですが、ちょっと内容が難しい、というか、もうちょっと説明に工夫してくれたらさらにわかりやすかったんじゃないかな、と感じました。

典型的には「アーギュメントをしていくべきで避けるべき8つのargument fallacies」。枠組み全体として網羅感がなくサンマ感があるので、「本当にこれをチェックすればいいのかなぁ」と不安になってしまいます。しかも、難しい用語が並んでいるので、自分ができるかどうかも心配ですし。

好著だけに、表現面が残念!

以下、ポイントを。

●理由(ポイント)が二つある場合には、signpostingと言って、First, Secondというふうに整理して話す必要があります。

●アーギュメントをしていくべきで避けるべき8つのargument fallacies
 →サンマ感あり

 1. Hasty Generalization
2. Post Hoc Ergo Proper Hoc (時間の前後関係と因果関係を混同した虚偽の論法)
 3. Slippery Slope エスカレート論法
4. Red Herring 人の注意を逸らす論法
5. Appeal to Tradition 伝統を重視する論法
6. False Dilemma 偽りのジレンマ論法
7. Bandwagon 大衆意見による正当化論法
8. Ad Hominem 人格攻撃論法

●フォーマル度
 文語 literary
 格式語 dignified
 一般標準
 口語 colloquial
 俗語 slang
 卑語 taboo

●反対派の意見
 I am against space exploration …

深代 千之、運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル

「運動会で活躍したい…」

と思うのは、どんな子供にも共通した思いでしょう。せめて恥はかきたくはない、というネガティブな思いも含めて。

そんな時に参考になるのがこちら。

深代 千之著、運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル

股関節・体幹というマイブームの考えが説明されているので紹介します。

評価は

★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

もちろん速く走るための方法論が解説されていますが、その背後には「科学的な練習をすれば効率的に上達できる」とのコンセプトが流れています。それはまるで名著「上達の法則」のスポーツ版のようなもの。

ただ、足を速くするための方法論としては、これは「諸説」のうち一つなのかもしれないですが。

たとえば、福島大学陸上競技部の川本和久監督は 「ポンピュン走法」の中で足の振り上げの時に大腿筋を意識すると言っているので、本書の提言とは矛盾するのではないかと思いました。

以下、ポイントを。

●腸腰筋は、骨盤の前側の内側にあり、大腿を引き上げる時に使われる筋肉です。

●勝負はシューズ選びから
シューズを長さだけで決めないことです。…横幅にこだわることが、実は大切です。また、シューズの中で指の動きを意識できれば、走る時のキックも強くなります。そのためには、ソックスにもこだわり、五指ソックス…を履きましょう。

●頭で方法論はわかっても”筋感覚”をつかまないと正しく走れない
 まったく同じに見える動きにも、筋肉の使い方が違っていることがある

●脚を股関節で引っぱるように前から後ろへ運ぶ”競歩”の動きが、短距離走の正しい脚のふり戻しに近しいことに着目しました…膝をまっすぐに伸ばしたまま腰の下まで持ってくると、どうしても体が上に持ち上げられます…そこで骨盤を柔軟に使って、伸ばした足の反対側の腰を下げることで、上半身の上下動を吸収するようにします。

●ピッチは幼児もカール・ルイスも同じ ということはストライドが違う

●速く走るための股関節ドリル
 ベーシック編
  まっすぐ走る
  腕ふり
  ホッピング
  モモ上げ
  股関節上下運動

 ストライド型ステップアップ編
  かかと引きつけ
  その場かけ足
 
 ピッチ型ステップアップ編
  フライングスプリット
  大また走

●子どもたちに指導してわかったのは…同じ動作を繰り返し教える場合に、着眼点を変えて説明してあげると、子どもたちも飽きずに取り組むことができます。ただし、ドリルのポイントの説明は、1回につき一つにしてください。複数のことを説明すると、子どもたちは混乱してしまいます。

●練習とトレーニングという言葉は、きちんと使い分けられるべきです。脳・神経系を改善する、巧みになる働きかけが「練習」であり、呼吸・循環器系や筋系を向上させる、体力を高める働きかけが「トレーニング」なのです。
  

山田 豊文、脳がよみがえる断食力

「最近年のせいか、記憶力が悪くなってきたなぁ…」

と思う方、それはひょっとしたら食生活のせいかもしれませんゾ。

と考えさせてくれる良著がこちら。

山田 豊文著、脳がよみがえる断食力

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

ただ、書いてある内容が科学的に当を得たものかどうかは保証の限りではありませんけれど。

たとえば、

 「食べ物には、『加工すればするほど消化するのがしんどくなる』という原則がある」

と言う記述。てことは…ナマゴメ・ナマムギ・ナマタマゴが消化にいい、と?

と言う疑問も含めて、いろいろと考えるヒントにするのが本書の正しい使い方でしょう。
以下、ポイントを。

●結論としては、起きてすぐの朝食は控え、1時間程度のウォーキングなど、軽く体を動かしてから食べるのが、理にかなった食べ方だ。

●成人になってもラクターゼを持っているのは北欧系の人に限られる。日本人などのアジア人種、アフリカ系の人はラクターゼが働かないので、いくら牛乳を飲んでもカルシウムは吸収されず、ムダに排泄されていくばかりなのだ。

●牛乳の問題点はまだある。マグネシウムが少量しか含まれていないと言うのがそれだ。…ほぼ10:1だ。…一般にはカルシウムとマグネシウムを2:1くらいの割合でとるのが良いとされる

●カルシウムは、全身の細胞がアクションを起こすためのスイッチとしての役割も担っているから、マグネシウムによる統制が適切におこなわなければカルシウムは暴走し、細胞の誤作動につながる。…脱灰が「視力低下や糖尿病、心筋梗塞の引き金になる」理由も、まさにここにあるのだ。

●健康の維持増進に不可欠な5つのポイント
 体内のミネラルバランスを維持する
 体内の脂肪酸バランスを維持する
 体のサビ止め(抗酸化栄養素)を充分にとる
 食物酵素を充分にとる
 腸と肝臓の健康状態を高める

●毛髪ミネラル分析
 http://www.kyorin-yobou.com/health/hair.html

書評 岩本 浩治、商売で大事なことは全部セブン‐イレブンで学んだ

起業で成功する人というのは、「優秀なビジネスマン」というよりも「やり手の商売人」という気がします。なんと言ってもモノを売らなきゃいけないですからね。

では、「やり手の商売人ってどんなの?」と問われたら?

そんな時に読みたいのがこちら。

 岩本 浩治著、商売で大事なことは全部セブン‐イレブンで学んだ

評価は

★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

セブンイレブンの「単品管理」を分かりやすい言葉と具体的な事例で紹介してくれています…

と言うと、ちょっと詳しい人は、「あ、POSでしょ?」と思いがちですが、POSはあくまでも単品管理を支えるツールに過ぎないとのこと。

著者の説くのは、究極のPDCAサイクルをやりきる「商人としてのあり方」です。

以下、ポイントを。

●単品管理を通じてそのことを確信し、順調に店舗数を増やし始めた彼らは、いよいよ川上(メーカー)主導で構築された強固な商習慣と本気で戦い始めます。

 最初に取り組んだのは納品ロットの問題です。そのためには、一台の納品車両が回れる狭い範囲に、たくさんの店を作る必要があります。つまり初期のドミナント(地域集中出店)戦略の目的は、小分け配送の実現にありました。それは、店の品揃えをさらに向上させるに当たっての必須条件でした。

●単品管理を成功させやすい人(発注担当者)
 素直
 良い意味で調子に乗るタイプ
 商品を片っ端から食べる

●おでんを通じて私が学んだのは、商売は理屈じゃないってことです。

 損得勘定を超えた「純粋な思いのようなもの」が、ものすごく重要だと言うことです。

●セブンイレブンのPOS画面で強調されているのは、機会損失部分
 →廃棄ロスが店側の負担だとすれば、本部にとっては二重に合理的

●在庫管理
 すべての在庫は不良在庫である
  バックヤードの位置づけを変える
   バックヤードのスチール棚を減らす
  在庫を「時間」に換算する
 売り場在庫も在庫としてカウントする
 常に一望できる状態を保つ

●死に筋排除
 導入ミス→基本的に新商品は全部導入
 リピートミス
 カットミス
 処分ミス
  「減価分の損が出る」という真情はあえて無視する

●単品量販
 たかが一品に破格の販売スペースを割り当てるというその異常性が、空間の注目度を高め、そこにおかれた商品の魅力を実力以上に増加させます
 波及効果として単品量販は、対象商品のみならず、その州編に位置する類似商品の売り上げまでアップさせてしまう場合があります。
 それを得意とする集団のチャネルとしての評価を高めます。
 普段は基本に忠実で、理屈にあったオーソドックスな売り場作りを行っている店がある日突然、ある売り場で、ある商品を対象に、ドカンとやってサッと引くから強烈なわけで、売り場のあちこちで、なんの変哲もない商品を対象に、年がら年中やっていたら、次第に効果は薄れていきます。

●成果の8割は仮説で決まる
 仮説を持たない人というのは自ら進んで行動しないのです。
 仮説で手を抜いた週というのは反省しないのです。

書評: 日本人のグローバル、欧米人グローバル、その違いは

「グローバル」と聞くと、反射的に「これからは日本人もどんどん海外にでていかなければぁ」と思いがちですが、実は世界各国もグローバル化の悩みは同じ。

いや、むしろ、過去の宗教的/経済的な対立があった分、欧米諸国の方がグローバル化に対して、よりハードルが高いかも知れません。たとえばそれは、中東の問題を考えるときでも、2,500年前のバビロン虜囚や1,000年前の十字軍遠征から解きほぐさなければならないように。

そんな欧米諸国におけるグローバル人材育成の努力を概観できるのがこちら。

マーク・ガーゾン著、世界で生きる力――自分を本当にグローバル化する4つのステップ

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

膨大な情報量と真摯な語り口で、欧米諸国の草の根的な「グローバル化」の取り組みとマインドセットが解説されています。

正直なところ、日本人にはピンとこないところもあるのですが、それでも参考になるところ間違いなし。

以下、ポイントを。

●要するに、私たちはみな一生顔を見ることもなく、その言語の改札その名を聞いてもわからないかもしれないような人々の判断や行動に大きく影響を受けており、そうした人々もまた私たちに影響を受けている。

●実は数ヶ月前、アメリカの大学で同じ質問をしたのです。その時の結果は今と全く正反対でした。…アメリカの大学生が、現在の酷い状況は中国政府に好きになると考えていて、チベット人の生活は誰も思っていなかったのです。…こんなふうに全員が全く同じように物事を考える授業で優れた教育が受けられると思います?…多様な意見によって皆さんはより賢くなりこの国は良い感じになると思いますか

●人は8つのレベルでグローバル
1 私たちの遺伝子はグローバル
2 私達の体はグローバル
3 私たちの社会はグローバル
4 私たちの経済はグローバル
5 私たちの環境はグローバル
6 私たちの持ち物はグローバル
7 私たちの市民生活はグローバル
8 私たちの宗教でさえもグローバル

●グローバル人材に求められる4つもの
1 直視する力
-だが宇宙飛行士たちの言葉を紹介する前にまずは的とカメラを要求した彼らの先見の明に感謝しよう。周りの世界をしっかりと見て、その経験を他者と共有するべく全力を傾ける。
これこそ直視の本質だ。直視とはただ見るというだけではない。世界を見る際に通すレンズの存在を認識するということだ。世界考えるためにはまず自分がレンズを持っているのだと意識しなければならない。

-ネスビット、「思考の地理学アジア人と欧米人の考え方が違う理由」
2 学ぶ力
3 連帯する力。
4 助け合う力

●すべての遺伝子を遡っていくと共通の祖先にたどり着くという結論に達した。
2人はあらゆる人類がこの共通の祖先から生まれたという仮説を立てながら、その祖先はアフリカのイブと呼ばれるようになった。
この共通の遺伝子的要素が自分にも受け継がれている証拠がほしければ有料で自分のdna をさかのぼることができる。

●連帯を可能にする様々な能力を詳しく見ていこう
1 可能性を広げる質問を投げかける
2 自分や他人を人間として形作っている複数のアイデンティティを直視する
3 好ましいものでなくとも他者の言葉に真摯に耳を傾ける
4 相手を判断するのではなく、共通点を見いだすためにコミニュケーションツールを活用する
5 敵対する相手と対面し、意見を聞く自制心を持つ
6 不当な行為に対しては復讐ではなく、和平を模索する。

●自分のグローバル化するための情報源
1自が変わる
 アバーズ  http://www.avaaz.org/jp
 エドモンド・ボーン、「グローバルシフト 新しい世界観が人類を変える」
 エド・シャピロ、「自らが変わる瞑想によって自分自身と世界を変える方法」
 シック、「自らが変わる 平和構築者と正義の探究者のための詩、祈り、瞑想」

2 脳の両側を使う
 ハートマス研究所 http://www.heartmath.org/
 ダニエル・ピンク、「ハイコンセプト」

3 根源的なルーツを探る
 ジェノグラフィック・プロジェクト  https://genographic.nationalgeographic.com/genographic/index.html
 グローバル・ワンネス・プロジェクト http://www.globalonenessproject.org/ 

4 家にちゃんとドアをつけておく。
 グローバル・シティズンシップ教育 http://www.oxfam.org/uk/education
 忍耐を教える-心を開かれた強化することのできる子育てる

5少数派の視点で考える
 グローバルヴォイス 
 アンワル・マジッド、「私たちはみなムーア人である」

6 学び続ける-無知でいる方法も含めて
 グローバリスト www.http://globalvoicesonline.org/
 鈴木、「禅のいざない」

7 自分の世界観を事実に照らし合わせる
 グローバル・イシュー http://www.globalissues.org/
 ジャクソン「ときほぐす 虚報に満ちた世界で真実を見つける」

8 敵を知る-徹底的に
 サーチ・フォー・コモングラウンド http://www.sfcg.org/
 キーン、「敵の顔 憎悪と戦争の心理学」

9. 固定観念を信頼関係と進化させる
ロータリーインターナショナル http://www.rotary.org/en/Pages/ridefault.aspx
ワールドラーニング http://www.worldlearning.org/

10 マインドを広げる質問をする
 国際教育交流協議会 http://www.nafsa.org/
 欧州国際協力協会 http://www.eaie.org/
 アジアソサエティ http://asiasociety.org/
 ワールドカフェ http://theworldcafe.com/
 チャンダ、「グローバリゼーション人類5万年のドラマ」

11地球の声に耳を傾ける
地球憲章イニシアティブ  http://earthcharterinaction.org/content/
パチャママalliance http://earthcharterinaction.org/content/
グレイ、「世界の聖地」

12 上手くいく方法を忍耐力探る
アプリシエイティブインクワイアリー・コモンズ http://appreciativeinquiry.case.edu/
オード http://www.odemagazine.com/

13境界線を越えて行動する
e国会 http://www.e-parl.net/eparliament/welcome.do
グローバルアクションネットワーク  http://www.scalingimpact.net/gan
ローゼンバーグ、「国境越えて-国際問題について批判的に考える」

14利益と価値の両方を考える
センター・フォー・グローバルシティズンシップ http://kellogg.northwestern.edu/research/fordcenter/
イクレイ-持続可能性を目指す自治体協議会 http://www.iclei.org/
ピーター・センゲ、「持続可能な未来へ」

15遠近両方に旅する
グローバルダイバーシファンデーション http://www.globaldiversity.org.uk/
メアリー・パイファー、「あらゆる場所の中心で-難民がアメリカ社会の仲間入りできるように」

16共通点も見いだす
私たちとあなた達共通の言葉 http://www.acommonword.com/
危機予防復興支援局 http://www.beta.undp.org/content/undp/en/home/ourwork/crisispreventionandrecovery/overview.html
サーマン、「共通点を見いだす」

17 複数の言語を身につける
ロゼッタストーン
マクウォーター、「バベルの力-言語の自然誌」

18 壁の向こう側を見る
グローバルシチズンネットワーク http://globalcitizens.org/
グローバルスタディーズassociation http://www.globalstudiesassociation.org/

19 神聖なるものを探求する
アブラハムの道 http://abrahampath.org/about.php
宗教連合イニシアティブ http://www.uri.org/
ノバーク、「世界の叡智-世界の宗教の聖典」

20 連帯する
クリントングローバルイニシアティブ http://clintonglobalinitiative.org/
グローバルシティズンセンター http://www.globalcitizencenter.org/
ワイザー・アース http://www.wiserearth.org/

書評 岩田 康成、社長になる人のためのマネジメント会計の本

「会計って、なんで勉強する必要があるの?」と疑問を持ったときに手に取るかも知れないのがこちら。

岩田 康成著、社長になる人のためのマネジメント会計の本

評価は

★★★☆☆ (ぜひご一読を!参考になりますね)(評価の基準はこちら)

「マネジメント会計」という名の通り、単なる管理会計を超えて、財務(NPV, IRR)や組織構造にまで踏み込んだ意欲作です。

もちろん管理会計の項目も一通り押さえられる内容になっています。

ただ、その分一つひとつの項目の掘り下げが弱くなってしまったきもしますが、やむを得ないと言えましょう。

一度勉強した人が、「そういえばアレ、どういうことだったっけ?」とハンドブック的に使うとべんりそう。

下記、ポイントを。

●原価計算の目的
 儲けの具合を見抜く
 原価を削減する
 選択的意思決定をする
 経営紀伊本計画に役立てる

●損益分岐点は、固定費吸収戦略のための経営管理の需要な道具として登場したのです。いくら売り上げれば損益トントンになるか?採算がとれる点はどこか?それはどうしたら達成できるのか?これらの問題が分かることによって、経営の戦略を描くことができるようになったのです。…損益分岐点図表は、「経営者の羅針盤」(Director’s Diagram)とも呼ばれています。

●意思決定の三つの種類
 戦略的意思決定
 管理的意思決定
 業務的意思決定

●最適プロダクトミックス

●投資の採算性分析
 ROI
 回収期間法=投資額÷(利益-税金+減価償却費)
 

望月 実著、課長の会計力 自分とチームが結果を出すための数字の使い方

「なぜ部下を持ったら、会計を勉強すべきなのか?」

という問いに対する答がここにあります。

望月 実著、課長の会計力 自分とチームが結果を出すための数字の使い方

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

「なぜ部下を持ったら、会計を勉強すべきなのか?」への、もっとも端的な答は、「じぶんとチームが結果を出すため」。それはなぜか?が詳しく解説されています。

ただ、若干話が会計により過ぎているのが、よくもあり・悪くもあり。もう少し、コミュニケーションの視点から、もしくは部下への説明責任を果たすという視点があると、さらに学びが大きくなったかも知れません。

以下、ポイントを。

●吉野家の経済学
 2001年夏に、牛丼並盛りを400円から280円に値下げ
 2001年2月期の営業利益率は11%
 数値目標は、1店舗あたりの来客数を700人から900人に増やすこと
 テストのために56店舗で11週間にわたるテストを行う
 300円台では来客数の目標を達成できなかった。その後、250円、270円、280円、290円という価格でテストを行う

●運転資金
 売上債権+商品-支払い債務-前受金
 (前受金が差し引かれるのは前受金型の商売の場合)

 運転資金を減らすには
  売上債権を減らす
   回収期間を短くする
   滞留債権を回収する
   ファクタリングを行う
  在庫を削減する
  支払いサイトを延長する

●前受金型ビジネスのリスク
 縮小時には新規売上の減少に加えて、過去のレッスン料の払い戻しも行う可能性があるため、一気に資金繰りが苦しくなります。

●投資キャッシュフロー
 敷金及び差入保証金の支払いによる支出も含まれる

藤井 清孝、グローバル・マインド 超一流の思考原理―日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか

「グローバル人材を育成せねば…」

という問題意識は高まりつつありますが、では「グローバル人材とは何か」という問への定見は、意外とありません。

そんな時に参考にしたいのがこちら。

藤井 清孝著、グローバル・マインド 超一流の思考原理―日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

筆者はケイデンスやSAPなどの日本法人で社長を務めた経営者。

この手の人が書いたものは、自分の体験談が中心になってしまうことがよくありがちですが、本書はちょっと違います。

体験を踏まえつつ、一歩引いた視点から汎用的な「グローバルで活躍する人材に必要な能力」を提言してくれているのが、何ともありがたいのです。

「グローバル人材」という言葉にピンと来る人ならば、お薦めの一冊です。

●グローバルマインド
 己を知る骨太な生き方
 グローバルで通用する思考力

●未来を語る言葉のパワー

●MBAは自分と異質のDNAとのインターフェースをとるプラットフォームのような位置づけであると感じる

●新しいことを素早く学ぶ勉強法
 コンテキスト 物事の背景
 ドライバー 
 トライアンギュレート 賛成・反対・中立の立場という三つの違う測量点をもって立体的にとらえる
 トレードオフ

●社長業ではコンシステンシー(一貫性)とパーシステンシー(執念)が肝要と痛感した

●「正解への呪縛」から逃れる教育の重要性

●問題自体を定義しリスクを恐れない骨太な人材養成が急務
 誰が見ても正解の存在する問題は、解決方法をあえて大げさにコミュニケーションする必要はなく、黙々と課題をこなしていく実行力が評価される。しかしながら、明らかな正解が存在せず、問題の定義から入らなくてはならない場合は、自分のロジックを骨太に説明するコミュニケーション能力が必要不可欠だ

『就職四季報』編集部 (編集)、『就職四季報』パーフェクト活用術 ―成功するための7つのステップ

最近は就職活動ってホントに大変なんですってね。

文部科学省の「学校基本調査」によると、2011年3月卒業の大学生の就職率は61.6%(速報値)。学生さんが目の色を変えて就職先を探す気持ちも分かります。そんなときに参考になるのがこちら。

『就職四季報』編集部 (編集)著、『就職四季報』パーフェクト活用術 ―成功するための7つのステップ

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

根拠が明示されないままにいいきる文体は若干違和感は覚えますが、好意的に解釈すればそれは過去の実績があるから。毎年更新される四季報という媒体に特有のものかもしれません。

以下、ポイントを。

●「短絡的にデータがこうなっているものはすべてこうだ、と一律に決めつけてはいけない。失敗しない会社選びに不可欠なものは、なぜそうなるのか、個々の会社の背景にあるものを探る姿勢だ」

ウィットワース他、コーチング・バイブル―人がよりよく生きるための新しいコミュニケーション手法

「コーチングについて体系的に学びたい…」

と思った時に手に取りたいのがこちら。

ウィットワース他著、 コーチング・バイブル―人がよりよく生きるための新しいコミュニケーション手法

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

米国のコーチング団体CTI (The Coaches Training Institute)が提唱しているコーアクティブ(Co-active)・コーチングの全体像を余すところなく伝えてくれています。

合間合間にはさまれている模擬的なコーチングのダイアログも参考になります。が、「現場」ではこうはいかないよなぁ、と突っ込みたくはなりますね(もちろん、その本質を見せようという姿勢に好感は持ちますが)。

本書で理論的なバックボーンを得た上で、実際のコーチングのセッションをうけたり、コーチになる教育プログラムに参加したりすると、効果的そうです。

笠井 清志、ビジュアル図解 コンビニのしくみ

笠井 清志著、ビジュアル図解 コンビニのしくみ

コンビニの儲かる仕組みを分かり易く解説した良著です。

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

●資金繰りの心配が要らない経営者
 大半のコンビニエンスストアチェーンでは、このような資金繰り業務から経営者を解放し、商売に専念できる体制を作っています。

●商品検品は性善説を前提に実施
 立ち会い検品ではない
 店舗からの欠品連絡は正当化される

●新規商品がコンビニエンスストアの命
 新規商品の発売がない週は著しく売上を下げます

●本部に集まる成功体験情報

●本部とは何をするところ?
 営業部:店舗運営のサポート
 商品部:推奨商品の選定
 開発部:出店戦略の立案

江間 正和、ランチは儲からない 飲み放題は儲かる  飲食店の「不思議な算数」

飲食店における計数管理を分かり易く解説してくれる良著です。

江間 正和著、ランチは儲からない 飲み放題は儲かる  飲食店の「不思議な算数」

著者はコンサルタントとして活躍されているそうで、その経験からでしょうか、数値の面でもはたまた店舗運営の面でもナマナマしい話が繰り広げられていて参考になります。

以下、ポイントを。

●「スタッフの実力は売上から逆算できる」
 「お客さんの少ない店では、よく立地や景気のせいにするオーナーやスタッフがいますが、これは違います。お店としての実力不足です。特に毎日ニーズのあるランチの売上が低いようでは、夜の売上もきっと低いお店になります。」

●フランチャイズは「加盟店」で選ぶ
 立地とニーズがすべてです

細谷 功著、地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

「論理思考、もうちょっとしっかり伸ばしたい…」

と思ったときぜひ手に取りたいのがこちら。

細谷 功著、地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

評価は

★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)(評価の基準はこちら)

内容的にはちょっと難しいので中級者から上級者へのステップアップにお薦め。

論理的にモノを考える力を「地頭力」というキーワードでまとめて上手に説明してくれています。

おそらくは筆者の実体験に基づいているかと思うのですが、「地頭力」がないゆえに仕事がうまく進められない例がビビッドに紹介されているので、「あ~、だからか!」と思い当たる読者も多いのでは?

さらに本書の素晴らしいのは、そのような問題点に対する解決策が述べられているところ。

以下、ポイントを。

●頭が良い
 物知り
 機転が利く
 地頭が良い
  知的好奇心 (原動力)

  論理的思考力 (守り)
  直感力 (攻め)
           
  仮説思考力 (結論から考える)
   今ある情報だけで最も高い結論(仮説)を想定し
   常にそれを最終目的地として強く意識して
   情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論に至る
  フレームワーク思考力 (全体から考える)
   対象とする課題の全体像を高所から俯瞰する全体俯瞰力(ビッグピクチャーシンキング)
   とらえた全体像を最適の切り口で切断し、断面をさらに分解する分解力
    分類(狭義のフレームワーク)
    因数分解
  抽象化思考力 (単純に考える)
   対象の最大の特徴を抽出して「単純化」「モデル化」した後に
   抽象レベルで一般解を導き出して
   それを再び具体化して個別解を導く

●インターネットの世界の「ロングテール」減少は顧客分析の定番であったパレートの法則があてはまらなくなってきていることを表している。

●地頭力を鍛えると圧倒的に仕事の生産性を上げることができる

●フェルミ推定のプロセス
 アプローチ設定 モデル分解 計算実行 現実性検証

●地頭力がない人のパターン
 「二日後でないと回答できない」
 「全体ストーリーがない」
 「とりあえずデータを集め始めた」
 「『南米ユーザー』で時間をとられる」
 「集めたデータが使われない」
 「マイルストーンを考えていない」
 「目次は内容が決まってから」
 「前提条件がなくて先に進めない」

●必要性
 仮説思考
  「我々の周りの課題は、ビジネスであれ日常生活であれ曖昧でつかみどころのないことや複雑に事象が絡み合って一筋縄では解決しないことだらけである。こうした状況で探索的に解を探そうとすると、種々の条件の組み合わせをすべて試す羽目になって天文学的な組み合わせの数の解を試さなければならなくなり、非効率どころか結論に近づくことすらできなくなるであろう」

●吉田たかよし、「できる人は地図思考」
 二人一組になって説明役に架空の地図が渡されて、もうひとりの聞き役に口頭で説明する

●ROE
= 当期純利益÷株主資本
=利益率×総資産回転率×財務レバレッジ

●抽象化能力の高い人はたとえ話がうまい

吉田 新一郎著、効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで

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「言語技術」が日本のサッカーを変える

サッカーというのは、数あるスポーツの中でももっともビジネスに近いものではないでしょうか。プレイヤーの役割も、ゲームの状況も流動的な中で、一人一人が自立的に判断しつつ、組織としての目的を実践するという観点において。

ですので、サッカーにおいて言語によるコミュニケーションが重視されるのは当たり前、というのを納得させてくれた好著です。

基本はもちろんサッカーですが、日本人の国民性や教育についても考えさせられます。

途中では、「ヨーロッパ礼賛で何かな~」とも思いましたが、最後の方に日本の話も出てきます(とはいえ、それが藤原正彦氏につながるのでアレですが)。

以下、ポイントを。

●サッカーで必要なメンタルスキル
 自己決定力
 創造力

●日本サッカー協会がやっている言語技術トレーニング
 再話
 問答ゲーム
 絵の分析

 U-6
  鬼ごっこはどうしてサッカーの役に立つの?
  みんなで楽しく意見を交換
  強いキックは何のため?

 U-8
  察しの悪い大人を演じる
  具体的な指示-行動の理由
  問答ゲーム
  視点を変えて考える

 U-10
  「知らない」、「別に」に対抗する
  問答ゲーム 賛成・反対
  絵の分析 状況分析力と論証力を育てる

 U-12
  発言に責任を持つ-主語の認識
  理由の中身をみんなで考える-「がんばる」の中身は人それぞれ
  視点を変えて考える

●バカ蹴り
 トーナメント形式が原因との仮説も

●「勉強がよくできる子供たちが、サッカーでもエリートの道を選んでいるようです。日本のように「勉強とスポーツのどちらを選ぶのか」といった、そもそもがナンセンスな選択などしなくてよいような環境が整っているのでしょう。

●改革の見取り図
 クリエイティブでたくましい選手に
  よい習慣の追求「基本の習慣化」
  判断をしよう
   On the pitch
    パーフェクトプレー
     観る→判断
     技術
    クリエイティブなプレー
   Off the pitch

    食事・ルール・休息・あいさつ
     1. 自分のものの管理に責任を持とう
     2. ルールを守ろう
     3. あいさつをしよう
     4. サッカー選手として何をすべきかいつも考えよう
     5. 何事にも積極的に!前向きに!
    自己管理

   勝利のためのメンタリティ
    戦う姿勢、勝利への執念
    Be Alert!
    向上心・プライド

●少年サッカーの指導
 ゲームの結果にこだわるよりも、「勝とうという努力をしたのか、しなかったのか」というところに厳しくこだわるべきだと思います。
 選手が将来ピークを迎えるためには今何をすべきか
 中一、中二の子供たちには、技術と持久力そして判断力しか教えていません
 「チームづくり」はしていません。すなわち、特定のポジションは決めていないのです。前半はフォワードになり、後半はストッパーになったりというように
 サッカーは失敗のスポーツ。ですから、失敗できる体験は、とても大切なのです。試行錯誤で何度も何度も失敗するからクリエイティビティが生まれてくる

野口 敏著、誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール

あまり親しくない人と話すとき、気詰まりな沈黙ってありますよね?

アレを何とかしたい、と思ったときに手に取りたいのがこちら。

野口 敏著、誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール

評価は

★★★★☆ (お薦めです。買って損は無し)(評価の基準はこちら)

世の中にはこの手の悩みを抱えている人が多いみたいで、売れてます。

そのせいで、読む前は「どうせチャライ本だろう」と思っていましたが(すいません)、実際のところは明日から役立つテクニックが満載。具体例が豊富なのが嬉しいですね。

以下、ポイントを。

●「事実」の後にちょっとした「気持ち」をプラスする

●「ムッとくることもあるでしょう」は便利なフレーズ

●「でしょうねー」と相づちを打つ

●「洋服やアクセサリーを見て歩くのが好き」な女性には、その女性が主人公となる質問をしてみましょう。
 →洋服やアクセサリーを主人公にしない、ということ

——————
ベストセラーの法則
——————
●正論感
 「どんな人でも、自分の気持ちを聞いてほしいもの。それだけで、嬉しい気持ちが何倍にもふくらんだり、辛い気持ちだって一気にとけて消えてしまいます。」
 「『聞く』とは、耳だけで行う作業ではなく、身体全体で行うものです。」
 「会話は技術より思いやり」

●あるある感
 はじめに、で例を紹介

●できる感
 「66のルール」
 豊富な事例
 若干ハードルが高い事例もあるのか?
  →6:3:1の法則

●体系感
 小見出しはサマリー型
 「66のルール」というタイトルだが、章立ても考えられていて体系感がある

マーク・ジョンソン著、ホワイトスペース戦略 ビジネスモデルの<空白>をねらえ

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レイノルズ著、プレゼンテーションzen

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大前 研一、船川 淳志著、グローバルリーダー の条件

「グローバル人材」と言う言葉をよく聞きますが、「それって何?」と改めて問い直したい人ならぜひ手に取ってみたい一冊がこちら。

大前 研一、船川 淳志著、グローバルリーダーの条件

単に「社内公用語を英語にする企業が増えた」だけではありません。

震災によるサプライチェーンの分断、そして超円高に背中を押され、企業が海外に進出する(せざるを得ない)時代、ボトルネックは「人材」にあることが多いもの。

いくら日本で優秀だからと言って、文化や監修が異なる外国でパフォーマンスが挙げられるとは限りません。

でも、それってどんな人材?というのを、グローバル経営に詳しいお二方が対談を通して掘り下げていきます。

ちなみに、大前氏は、日本人でも唯一と言っても良いほどの海外で知られたコンサルタント。「ケニチ・オーマエ」の名前は、「ビジョナリー・カンパニー」のジム・コリンズ氏や「コア・コンピテンス」のゲーリー・ハメル氏などと同格で論じられることが多いようです。

そんな大前さんのグローバル人材に対する見方ですから、面白くないわけがないですね。

以下、ポイントを。

●大前研一の情報収集法
私は一日に500ぐらいの記事を読みます。…1週間で3,500。その中から70ぐらいを選んでファイリングして、自分でもう1回書き直す

●日本はなぜすごかったのか
さまざまな経営者たちと一緒に仕事をして感じた結論は、自分たちの能力に限界なんてない、と信じていたこと

●トーマス・ブレークスリー、右脳革命
 ダニエル・ピンク、ハイコンセプト
 アダムス、メンタル・ブロックバスター

●船川、2.1秒ルール
 反射神経0.7秒の3倍

●創造的思考
まずロジカルで分かることは一応整理する。そして、ここまでは分かっているけれども、これは分からない、というところまで一応(自分の頭を)追い込んでおく。それから、自分としては何をやりたいか、どういうものを作りたいかに関して非常に強いプレッシャーをかける。すると、発想が飛ぶ瞬間があるわけです。

●大前、「ロジカルにいうよりもニュアンスで言わなきゃいけない」
 船川、「発音より発言、文法より論法、そして語彙より語感」

●グローバル・リテラシー
大前「何よりも大切なのは新しいことを学ぶ心、人の心が分かること、人の上に立てるリーダーシップ、自分の考えをまとめて表現できる能力、多様な価値観を受け入れる力、など普遍的適応性のある人間としての能力を身につけることではなかろうか」

●「日本企業でグローバル人材に取り組んでいるのは1割にも満たない」
野村総合研究所プレスリリース、http://www.nri.co.jp/news/2008/081028.html

●企業のグローバル化5つのステージ (The Borderless World)
 第1段階 輸出型:ディーラーやディストリビューターに頼る
 2 100%子会社による販売会社の展開
 3 鍵となる海外市場で清算、マーケティング、販売を行う
 4 開発から販売までを重要な海外市場に移転
 5 グローバルベースで再統合をし、国境に関係なく最適化を図る
 

ビジネス英語のリスニングには英語字幕

TOEIC対策として、あるいは一般的な英語のスキルアップのために海外の映画やドラマを見る人は多いですよね?

DVDだと英語字幕も出せるので、これを見ながらビジュアルにも学んでいけるのでオススメの方法です。

で、問題。いろんな映画やDVDがあるけど、何を見ればいいの?

そんな時にイチオシがこれ。

 ダメージ (原題 Damages)

評価は★★★★★ (評価の基準はこちらから)

主人公は弁護士。ということは必然的に法廷シーンがあるので、論理的に丁々発止とやりとりするシーンが盛りだくさんで、ビジネス英語のスキルアップに役立つこと間違いなし。

でも、本作の魅力はそれだけじゃないんです。

弁護士ものといっても、なんだか、勝てば官軍みたいな感じで違和感を感じるものでもなく、かといってコミカルなのはいいけれど男性どんビキでもなく、ビジネスマンとして「あー、あるある」という、企業の内幕を書いたところが秀逸なのです。

ぶっちゃけ言うと、社内政治。弁護士だって正義の味方ではないですし、色んな人間関係のはざまで悩むわけで、それをくぐり抜けよう(ときには利用しよう)というスタンスは、英語を学ぶにはもってこい。

ぜひ一度チェックしていただきたいですね。

西成 活裕著、渋滞学

車での移動の時にイヤなのが、何と言っても渋滞。

行楽地の行き帰りの高速道路でとてつもない渋滞にはまってしまった苦い経験は、だれもが一度や二度はあるでしょう。

でも、よく考えると不思議ですよね?事故や工事があるわけでもないのに何で渋滞するんだろうって?しかも、あるポイントを過ぎると意外とスーッと流れていったりして…

という疑問をといてくれるのがこちら。

西成 活裕著、渋滞学

評価は★★★★★ (五つ星)

渋滞の起点(スタートポイント)は「サグ部」とか、なるほど、と思わせてくれます。

そして、本書の面白いところは、車の渋滞はもちろんのこと、「渋滞」をキーワードにさまざまな減少に新しい視点を与えてくれること。

ちなみに本書は、講談社科学出版賞と日経BPビズテック図書賞を受賞しています。それからも分かるように、一見難しい内容を一般読者に極めて分かりやすく説明するという点においても参考になります。

そんな西成先生の執筆のスタンスを知りたい人は「あとがき」を読むべし。「ふだんの研究論文を書くよりもある意味で難しかった」との述懐に、妙に納得しました。

●「クイズ王と専門家のちがいは、例外まで含めてある分野の原理原則を知り尽くしているのが専門家で、専門知識の一部を例外抜きで満遍なく知っているのがクイズ王である。例外を知ることは、知識の適用限界を知ることにつながり、実際に知識を実生活に応用する際にはとても大切なのだ」

本多 勝一著、日本語の作文技術

ブログとか読んでると、変な日本語に出くわして思わずクスッと笑ってしまうことってありません?

誤字や誤変換だけでなく、

 それ、本来の意味と違ってますから!

というのも多いもの。

一方で、

 はぁ~、この人、文章うまいわ

と感心することしきりのブログもあって、その違いは何だろう…

と考えた時に読んでおきたいのがこちら。

本多 勝一著、日本語の作文技術

名著です。古典です。何らかの形で文章を書く人なら、一度は目を通しておかないとモグリです。

ついついやってしまうような分かりにくい文章の直し方を教えてくれるところはほんとうに懇切丁寧で、たとえば、

チリ美人は、アルゼンチンの肉をたっぷり食べているセニョリータにくらべると、ぐっと小柄である。(「女ばかり南米大陸をゆく」読売新聞社)

は、肉を食べてるのは誰だか分かりませんよね?チリ美人なのか、アルゼンチン人なのか、はたまた第三者なのか。

これを、

肉をたっぷり食べているアルゼンチンのセニョリータにくらべると、チリ美人はぐっと小柄である。

と直せばいいんだよ、というのは、なるほど、その通り。使っている言葉は変わらなくても、並べる順序と句読点の打ち方を変えるだけで、これだけ違うんですね。

他にも参考になるポイントばかりですので、ぜひぜひ手に取っていただきたい一冊です。

書評 是永英治著、いつでもベストな提案ができます! 新しい営業の教科書

営業で悩んでいる人って多いですよね?

押しが弱くてもダメだし、かといって気合いを入れてガンガンアタックすれば売れるものでもなし…。じゃあ、どうしたらいいの?と迷った時にぜひ手に取りたい1冊がこちら。

是永英治著、いつでもベストな提案ができます! 新しい営業の教科書

書名にあるとおり「教科書」として、誰もが本当に押さえたいベーシックなスキルがコンパクトにまとめられています。

特に重要だと感じたのが、「質問シート」にまとめられている質問のテクニック。営業では良く、「お客様の潜在ニーズを聞き出せ」と言われますが、一見単純な、でも本当は難しいそのプロセスがかなり詳しく説明されています。

すなわち、

 潜在ニーズとは、相手に言わせたい不平・不満である

との位置づけのもと、

 状況質問で必要な状況を集めて
        ↓
 問題質問で不平不満をひきだして引き出す
        ↓
 示唆質問(○○ですよね?と確認)でアクションを促す

という構造です。

しかも、それぞれの質問でそのまま使えるセリフもあるので、かなりお得感があります。

営業の方はもちろん、相手を説得することが求められる仕事についているならば、ぜひチェックして損はない1冊です。

河合浩之著、「すごプレ」

「パワーポイントって、今イチ使えないよね…」

なんて思っている人にこそ読んで欲しいのがこちら。それこそ、目からウロコが落ちるようなパワーポイントの使い方満載です。

河合浩之著、すごプレ

論より証拠で、本書に収められたテクニックを使って作ったパワーポイントの美技!を見てもらいましょう。
http://clo.ofsji.org/hontou.php

まさかここまでできるとは、オドロキですよね。

し・か・も。

本書が「うれしさ」x2なのは、掲載されているパワーポイントがダウンロードできること。

「これ、いいけど自分では作れないよ」と思っている人も、ダウンロードしたファイルを修正するだけなら、けっこういけるのではないでしょうか。

普段からパワーポイントを使い慣れている人はもとより、ちょっと苦手意識をお持ちの方も、ぜひチェックしてみて下さい。

松澤 喜好著、英語耳 発音ができるとリスニン グができる

著者の主張はただ一つ。

 英語の発音ができると、リスニングもできるようになる

と。

「ホントかよ〜」と疑いを持っていたものの、読み進めるに従って、「なるほど、そうかも…」と思わせてくれる常識破りの好著がこちら。

松澤 喜好著、英語耳 発音ができるとリスニングができる

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

理屈だけでなく、実際に英語の発音を良くするためのレッスンがたくさんあるところも実用的ですね。

英語のスキルアップをする人ならば、間違いなく読んで損はない一冊です。

以下、ポイントを。

●知らない音は知っている音に置き換わる

●自分がやったことがあるスポーツは、観戦しても細かなところまで分かる

●音の変化(音が変化したり結合して消えたりする)も聞き取れない原因

●英語にはメロディがある(プロソディ)

●読書でリスニング力自体も鍛えられる

●ペーパーバッグの読み方
辞書はできるだけ引く
理想は大きな英和辞典(ジーニアス英和大辞典)
三省堂のカレッジ・クラウン英和辞典
 語彙の説明が分かりやすく、語源の説明も充実
5回ぐらいひくうちに覚えればいい 1回目はグリーン、1回目はピンク、3回目は赤
英文を書くためにはニューヴィクトリアアンカー英和辞典
 基本動詞の解説が豊富

山崎 将志著、ファシリテーション

山崎 将志著、ファシリテーション

山崎 将志著、ファシリテーション

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

●世の中の会議の8割は、「進捗確認会議」とそれに付随する「問題解決会議」

●会議の3点セットは
 アジェンダ
 作業計画表
 課題管理表

●会議の目的設定=テーマ(何を)+ゴール(情報共有、創造、調整、決定)

●会議の資料作成。問題解決を目的とした資料の提案の5項目
 提案/主張
 根拠
 効果
 リスクと予防策
 実行計画

●議事録の目的
 次のアクションアイテムを明示する
 情報共有
 証拠を残す

●議事録のタイプ
 決定事項メモ
 要約録
  会議の名称や開催日時、場所、出席者
  会議で話し合った議題をリストアップ
  議題別の「合意事項と残課題」
  主な議論
  アクションプラン
 逐語録

●議事録と会議の3点セットは、会議の品質を高める以外に、若手の仕事力向上にはうってつけ

●会議の冒頭でこれだけは押さえよう
 趣旨説明
 各議題の説明
 趣旨・議題に関する合意の確認
 タイムテーブルの確認

●会議の5つの役割
 参加者
 マネジャー(意志決定者)
 ファシリテーター
 書記
 専門家

●議論の可視化の目的
 記憶の外部化
 言葉の定義の明確化
 論点の拡大と深化
 会議後の作業の軽減

——————
ベストセラーの法則
——————
●「ファシリテーションが注目される背景」で必要とされる理由を明確にしている。もっとも、メリットはもっと強く打ち出してもよいのでは?

●一つのトピックが見開き2ページによる解説+ケーススタディとコンパクトにまとめられている。ただ、ケーススタディは分量が足りないし抽象度が高いので、まだ工夫の余地はある

●デザインのせいなのか、白黒の割には読みやすい。フォントとか、行間とかの設定がうまいのか?

●見出しはキーワード型。なじみのある分野のせいか、言い足りない感はない

Jeffrey Pfeffer著、Managing With Power: Politics and Influence in Organizations

政治力、と聞くとどんなイメージを持ちますか?

密室で人事が決まる社内政治とか、あまり良いイメージは持たないかもしれませんが、そんな人にこそ読んで欲しいのがこちら。

Jeffrey Pfeffer著、Managing With Power: Politics and Influence in Organizations

Jeffrey Pfeffer著、Managing With Power: Politics and Influence in Organizations

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルを翻訳すれば、

 「人を動かす経営−組織における政治力と影響力」なんて感じでしょうか、政治力を「組織を動かしてモノゴトを成し遂げるには必要不可欠」と捉えて、

 ・どうやって政治力の源泉 (power base)を構築するか
 ・どうやって政治力を発揮するか

を膨大なサンプルと供に解説してくれています。

たとえば、「オフィスではトイレの前に座ると良い」なんて話は、半ば笑い話と思って聞いていましたが、この本を読むと見方が変わるの間違いなし。

これまで、「いやだな」と思っていた社内政治をうまくこなしていけるようになるでしょう。

三田紀房原作、小説 ドラゴン桜

コミックでおなじみの東大受験マンガ「ドラゴン桜」が、原作の持つ熱さと受験のノウハウはそのままに小説になって登場です。

受験ノウハウとは言いながら、実はビジネスにも通ずる心構えやスキルアップのヒントが満載なのが本書の魅力。

「子どもが勉強が苦手になるのは、勉強ができないからではない。「自分はできない」と思い込むからできなくなるのだ。勉強に対する子どもの認識を変えてやれば、成績は必ず上がる」

なんて主人公のセリフは、子供を「部下」に勉強を「仕事」に置き換えて読むと、そのままマネジメントにも適用できます。

小説なのでサクサク読めるし、ぜひ通読することをオススメします。

里見 蘭著、小説 ドラゴン桜―挑戦!東大模試篇

里見 蘭著、小説 ドラゴン桜―メンタル超革命篇

里見 蘭著、小説 ドラゴン桜―魂のエンジン篇

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

小説 ドラゴン桜―挑戦!東大模試篇

●「子育ては、まず当たり前のことを何度も教えて、当たり前のことが当たり前にできるような子どもにすることが肝心だ。当たり前のことをくり返し教えられた子は、地道な努力学になりにくい。…人間として大成するための下地は、とっぴなものではできていない。」

●「人間の大多数は、できるだけ優秀な遺伝子を伝えるために、じぶんにとって一番ふさわしい異性を探すようにプログラムされている。だが、現実には、身近にいてある程度満足できる相手で我慢しなければならないように生まれついている。恋愛感情は、このジレンマを解消し、手近にいる相手を「この人こそ世界でたった一人の人」と思いこませるために脳自身が創り出す、いわば錯覚に過ぎないのだ」

●「下手に日本語に英語が浸透しているために、日本人は、様々な英語を脳内でカタカナに変換してしまいがちだけど、これは、英語の正しい発音を聞き取るためには大きな障害になっているんだ」

●日本語ではカクテルパーティー効果や音素修復-聞き取れない音でも人間の耳は欠けているものを補う機能がある-が機能するが、英語だと聴覚と結びついた脳は能動性を発揮しない→発音強化がリスニングにつながる
-単音の発音
-音の変化
-プロソディ(言語に固有の音声的な特徴)→シャドウイング
 プロソディが身に付くと、初見の文章に対して、文の構造や意味のまとまりが直感的に理解できるようになる

●「英語は言葉。読解や英作文、リスニング、単語や熟語の暗記-とバラバラに勉強するのではなく、全てをひっくるめて一気に身につける」

●授業とは教師が一人で作るものではない。生徒という受け手によって共有されて始めて結実するものだ。そして彼らはみな理解している。今日この瞬間、この場で共有されている授業が、このときここにしか存在していない唯一無二のものであることを。

●不可能を可能にする。その挑戦に勝る快楽がはたしてこの世にあるだろうか。

小説 ドラゴン桜―メンタル超革命篇

●東大の問題を作っている先生たちは、じぶんの問題の正答率が低いと、してやったりと思うのではなく、なぜ受験生は解けなかったのだろう、解いて欲しい問題だったのに、と、ガッカリして寂しがるそうだ。ここに集中力を持続させるヒントがある。受け身の精神状態になると、集中力はとぎれやすくなる。だから、わからないときこそ、積極的に問題に問いかけてみるのだ。

●私立文系頭と東大脳のちがい:「それは、情報の大切さに対する認識だ。…東大でたやつは違う。彼らは自分で新たに考えることが面倒くさいのだ。だから、人がすでに考えていて効果のある方法を探し、それを利用した方が楽で効率的だと考えるんだ」

●ある大手予備校の講師の発見。合格する子は用さえ済めばすぐに帰る→頭の切り替えの早さとうまさ

●「目標を立てる時は、二重に準備するといいのです。…最低限成し遂げたい目標と、模試できたら理想的な目標の二つを」

●「ホメることで、相手が自分を操ってもっと働かせようとしていると感じるだろうということだ。…教育の現場で子どもをホメることの究極の目的は何か?生徒にやる気を起こさせ、目標に向かって努力するためのエネルギーを供給することだ。…では、おだてと正しいホメ方ではどう異なるのか?それは、コーチングの核には、つねに「承認<アクナリッジメント>」があるという点だ。

●ホメ方テクニック10ヶ条
具体的に褒める
抽象的に褒める
すぐ褒める
「これは」と思うことを、いつまでもしみじみと褒める
理由をつけて褒める
理由なしで褒める
ほめ言葉のバリエーションを増やす
感謝の言葉も褒め言葉である
第三者も褒めていたと伝える
その子の思い入れの大きいことを褒める

●「子どもが勉強が苦手になるのは、勉強ができないからではない。「自分はできない」と思い込むからできなくなるのだ。勉強に対する子どもの認識を変えてやれば、成績は必ず上がる」

●世界史は後ろからさかのぼれ

●人間の脳は、具体的でいきいきとしたイメージをインプットされたとき、その実現に向かって全力で動き出すようにできている。…脳の力を全開にするためには、はっきりした目標が必要なのだ。そしてその目標は、具体的で数量化しやすいものほど達成度が高い」

●学力向上の鍵となるのは、情動をコントロールすること。…これは、解剖学的に言うと、大脳新皮質と大脳辺縁系の間にある神経回路をスムーズに機能させる、ということになる。…ただし、大脳新皮質はものすごく学習能力が高くて、学んだことをすぐに記憶できるが、情動の脳である大脳辺縁系は、反対に、学習速度が非常に遅い。呑み込みが悪いのだ。こいつに学習させるためには、より多くの時間をかけて、反復して教え込む必要がある。つまり忍耐が必要だ。けれど、その代わり成果は長く維持できる。感情をコントロールする術は、一度身につければ、簡単には忘れないってことだ。…勉強をすることで子どもたちが身につけるのは、知識だけじゃない。学ぶ経験を通して、やればできるという自分の能力への信頼感や、目標を設定する能力、その目標に向けて努力する過程でぶつかる挫折や障害を乗り越える力などを身につける。それが自信や自尊心を育み、人生に対して前向きに立ち向かう土台を築くのだ。」

●試験の先にある、客観性を持つことの真の目的は、自分を知ること、です。…自分を客観視することなく大人になった人間は、小さくまとまってしまいやすい。自分自身の可能性を最大限に発揮して、自分らしく存分に生きてゆくために、他人の考えを学ぶことが役に立つのです。

●一つの段落には一つの主張だけ。…この一文のことをトピックセンテンスという。でも、トピックセンテンスを見つけるのは、…じつはとても簡単なんだ。段落の始めか終わりにあることが最も多いから、まずそこをチェック。…But, however, in conclusion, to sum upなど、必ず分かりやすい接続詞句があるんだ。

小説 ドラゴン桜―魂のエンジン篇

●「自分の環境すべてにマルを付けろ、と言ったのを思い出せ。なんでも肯定的に考えることが成功の秘訣だ」

●新しい自分に変わろうとするとき、もとの自分に引き戻そうという強い重力が外からも内からもかかる。何かに挑戦しようと思ったら、まずは全力を尽くしてその重力を振り切らなければならないのだ。

●たしかにこどもの成功を願うのは、子どもを愛している親なら当然ですが、「絶対に成功しなければこの子は駄目になる」と思うのは良くない。はやる気持ちを押し殺して、結果を求めず、努力していること、頑張っていること、それだけに目を向けるのです。親以外の大人の世界、すなわち社会というものは、なんだかんだ言って結果しか見ません。「努力や過程が大事だ」と言葉では簡単に励ましますが、やはり社会の最終的な評価は、その子どもが出した結果に対してのみ。他人からすれば、途中の頑張りまでいちいち見ていられないのです。そんな世の中で、親以外に誰が子どもの努力を認めてあげられるでしょう

●予言は単純な幼稚な魔法の言葉などではない。相手に対する気持ちが込められた、本気の言葉なのだ。「お前たちは必ずできる。東大合格する」と予言された生徒は、それを信じることで頑張り続けることができ、予言した教師も、それを実現すべく意識的・無意識的に生徒を熱心に指導し、そのおかげでますます生徒の学力は上がっていく。その結果、最終的に予言が成就される。

●個性も自主性も規律と統制の中から生まれるんだ。野放しで育てられた子どもは、決まりを無視して自分勝手に行動するだけ。そんなものは、個性でも自主性でも何でもない。規律を守ることと、自分のしたいことを両立するために知恵を絞って工夫する-つまり、規則を利用して自分を磨くことが、個性と自主性を伸ばす鍵となるんだ。

本間 正人 (著), 祐川 京子 (著)著、 ほめ言葉ハンドブック

「人はほめて育てろって言われるけど、職場で部下をほめるのって苦手なんだよなぁ…」

そんな人が手に取りたいのがこちら。

本間 正人 (著), 祐川 京子 (著)著、ほめ言葉ハンドブック

本間 正人 (著), 祐川 京子 (著)著、ほめ言葉ハンドブック

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

ほめることの意義、シチュエーション別のほめ方、ほめ言葉の一覧、と「ほめる」に関する内容がコンパクトにまとまっている一冊です。

巻末の付録「すぐに使えるほめ言葉」も丁寧な作りですね。

下記、ポイントを。

●正しいほめ言葉の六原則
事実を、細かく具体的にほめる
相手にあわせてほめる
タイミングよくほめる
先手をとってほめる
心をこめてほめる
おだてず媚びずほめる

高橋 潔 (編著)著、Jリーグの行動科学―リ ーダーシップとキャリアのための教訓

「サッカーって面白いスポーツだよなぁ…」

ワールドカップなどのレベルの高い試合を見ると、つくづく思います。

一見すると単純な、「手を使わずに相手のゴールにボールを入れたら勝ち」というルールが、こんなにも多様な戦略性につながるのが、不思議と言えば不思議。

2010年ワールドカップでは、こんなにすごい解説もありましたし、知れば知るほどビジネスにも近しいと思えてきます。

http://athleticgeek.dtiblog.com/blog-entry-864.html

と思ったら、マジメにサッカーにおけるリーダーシップを解説した本がありました。それも、日本におけるリーダーシップ研究の第一人者、神戸大学の金井教授も寄稿している「隠れた名著」です。

高橋 潔 (編著)著、Jリーグの行動科学―リーダーシップとキャリアのための教訓

高橋 潔 (編著)著、Jリーグの行動科学―リーダーシップとキャリアのための教訓

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

クライフ率いるオランダが起こした「トータル・フットボール革命」後のポリバレント性が求められる世界観の中で、サッカー選手はどのようにリーダーシップを発揮すべきか。そして、選手と監督との関係性は…など、興味の尽きるところがありません。

また、金井先生のようなアカデミックな立場の人と、元Jリーガーという現場を知っている人のバランスも見事です。第三章「Jリーガーと監督の相性」なんて、なかなか他ではお目にかかれない内容ではないでしょうか。

サッカーに興味がある方はもちろん、リーダーシップについて考察を深めたい方はぜひ手に取ってみたい一冊です。

羽根田治 他著、トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

メディアでも大きく取り上げられた、史上最悪級の山の事故を徹底解明。

羽根田治 他著、トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

羽根田治 他著、トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

読みながらも、

 ・グループにおける意思決定はどうあるべきか
 ・リスク管理とは何か (山でもビジネスでも撤退基準とは?)
 ・極限におかれた時の人間の心理は?
 ・見ず知らずの他人であるガイドをたやすく信じてしまう日本人の精神性って?

などなど、重い「宿題」を突きつけられた気分です。山好きの人のみならず、一般のビジネスマンにも広く読んでいただきたいもの。

著者もできるだけ押さえた筆致で事実を書こうとしているので好感を持てるのですが、それでも多少、判断が一方的なんではないのか?と思われるところがあるのがちょっと残念。批判的な行動をとった人にしてみたら、反論したいところもあるのではないでしょうか。(ネット上でやっているのかな?)

ちなみに、今回の事故を起こしたツアーの主催者であるアミューズトラベル社のホームページには、いまだに「トムラウシ山遭難事故に関してのお詫び」が掲載されています。

編集者をめざすならぜひ聞いておきたい大先輩17人の貴 重な話

「ベストセラーを書きたいなぁ」と思った時にチェックしたいのがこちら。

平松 南 企画・構成著、編集者をめざすならぜひ聞いておきたい大先輩17人の貴重な話―法政大学エクステンション・カレッジ編集・ライター講座

編集者をめざすならぜひ聞いておきたい大先輩17人の貴重な話―法政大学エクステンション・カレッジ編集・ライター講座

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

書籍に限らず、雑誌や絵本、漫画など、様々なジャンルにわたって、いろんな編集者の話が読めるのがお得です。欲を言えば、全体感が見えるパートが嬉しいのですが…

下記、ポイントを。

●猪狩春男氏、「この本は100万部売れる」による、本を売るための7つのキーワード
身近である、短い、新しい・またはユニークな、あんまり暗いものじゃない明るいもの、すべて(なるべくハンディなもので全てが分かる)、感動、面白い・ためになる
 →これはたぶん、間違い

●塩見亮氏、絵本編集者
よいデザインとは…「デザインしていることを感じさせない」

●横川裕史氏、Withなど女性誌編集
編集の「編」とは、イコール「捨てる」

●上田哲之氏、新書編集
「バカの壁」が売れたことにより、「バカ」市場があることに気づいた編集者が「頭のいい人、悪い人の話し方」を企画したのではないか

●小林道雄氏
消費を楽しむことだけに関心が向いてカタイ本が売れない時代
 歴史的認識がないから
感情の肥大
理想が語られずに現実重視
 カネと女と名誉が大すきな俗物
敵を仕立てて叩けば売れる時代

鶴野 充茂著、頭のいい説明「すぐできる」コツ―今日、 結果が出る!

「また、チャラいタイトルの本だよ、どうせ中身はスカスカなんだろうなぁ…」と、手に取ったが良い意味で裏切られた良書。

偏見おわびします。さすが三笠書房。さすが清水さん。

鶴野 充茂著、頭のいい説明「すぐできる」コツ―今日、結果が出る!

鶴野 充茂著、頭のいい説明「すぐできる」コツ―今日、結果が出る!

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

メインは論理的なコミュニケーションで、そこに相手の気持ちを動かすためのネタがちりばめられています。

いろんなテクニックが詰め込まれている分全体としての整合性(cohesiveness)は弱いのですが、むしろ、どれか一つでもいいからテクニックを使ってみる、というスタンスで読むのがいいかもしれません。

松林 博文著、クリエイティブ・シンキング―創造的発想 力を鍛える20のツールとヒント

「企画会議とか、アイデア出しに苦労するんだよねー」

そんな悩みをお持ちの方がチェックしたいのがこちら。

松林 博文著、クリエイティブ・シンキング―創造的発想力を鍛える20のツールとヒント

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

サブタイトルにもあるとおり、クリエイティブ・シンキングの方法論が20個も紹介されています。

一つひとつはなんとなく聞いたこともありますが、これが20個並ぶともう壮観。

しかも、組み合わせて使えるのってあるよなー、と読むと、非常に参考になりますね。「ブレーンストーミング」で出てきたアイデアを「アサンプション・スマッシング」で検討してみる、なんて面白そう。

下記、ポイントを。

●クリエイティブ・シンキングのための20のツール
ブレーンストーミング
アフィニティ・ダイヤグラム → KJ法
クレージー・ブレーンストーミング
SCAMPER
アサンプション・スマッシング
サーチ・アンド・リアプライ
トヨタ式5W1H
 手順
  問題を分かりやすい表現で書き出す
  その問題を「なぜ…が起きているのか?」という文章にする
  その問題が「なぜ起きているのか?」について考える
  問題の原因を「なぜなら…だから」と言う文章にしてみる
  その原因を解決する方法を考える
  最初の「なぜなら…だから」という文章の中にある問題点について、さらに「なぜ…が起きているのか?」について考える
 事例
  なぜコピー機がよく故障するのか?
   なぜなら、コピー用紙が目詰まりするから
    なぜなら、用紙を送り出す部品がスムーズに動いていないから
     なぜなら、その部品の可動部分に十分な潤滑油が提供されていないから
      なぜなら、潤滑油を供給する管に潤滑油がつまっているから
       なぜなら、潤滑油に不純物が含まれているから
ウイッシュフル・シンキング
5W1H → 2Hにした方が良い
シックスハット
PMI
フィッシュボーン・ダイヤグラム
ランダム・インプット
フォールス・ルール
ランダム・ウェッブサイト
パーパス・リスト
マインド・マップ
ブレーンライティング
メタフォリカル・シンキング → 抽象←→具象の話がもっとあればなお良い
アトリビュート・リスティング

松橋 良紀著、あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール

留学したとき、一番困ったことと言えば、なんだと思います?

勉強?現地での生活?人間関係?

そう、全部たいへんだったのが、とくに苦痛だったのが、

「パーティー」

外国人とパーティーで気の利いた会話をする、というのが、何とも苦痛。

「それ、行かなければいいじゃん」。と思うかもしれないけど、そこは浮き世の義理というヤツで…。

もしくは、講演会が面白かったときなんて、スピーカーの人と話をしたいじゃないですか。なので、パーティースキルは、実は留学中に得た大きな成果の一つです。

さて、前置きが長くなりましたが、日本語でのパーティーも苦手という人がチェックしたいのがこちら。

松橋 良紀著、あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール

松橋 良紀著、あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルを見たときには、「こんなの、本当に本にする価値あるのかなぁ」と思いましたが、良い意味でそれは裏切られて、発見が多かった良書です。

以下、ポイントを。

●「内容が薄いことを言うくらいなら、言わない方が良い」から解放されよう

●しゃべるのが苦手、奥手で受け身の人は、しゃべりたいことを名詞に全部書いて読んでもらう、質問してもらう

●心理実験の結果、自己開示は最初にするより最後の方が有効

●キャリブレーション
相手の行動、動作、態度を観察して相手の考えていることを推しはかる

●印象に残る雑談のコツは、5感を使った表現がなされていること

●当事者イメージ。デソシエーション(傍観者)、当事者(アソシエーション)

●目をぱっちりした表情を作ってもらうときは「眉毛をもっと上げてみようか」

●4つのタイプ
視覚タイプ 思い出すときに視線は上の方を見る
聴覚タイプ 思い出すときに目が真横に動く
感覚タイプ 思い出すときに下の方を見る
理論タイプ 

●ナンパの研究、クリス・クラインケ

●聞きづらいことを簡単に効く、否定質問
「○○では…ないですよね?」

●ベストな視線のそらし方は斜め下

編集者.jp著、スゴ編。カリスマ編集者から学ぶ7つの仕事力

せっかく本を書くのなら、ベストセラーを狙いたい…

そう思ったときにチェックしたいのがこちら。

編集者.jp著、スゴ編。カリスマ編集者から学ぶ7つの仕事力

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

この手の本にありがちな、出版を崇高なものととらえるいやらしさもなく、ビジネスマンの仕事術としても読める良著です。

以下、ポイントを。

●「スゴイ編集者」7つの仕事力
インプット力
企画力
コピー力
時間管理力
コミュニケーション力
楽しみ力
分析力

●クロスメディア・パブリッシング 小早川幸一郎氏
出版業のような見込型ビジネスは「カンと度胸と場当たり主義」が必要
売れるのは「テンションが高い」本。手に取りたくなる、買って使うことで自分がよい方向に変わるかもしれない
本の決め手はカバーとタイトルが半分以上を占める

●スカイライター 川辺秀美氏
売れるものは突破力がある。「完全におかしい」、「イカれている」
ここ数年のトレンドとして「正論」がキーワード。保守化した時代には、いかに正論を時代にマッチした形で表現できるかが重要

●PHP研究所 大田智一氏
ビジネス書の読者はビジネス書が好きな人が多い
この6,7年で時代が動いて、ニッチがニッチでない「ニッチマス」の時代が来ている → ドアラの中

●ダイヤモンド社 寺田洋庸二氏
整理は戦略、整頓は戦術 (小山昇氏)

●ディスカバー・トゥエンティワン 千葉正幸氏
ベストセラーには世界観がある。だんぺんてきなパーツだけを無計画に集めても意味がない。貫き通す世界観

●ダイヤモンド社 加藤貞顕氏
1%の法則 潜在顧客の1%に売れる

●三笠書房 清水篤史氏
売りたいものは売れない、買いたいものが売れる
呼んですぐ分かる、すぐできる
 結論からはいる。起承転結はまどろっこしい
 「頭のいい説明「すぐできる」コツ」
ワンニーズ、ワンテーマ 出来るだけシンプルな内容
 読者の1冊に対する講読ニーズはハッキリしている
 著者の魅力を1冊全部で知ろうという人はいない
 ポイントを絞って読者のニーズをしっかり満たす

佐高 信著、現代を読む―100冊のノンフィク ション

「どうも最近、どうでもいいことを上手に書いた軟弱な作品ばかりが幅をきかしているのではないか」

本好きの人なら思うことありますよね。

100万部のベストセラーの「あの本」だって、まともな感覚のビジネスマンが読めば、「くっだらねーなー」と思います。

そんなとき硬派な本が読みたくなったらチェックしたいのがこちら。

佐高 信著、現代を読む―100冊のノンフィクション

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルにあるとおり、100冊のノンフィクション本が紹介されています。古典的な名作や、世間では評価が高い企業の内幕を描いたものなど、読み応え抜群なものばかり。

逆に、自分がいかに本を読んでいないかの反省もしますけど。紹介された100冊のうち、2冊しか読んでなかった。がーん。

そんな、自分の状況を定位するためにも参考になるのではないでしょうか。

タラ・ハント 著、 ツイッターノミクス

「ツイッター、使い始めたんだけど、イマイチ活用の仕方が分からなくて…」

と言う人にお勧めしたいのがこちら。とくに、マーケティングの一環としてツイッターを使うなら必読でしょう。

タラ・ハント 著、 ツイッターノミクス

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

手法ウンヌンと言うよりも、「ツイッター的世界観」とでもいうのか、サービス提供者と受益者の境目が曖昧になる状況をイキイキと描き出してくれています。

もちろん、本書で書かれた楽天的な状況がいつまでも続くはずはないのですが、それでも参考にしたい一冊。

以下、ポイントを。

●イベントの企画の段階から進捗状況をつぶやくことによって、参加者も巻き込む
「今日はビールをおつまみを注文したよ」、「いまのところ参加者は○○人」、etc.

●実在のコアカスタマーをアーリーアダプターとしてハンティングする
コミュニティに頻繁に投稿するメンバーを特定
かれらのつぶやきやブログをフォロー
コメントを付けたりチャットしたりでコンタクト
サービス提供者に仲介

●Web2.0で人をつかまえるための11のヒント
1. ディテールで差を付ける
 モレスキンのノート

2. ワンランク上を目指す。顧客の期待やベストプラクティスを超えるような満足感を目指す

3. 感情に訴える。製品やサービスへの愛着は、コミュニティを生みだす力になる

4. 楽しさの要素を盛り込む
ヴァージン航空

5. 当たり前のものをファッショナブル化する

6. フロー体験を設計する
 アップル
 チクセントミハイの「フロー体験」
  高度な技能の習得が必要とされる
  目標が明確である
  達成度についてのフィードバックが得られる
  自分で局面をコントロールできる

7. パーソナライゼーションの余地を残す

8. 実験精神で臨む

9. シンプルにする

10. お客様をまずハッピーにする
 iPod、iTunes

11. ソーシャル・キャタリストをつくる
 iPodの白いイヤフォン
 

田家 康著、気候文明史

「歴女」なんて言葉があるぐらいで、老若男女、歴史に対する興味が高まってます。

今や女子高生ですら、「秀吉と信長、どっちがイケてる?」なんて会話をする時代ですからね。

でも、よく考えるとあの時代は不思議。

天下を制するような英雄が、今で言う愛知県という狭い地域から3人も連続して現れたのですから。偶然ってのはコワイですね。

いや、それは偶然ではなく必然なのでは?と言うヒントをくれるのがこちら。

田家 康著、気候文明史

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)
(評価の基準はこちら)

先ほどの「天下を制する英雄輩出」の秘訣は、実は長期での気候の変動にあり、というのが本書のスタンス。

日本の中世では100年単位で温暖化と寒冷化をくり返して、温暖化の時には東日本の勢力が優勢になり、寒冷化の時には西日本の勢力が台頭する、と言う仮説が述べられています。

たしかに、鎌倉幕府(東日本)以降、室町時代(西日本)→江戸幕府(東日本)→薩長による明治維新(西日本)と、気候の変動に合わせて政権の中心も振り子のように揺れていて、説得力がありますね。

さらに、本書がお薦めできる理由は、このような説がシッカリとした科学的調査に裏付けられていること。古木の年輪の測定はもとより、海底の泥土の分析や珊瑚礁の分析など、アイデアあふれるファクト集めだけを見ても、「なるほどねー」と楽しめること請け合いです。

歴史の「偶然」の背後にある「必然」を読み解きたい方は、一読して損はありません。

見城 徹著、編集者という病い

「ベンチャービジネスの経営者ってどんな人なんだろう?」

起業に興味を持つ人ならば考えたことありますよね。

その答えを余すことなく書いたのがこの一冊。

見城 徹著、編集者という病い

見城 徹著、編集者という病い

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者は進行の出版社、幻冬社の創業者にして社長。タイトルにあるとおり「編集者」でもあるのだが、むしろ起業家の内面世界としてとらえた方が正しいだろう。

先に言っちゃうと、amazonなどでの批判はすべて正解。どこぞに書いた記事を脈絡なく集めただけだし、著者は偏執的だし、テロを肯定している人間に上場企業の社長を任せることは出来ないと思う。

でも一方で、「これが起業家だよ」、というリアルがあるのが魅力的。幸せな人間が起業なんてするわけがなく、何が著者を駆り立てるかを知るだけでも参考になるのでは?

下記、ポイントを。

●「刺激する言葉をいっぱい吐くんですよ。それから、その人が無意識に持ってるものを観察しながら、それをどういう言葉でいったら相手の中で顕在化していくのか、もし傷口があるんだったら、どのような場面でそこに塩を塗り込もうか、常にうかがっている」

●編集者として必要な資質は、感性、情熱、腰の軽さ、酒が飲めること、劣等感

●「自分が知らない感情を人に指摘することは出来ない。自分が野心という感情を知らないのに、『あなたは野心家だ』とはいえないのと同じです。人に指摘する言葉はすべて自分の中にあるものです。」

●生後八ヶ月ぐらいで、エドを訓練に出すことになった。僕は反対したのだが、その方が後々エドのためにも絶対いいという妻の主張を容れて三ヶ月コースを選択した。(中略) 一週間に一度、飼い主も一緒になっての訓練があって、それが面会日にもなるのだが、最初のその日が待ち遠しくてならなかった。
預けた店はガラス張りになっていて、車を降りた僕の目に小さなケイジの中に入っているエドの姿が見えた。
ドアを開けて店内に入っても、エドは気がつかない様子で蹲っていたが、僕と目があった瞬間、彼は立ち上がり、呆然と僕を見たまま失禁したのだった。
結局三ヶ月の料金を払って、一ヶ月でエドを引き戻すことになったのだが、あの失禁したときのエドの表情は今も脳裏に焼き付いて離れない。」

高田貴久、ロジカル・プレゼンテーション

論理思考を学ぶとたいてい出てくる「演繹法」と「帰納法」。

あれ?どっちがどっちって分かんなくなっちゃって、思考を学ぶ前にそもそも言葉が分からない、となりがちです。

そんな際にぜひ読みたいのがこちら。

高田 貴久著、 ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」

論理思考と、それを使ったコミュニケーションがコンパクトにまとめられていて便利です。しかも、演繹法とか帰納法などの難しい言葉は一切なし。「縦の論理」、「横の論理」など、分かりやすい言葉に言い換えてくれているのがありがたい。

おそらくは、筆者がコンサルタントとして活動している中で得た知見をまとめたものだとは思いますが、自分が無意識にやっている行動を人に説明するのは意外と難しいもの。

それを徹底的にやったところに、本書のすばらしさがあるのでしょう。

下記、ポイントを。

●人材像
スキル
 論理思考力
 仮説検証力
 会議設計力
 資料作成力
 分析力
 問題解決力
 戦略立案力
 プレゼンスキル
 インタビュースキル
 ファシリテーションスキル
マインド
 価値観
 行動様式

●ベストセラーの法則への示唆
 「提案の技術は誰にどう役立つのか」→メリットを協調
 「なぜ『提案』がうまく通らないのか」→想いを述べる
  「ここで、私の「提案の技術」にかける思いを述べてみたい」
 「紙に落とせば、考えがまとまる」→6:3:1の法則
 「納得しない場合の反応は二つしかない」→断定調

●MECEになりにくい原因はサンマ感

植木 理恵著、婚活の傾向と対策

「婚活」と聞いてピンと来る人がチェックしたいのがこちら。

植木 理恵著、婚活の傾向と対策

植木 理恵著、婚活の傾向と対策

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルからするとノウハウ本のイメージを持つかもしれませんが、中身はちょっと違います(もちろん、ノウハウ本という側面もありますが)。

さまざまな回答に答える形で著者が一貫して主張しているのは、婚活といえども特殊なスキルが必要なわけでなく対人関係をどう構築するかの一環であり、その成功を持たせる源泉には自己肯定感を高めることがある、ということ。

といって、その間替えが押しつけがましく感じないのは、著者が質問者を受容することによって、その自己肯定感の向上に一役買っているからでしょう。

企画が企画ですからmatch.comの宣伝っぽくなってしまうところはチョットいただけませんが、それでも手に取ってみたい1冊です。

野村克也著、野村ノート

サッカーのワールドカップを見て思うのは、勝敗は単なるピッチの上で決まるのではないと言うこと。幼少のみぎりからの育成システムなど、その国の持つサッカー観・人材育成観が争われるのがW杯と言う場なのでしょう…

ならば、「国技」であり日本が世界最高峰の地位を占める野球から人材育成のエッセンスが学べるのではないか…

というときにチェックしたいのがこちら。

野村克也著、野村ノート

野村克也著、野村ノート

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

いいことがたくさん書いてありそうですが、野球に詳しくないとちょっと理解しにくいところもありました。「野球道」はそんなに甘くないようで、もし将来野球に詳しくなったら再度トライしてみたいと思います。

ただ、気になったのは、野村監督が本書中で苦言を呈している選手。とくに、元ヤクルトの古田氏との確執、もしくは疎遠ぶりは、野球に詳しくない人間にとっては意外でした。かつては師弟関係にあった人とそう言う関係になってしまうのはどこら辺に理由があるか、質問してみたくなります。

坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつ の性戦略

町中で見知らぬ女性に声をかける「ナンパ」。

あれって、女性にとっては不愉快なものらしいですね。自分がいきなり性的な好奇心の対象になったみたいで。

それなのに、実はナンパにあいやすい女性のタイプってあるそうなんです。

と言うのを切り口に、進化心理学的観点から人間の心の動きを探ったのがこちら。

坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略

坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

先行研究をしっかり押さえた上で、斬新な切り口から進化心理学をひもとくというとても参考になる一冊ですが、もう少し日本語を分かりやすくしてもらうとなおよかったですね。専門用語のせいもありますが、センテンスとセンテンスの間の因果関係を示す接続詞を入れた文章が欲しかったところです。

以下、ポイントを。

●文化相対主義 vs. 人類普遍主義
1970年代からは、人類普遍主義への揺り戻しが始まる。

●セルフ・モニタリング
セルフ・モニタリングの高低は個人である程度一貫している
 →後天的に開発は難しいのか

●動物の場合、オスの方が派手な外観をしているのは、生存能力の強さを示すため
 立派な飾りを付けるという負荷以上に生存能力が高いことを示す

●女性の顔の好みの変化
妊娠可能性が低い時期は女性的な顔の男性を好み、妊娠可能性が高い時期は男性的な顔を好む

●芸能人の離婚率が高いのは意味がある(可能性がある)
セルフ・モニタリングが高いという因子が、一方で芸能人としての成功に結びつき、一方で短期的配偶戦略への指向に結びつく可能性がある

●サイコパスは、セルフ・モニタリングと短期配偶戦略が極端に高いタイプではないか

●参考文献
人はなぜレイプするのか
進化、ジェンダー、レイプ

●タイプ分け仮説

            セルフモニタリングが高い
                 ↑
他者の心への共感が高い ←→ 他社の心への共感が低い
                 ↓
            セルフモニタリングが低い

河合、高橋、永田著、不機嫌な職場〜なぜ社員同士で協力でき ないのか

「こんな会社、辞めてやる!」と世界の中心でさけびたくなることってありますよね。

その原因は、たいていの場合人間関係。

最近特に論理思考とか流行ったせいか、「論理的に正しければそれで良し」みたいな風潮がまかり通って、人間関係に気を使わなさすぎ。

「おまえ、人として大切な何かが欠けてるぞ」

と突っ込みたくなる人がウジャウジャいます。

そんなときにチェックしたいのがこちら。

河合 太介, 高橋 克徳,永田 稔著、不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか

河合 太介, 高橋 克徳,永田 稔著、不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

上記の傾向を「不機嫌な職場」というキーワードでまとめ、

 具体例
 その原因
 心理学の観点からの分析
 うまくいっている企業の処方箋
 一般的な提言

という形でまとめてくれています。

提言のところは、コンセプトだけで実践方法がないのがちょっと物足りないですが、それでも手に取ってみたい一冊です。

下記、ポイントを。

●「あなたは、この一週間で、心から「ありがとう」という言葉を誰かに伝えたことが何回あっただろうか」

スペンサー ジョンソン 、1分間意思決定―決 断力がつく6つの秘訣

「1分間」シリーズのファンとしてはたいへん残念ですが、これはダメ。

スペンサー ジョンソン著、 1分間意思決定―決断力がつく6つの秘訣 スペンサー ジョンソン著、 1分間意思決定―決断力がつく6つの秘訣

評価は

★★☆☆☆ (このような本があることを知っておく価値あり)(評価の基準はこちら)

「1分間マネージャー」、「1分間パパ/ママ」を初めとした「1分間」シリーズの良さは、

 ・誰もが実行可能な具体的な方法論が示されていて
 ・しかも、その方法論は、見た目以上にモノゴトの本質をついている

と言う点にあるかと思うのですが、本書はどちらも満たしていません。

「6つの秘訣」は

●実際的な問いによって頭を働かせる
 −私はほんとうに必要なことに応えているだろうか
 −選択肢が分かっているか
 −考え抜いているだろうか

●内面的な問いによって心に尋ねる
 −自分に正直になっているか
 −直感を信じているか
 −自分の価値を信じているか

となりますが、これを聞かされても「はぁ?」としか思えません。具体的な「行動」まで落とし込まれてないですからね。

下記、ポイントを。

●的確な決断が出来る人
−誠実さ
−直感力
−洞察力

●決断そのものだけでなく、決断にいたるプロセスについても直感を働かせる

上野 直樹、 7秒のイメージ・マジックであなたの声はも っとよくなる―相手を説得する、声の印象が変わる、気持ちが 伝わる

「『よく通る声』っていいよなー」

人前で話す機会が多いと思うものです。

良い声ってそれだけで説得力が出そうだし、聞いている方も魅了されちゃったりしてね。

なんて思ったときにチェックしたいのがこちら。

上野 直樹著、 7秒のイメージ・マジックであなたの声はもっとよくなる―相手を説得する、声の印象が変わる、気持ちが伝わる

上野 直樹著、 7秒のイメージ・マジックであなたの声はもっとよくなる―相手を説得する、声の印象が変わる、気持ちが伝わる

ティッシュとかピンポン玉とか、はたまたペットボトルとか、日常生活にある「意外なもの」をつかって良い声になるトレーニング方法が6つ紹介されています。

これが効果的かというと…間違いなく「効き」ます。

毎日やっていると、声が良くなったっていう実感があるし、なによりも、「自分が今どんな声を出しているか?」というセンサーがつくのが嬉しいところ。

「あ、今日は声が出てないな」

と気づけば、対処法はあるわけですしね。

あと、長時間話していても疲れなくなるのも思わぬメリットでした。

新書版なんでしょうがないのですが、他にももっといろいろなトレーニング方法と、体全体の使い方も解説されているとなお良いかと思いました。著者の上野先生はいろいろとメソッドをお持ちですからね。

箱田、松茂著、成功するデジタル・プレゼンテーション

「パワーポイントを使ったプレゼン、もっとうまくできないかな」

と思う人に激!お勧めがこちら。

箱田、松茂著、成功するデジタル・プレゼンテーション

箱田、松茂著、成功するデジタル・プレゼンテーション

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

プレゼンで伝えたいメッセージを決めて、それをパワーポイントに落とし込むという「前工程」を分かりやすく解説してくれています。

で、これってプレゼンで一番大事。

ヘボな人は、「何を話そうか?どんな風に話そうか?」とプレゼン中にやることばかり考えるんだけど、プレゼン上手な人は前工程をしっかり固めておくものです。

いわば、PFD三層構造のプレゼンテーション層とファシリテーション層の違いが分かっている人はピンと来ると思いますが…

ちなみに、著者のお一人は、セミナー講師として有名な箱田先生。そのせいか、後半は実際にプレゼンするときのコツが満載で、これまたお得感ありの学びのポイント。

永田 豊志著、 頭がよくなる「図解思考」の技 術

「MBAって役に立つんですかねぇ?」

聞かれることが良くあります。答はその人の状況に合わせてイエスでありノーであり。

ただ、大きく変わったことの一つに、「図で考えるクセが付いた」というのがあります。

ビジネススクール留学前は、モノゴトを一つひとつ順を追って考えるタイプだったのが大転向。

メモ書きも人への説明も自分で考えるのも図解で、全体像をパッとつかむクセが付きました。

「へぇー、それって便利そう」

と思ったら、MBA を取る、取らないにかかわらずチェックしたいのがこちら。

永田 豊志著、 頭がよくなる「図解思考」の技術

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

メモを取る、と言う分野に絞って図解の方法論を丁寧に説明してくれています。巻末に参考文献がたくさん載っているのも良心的ですね。

ただ、この本を読んだからと言って図解が出来るようにはならないのが残念と言えば残念。

というのは、図解ってのは表に出てきているだけで、その背後にある「モノゴトを構造的に考える」という論理思考ができないと、表面上マネしてもムダ。

もちろん、本書でも「分解アプローチ」などあるので著者の人は割り切ってこの本は図解だけにしているのでしょうが…

下記、ポイントを。

●6つの分解軸
構成要素、絶対量、割合、変数、評価、時間

●便利なアイコン探し

http://www.iconfinder.com/

奥村倫弘著、ヤフー・トピックスの作り方

ヤフーってよく見ますよね?

いわば、「インターネット界のNHK」みたいなもので、「トピックス」と呼ばれるトップページをチェックすることは、もはや日常の一こまでしょう。

でも、このトピックスってどうやって選ばれているんだ?と気になったときにチェックしたくなるのがこちら。

奥村倫弘著、ヤフー・トピックスの作り方

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

悪い本ではありません、というか、むしろ報道とエンターテイメントの間をどうバランスをとるのか、を真摯に論じていると言う点で良心的かも。

でも、多くの読者が知り対であろう「ぶっちゃけ、どうやったら取り上げられるの?」、「トピックスに掲載されると効果はどのくらい?」等に答えてないという観点であまり読む価値はないですね。まあ、現職のメディア編集部長がそれを書くわけにもいかないでしょうが…

下記、ポイントを。

●13文字という制限数は、目を動かさずに見だしが読めるから
 経験則だが、後に京都大学の研究によって「一度に近くされる範囲は9−13文字」と言うことが検証される
  →リスティング広告のタイトルにも応用可能か?

●Yahooの名前の由来は、
Yet Another Hierarchical Officious Oraclr
 →知らなかった

ベストセラーの仕掛人

何でも今は、「1億層作家時代」なんですって。

昔はものすごく高かった本を出版するというハードルが下がってきていて、だれしも「私でも本を書けるんじゃないか?」と思えるとのこと。

たしかに、高校生の文集のような小説がベストセラーになってしまう時代ですからねぇ。

でも、本を出版できるとしたら、やっぱりベストセラーを狙いたいわけで、そのためのノウハウをチェックするのに便利なのがこちら。

新文化編集部 (編集), 植田 康夫著、ベストセラーの仕掛人―売れる本はどのように生まれるのか (出版をめぐる冒険)

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

前半の対談は、要するに出版業界にいるオヂサマの愚痴大会なので読んでもあまり意味はありません。てか、本が縦書きであることに妙なコダワリを持ってるとことか、ギョーカイ人の生態が見えて、ナナメに面白いですね。

後半は、若干羅列感がありますが、ベストセラーのヒントが見つけられるかもしれません。

下記、ポイントを。

●タイトル
二者択一の論理
 金持ち父さん、貧乏父さん
 話を聞かない男、地図が読めない女

中身を読む必要がないタイトル
 世界の中心で愛を叫ぶ

●業界論
 山口昌男の「周縁と中心」
 POP

●書店
 店内の書棚を編修して売上アップ

●プロモーション
 先行版を数百部配布(w/ インターネット)→コメント採取→パンフレット、POP、帯
  求龍堂

●内容
 編修
  情報がありすぎてどのように活用すればいいのか分からない
   昔のコンテンツを集めて解説

 しゃべり言葉をまとめるスタイル

●読者
 書き手になりたい指向

●流通
 「リプライオリティ」→戦略的視点で配本
  口座開設書店は40法人2,000点 (2005年10月)

●事例
 遺書、サンクチュアリ出版

 ベルナのしっぽ、イーストプレス

 ベビーサイン、経書房
  モニターを使って声を採取

 英語で日記を書いてみる
  第一に即実用。

幸せな小金持ち
 amazonジャパンの毎週メール掲載

 著者作成の無料冊子を書店向けの先行見本として使う
  書店向けのDMは捨てられるのがオチ
  HP上で書店用の注文書をプリントアウトできるようにする

 天国の本屋
  ストーリー感でメディアに取り上げられる。裁断寸前の本が盛岡の書店から売れ始めた

 世界の中心で、愛をさけぶ
  「若い女性をターゲットにするのは、ヒットへの近道だと思います。」
  書店員の手作りPOPを販促品にする

 子供は英語でしつけなさい
  売れる実用書:現実を踏まえたうえでの提案、役立つ情報、お得感
  編集者は設計思想を持て
   誰にとって旬のテーマなのか
   誰の手にどんな形で届けたいのか
   あたらしのか
   オンリーワンとして勝負できるのか

 負け犬の遠吠え
  発売前の仕掛け「負け犬10ヶ条」
  「酒井さんの本を読んでいると『そうそうそう…』と何度も膝を打ってしまう感じなんです」
  「この本は、今現在の自分たちの思っていることを、スルドイ観察眼でえぐり出してくれる」

 江戸300藩最後の藩主
  新書を購入する主な購読者層は40代以上の男性、とくに団塊の世代
   旺盛な知的好奇心やうんちく好き

 ダ・ヴィンチ・コード
  「経験的にいうとベストセラーに巡り会うのは『運』」
  「ビッグディールにあたりなし」
  先行発売で多メディアにアピール
   新聞社や雑誌出版社、書店などに送付

  内側から見た富士通
   ベストセラーを作るつもりはない
   読者層は30代、40代のビジネスマン
   都市在住で、海外経験があり、勝ち組企業に勤めている
   「金融、英語、IT、政治など、彼らが現実的に必要な情報を提供することを一番に考えています」

 頭がいい人、悪い人の話し方
  「一般に、自分や他人の教養や常識がどの程度か知りたいもの。」
  「バカの壁」騒ぎが沈静化し、新書コーナーの担当者が「対前年」を意識し始めた絶好のタイミングをつかんだ (7月2日)
  ベストセラーの命題でもある女性読者を獲得したことも大きい (ビジネス書全体15%、PHP新書全体 30%、本書38%)

 4日間の奇跡
  大阪駅にあるブックスタジオ→店員の手書きPOP→全国展開

 マジックツリーハウス
  5巻からは読者への告知DM、プレゼントが当たるハガキを同封

ダン・ケネディ (著)著、究極のセールスレター シンプル だけど、一生役に立つ!お客様の心をわしづかみにするためのバイブル

「売上を上げなければ…」

不況のご時世を反映してか、経営者の頭の中はほとんどがセールスのことばかり。

でも、なかなかうまく行かないですよね、セールスって。

と言うときに手に取ってしまうかもしれないのがこちら。

ダン・ケネディ (著)著、究極のセールスレター シンプルだけど、一生役に立つ!お客様の心をわしづかみにするためのバイブル

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)

(評価の基準はこちら)

内容的にそれほど悪くはないのですが、いかんせん表現が冗長で、読む時間と労力に比べて得られるものが少ないというのが正直な感想。

いちおう、セールスレターを書くステップに沿って解説が進められていますが、やたらと「編修する」のような説明があって、具体的にどこをどうすればよいのかも分かりませんしね。

同種の本では、ジョセフ・シュガーマン著、全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術の方がまだ洗練されていますね。具体性にとぼしい、と言う観点では、どちらも初心者にはちょっとキビシイですけれど。

以下、ポイントを。

●価格ジレンマに打ち勝つ
 リンゴとミカンを比べる
 自社の製品/サービスに払った代価を明示する
  →付加的なオファーを明示する
 価格を度外視させる
  PASo
 予測する
 勝ち組/負け組

●必勝コピーライティングのテクニック
 焦らせる
 ROIを説明する
 自尊心に訴える
 しっかり保証する
→CRACSSの方が洗練されている

●疑問/反論に答える
 →応酬話法をする感じ

●追伸を工夫する

●意見を言い合える仲間を作る
 ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」のマスターマインド・グループ

●連続したセールスレターを書き上げる

ハーバード流交渉術

「交渉ごとって苦手なんだよなぁ。だいたいあれ、センスの問題でしょ?」

と思っている人にこそ読んで欲しい一冊がこちら。

フィッシャー、パットン、ユーリー著、ハーバード流交渉術

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

この本で一貫して貫かれているのは、交渉だってセンスの問題ではなく、構造を理解すれば誰でも上手くなる、すなわちスキルというスタンス。

主に心理学的な知見を応用して、交渉にまつわる「秘術」をシロウトにも分かるように解き明かしてくれます。

もちろん、この本を読んだから明日からすぐ交渉上手、と言うわけにはいきませんが、交渉ごとって誰もが一生関わらなければならないエリアですから、この本をベースとしてじぶんなりにスキルアップしていけると良いのではないでしょうか。

ちなみに、同じ著者による「新ハーバード流交渉術 論理と感情をどう生かすか」や、似たような書名のウィリアム ユーリー著、最強 ハーバード流交渉術―仕事が100倍うまくいくNoの言い方は、学べるものがほとんどないので、交渉に関してはこの本を読んでおけば十分です。

下記、ポイントを。

●交渉は、当事者の2者間だけでなく他の人も関わっている
 →極めて政治的な状況

●原則立脚型交渉の4ヶ条
人と問題を分離せよ
 認識の問題
  他人が交渉内容について意見を述べると根拠もないのに推理をはたらかせてそれを事実と取り違えてしまいがち
  究極的には争いは客観的事実にあるのではなく当事者のアタマの中にある
 感情の問題
 意志疎通の問題
  相手を検討過程に必ず参加させ、結果に責任をとらせよ
  多くの人は、相手の見解にいかなる正当性を認めないことが最善策であると考えているがこれは間違い。相手の言い分もきちんと理解しているということを示さない限り、コミュニケーションは図れない

立場でなく利害に焦点を合わせよ
 コミットメントのワナが典型的な立場の問題
 対立する立場の背後には多くの共通の利害が存在している
 なぜ相手はそう発言するのか、を問うて見よ
 双方とも複数の利害があることに気づけ
 相手の利害を問題の一部として認めよ
 答えの前に問題を示せ
 認知的不協和を乗り越えるために相手は行動を起こす 

行動について決定する前に多くの可能性を考え出せ
 早まった判断をすること
 単一の答えを探そうとすること
 分け合うパイの大きさを一定と決めてかかること
 相手の問題は相手が解決すればよいと考えること

 選択肢を考え出す行為とそれに評価を下す行為を分離すること
 単一の答えを探すことよりも幅広い選択肢を提示すること
 互いの利益を追求すること
 相手が決定しやすい方法を見つけてやること

結果はあくまでも客観的基準によるべきことを強調せよ
 BATNAを決める
 BATNAを決めることが、交渉過程で得た情報をうまく利用するのを妨げることもある
 合意に達しない場合にどうすべきかをあらためて決めておく(不調事態策)
 不調時対策がよいほど交渉に強くなれる
 相手側の不調時対策も考慮せよ

 

 重要な発言をする前に相手に何を伝え、何を引き出そうとしているのかを自問せよ
 

相手が話にのってこなかったら
 こちらとしてできるだけのことを考えてみる
 柔道型交渉
  断言するのでなく問いかける
  沈黙する
 第三者の役割に的を絞る

●「ギリギリの線」とBATNAは別物。BATNAを上げることによって、ギリギリの線を上げることができる。

ウィリアム ユーリー著、最強 ハーバード流交渉術―仕事が100倍うまくいくNoの言い方

●普通のNoは、Noで始まってNoで終わるが、ポジティブなNoはYesで始まってYesで終わる。

●欲しいものを得るために(良好な関係を壊してでも)力を行使することと、(力の行使をあきらめてでも)良好な関係を維持すること。この二つを二者択一ととらえるのではなく、同時に成し遂げ、互いに敬意を抱ける建設的な対決の場へ相手を引きずり込むのだ。

R. フィッシャー、D. シャピロ著、新ハーバード流交渉術 論理と感情をどう生かすか

●交渉者は、感情に対して、しかも、自分と相手の双方の感情に対して、敏感になるようにと、良くアドバイスされる。

●五つの核心的な欲求が感情の源
価値理解:自分の考え方に価値がないとされる
 相手の考え方を理解する
 相手の考え方の中に価値を見いだす
 自分の理解を言葉にして相手に伝える

つながり:敵として扱われ、距離を置かれる
自律性:意思決定をする自由度が侵害されている
ステータス:自分のおかれた位置が、他者よりも劣っている
役割:自分の現在の役割が満足できない

●腕相撲エクササイズ

ジョセフ・シュガーマン著、全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術

「お客さん集まらないよ…」

ビジネスをやる人ならば、誰もが冷や汗をじっとりとかく夜を迎えたことがあるでしょう。

明日は自社主催のセミナーなのに、申込はひとけた代。その人たちですら当日ホントに来てくれるかはなはだアヤシイ…

そんな時にチェックしたいのがこちら。

ジョセフ・シュガーマン著、全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

要するに、いかに効果的な広告を書くかの本です。そして、この本で学んだことは、広告だけでなくチラシやホームページやDMなど、集客に関連する分野ならば応用可能なのも嬉しいところ。

ただ、もうちょっと具体性があると良かったとは思いますが。本書の内容も。

いや、もちろん豊富な事例は載っているのですが、読者がこれを読んで自社の広告を作れるようになるかは疑問。

「第一センテンスの唯一の目的は、読者に第二センテンスを読ませることである」
「コピーの長さは、十分に長く、十分に短く」

と極めて抽象的なアドバイスをされても、どんな文章書くかの指針にはならないですよね。

なので、実は本書はこれまで広告を作って、ある程度の成果を挙げてる人がさらなるブレークスルーを見つけるために読むべきと考えます。その意味では、いろいろと面白い発見がちりばめられていますし。

ただ、古さは若干否めないでしょう。

もちろん、人間の心理というのは古今東西普遍ですが、一方でこの本に書いてあるような手法は「情報商材」といわれるアヤシゲなネタを売っている人達が使い尽くしてしまった感があります。ほら、誰でも一度は読んだことあるでしょ?「○○の手法」を解説するホームページで、「私は驚きました!それは…」みたいなノリで延々と続いてくのが。

なので、今現在の集客のチャレンジは、上手だけどアヤシゲな集客方法があふれる中で、お客様の信頼を勝ち得ることなんだと思うのです。

以下、ポイントを。

●商品にはそれぞれの本質があり、その商品に潜むマーケティングコンセプトを効果的に引き出すには、本質を理解する必要がある
 → USP

●第1センテンスは短く。第二センテンスを読ませるために。(滑り台効果)
-つなぎの言葉を効果的に使う。「しかし、それだけではありません」、「続きは次をご覧下さい」、 etc.

●常にコンセプトを売ること。商品やサービスを売るのではない
-シズルを売る
-エモーションを売る

●コピーで提示するアイデアには論理的な流れが必要。見込客の質問を予期し、あたかも面と向かっているかのようにそれに答える

●読者が理解できないような技術説明を加えるのは、商品を良く吟味したのですよ、私はプロフェッショナルなのですよ、ということを証明するため。

●商品を使っているところを想像させる。
 →あたかも、すでに勝っているかのように語りかける

●商品のネガティブな側面を盛り込んで、それを否定することで信頼性を増す

●しかるべき有名人に推薦してもらうのも良い

●所属の欲求に訴える
-人が商品を欲しがるのは、すでにその商品を持っている人のグループに加わりたいから

大橋 禅太郎著、すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!

会社の中がうまくいかないことってありますよね。

経営陣の間がぎくしゃくしてたり、職場はなんとなくギスギスしてる…

当然一体感なんてカケラもなし。これでは業績が上がるはずもありません。

そんな時に参考にしたいのがこちら。

大橋 禅太郎著、すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルには「会議」と入ってますが、エグゼクティブ・コーチングの話です。

いや、もちろん、本書の内容を自分たちでやろうとしてもいいのですが、おそらくはムダ・ムリ。

なぜって?

この本ではサラッと書いていますが、本書に書いてある内容を会社という濃密な人間関係の中でやることは、心理上ムリだから。

だって、「言えない問題を言ってみる」とかありますが、それ、ホントに会議の場で言えます?上手く取り繕って当たり障りのない話をするはずじゃないですか?

そんなメンタル・ブロックを乗り越えるためには、実際のところはコーチの、それもとびきり優秀なコーチの手助けが必要なのは間違いなし。実際に、本書もコーチに導かれて会社が変わったという事例ですしね。

なので、逆に言えば、自分たちでコーチを利用する時の便利な知見が入っているので、興味がある人はチェックしてみてください。

下記、ポイントを。

●ステップ
経営の中心となるメンバーを緊張感を持ってそろえる

人の意見を気にすることなく、それを発表する仕組み
 紙に書いてから発表する
 順繰りに発表する
 実体験→質問→洞察の提示 →このポイント非常に重要

参加させられているという感じから、「何かやってやろう」という気分へ

前向きな雰囲気
 今達成できていることを考える

達成しようとしていることの障害が前向きな形で明らかになる
 問題を「どのようにすれば」に置き換える
 「言わなかった問題、言えない問題、言ってはいけない問題は何か?」
 「この会社のひどい真実はなにか?」
 「あなた自身のひどい真実は何か?」

なんかやってやろうという気分になっている

共有共感の持てる短期的で明確な目標
 「このチームによってこれから半年で何が主な成果として創り出されるか」
 「●年●月●日までに
  △を達成できることによって (何らかの数字または測定できること)
  (欲しいインパクト) となる」

目標の達成の担当分野の明確化
 明確化の質問
 代替案の提示
 リクエスト

目標達成のための計画
 コミットメントリスト
 「このままいくとスケジュール通りに終わるか?でないとすれば、何日遅れになるか?」

計画の進行管理方法

もkひょうの達成に障害となることにシステマティックにアプローチし、討議し、解決する

●コーチの役割
リクエスト
それが出来る雰囲気作り
確認の質問

●コミュニケーション
 「ゼン、なにをコミュニケートしているんだ?」
 メッセージの後にはかならず(LOVE)か(Fuck you)がカッコについて入っている

平野 日出木、 「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法

「人を喜んで死地に赴かしめるのが将である」

なんて言葉が戦国の昔からあります。

でも、どうやったらそうなれるの?と言う解答の一つが、本書でも示されてる「物語力」。

平野 日出木著、 「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

MBAホルダーらしく海外の先行研究はよく調べられているし、ヒントと事例は満載なのですが、ちょっと難しいですね。なので、「物語の体操」を読んだ上で取り組むと良いかもしれません。

下記、ポイントを。

●「偉大なリーダーだから素晴らしい物語を語れるのではなく、『物語法』を実践してきたからこそジョブズは偉大なリーダーになれた」

●面白いストーリーは5つの変化がある
誘因
紛糾
危機
山場
解決

●動詞をくり返して「臨場感」を演出する

●エピソードは「入れ子構造」にする
実際の行動を再現する系列
欠けているものは何か、それをどう補ったか、変化を説明する系列
欠けているものの補充が主人公にとって何を意味するか、その意味を評価する系列

●聞き手に感情移入させる「V字形」ストーリー
いったん過去に戻る仕掛けを作れ
エピソードは時間順に配置する
WSJ記者がマニュアルにしている「フィーチャー・ライティングの技法」より
ティーザー 読者を引きつける冒頭部分
ナットグラフ なぜこの記事が重要なのか、なぜ読者は読むべきなのかのエッセンスを伝える
ボディ 本文 原則として出来事は時間順
キッカー 読者への記憶の定着を狙う。冒頭シーンと関連する話に「蹴り返す」のが理想

●ストーリーハウスを活用していいたいことを整理する(ピラミッド・ストラクチャの変形版)
イシューの部屋
インパクトの部屋
ソリューションの部屋

●まず自分を信頼させそれからものを売り込む
オーセンティック (心の底から信じている様子)

●池田輝久さんのシナリオプランニングの5つのステップ
目標の設定
スケッチング
分析・検討
シナリオ・チャートの作成
レビューとチューンアップ

未来は一つではない。複数用意する

森 時彦著、ザ・ファシリテーター 人を伸ばし、組織を変える

「しがない中間管理職だって、組織改革に貢献したい」

そんな風に思うマジメな人に読んで欲しいのがこちら。

森 時彦著、ザ・ファシリテーター 人を伸ばし、組織を変える

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

小説仕立てで組織変革のストーリーが描かれています。読みやすさで言うと、

 なぜ会社は変われないのか>本書>V字回復の経営

と言う感じ。てーか、なんか横文字多いッスね、なんとかならんのか、と茶々を入れたくなります。

そのせいで、OB(Organizational Behavior)のカタログみたいになってしまって、なんか、いい本だとは思うんだけど、今ひとつリアリティがないんだよなぁ。

以下、ポイントを。

●タックマンモデル
心理学者のタックマンが提唱する組織の進化
 フォーミング
 ストーミング
 ノーミング (統一)
 パフォーミング

●GE式ワークアウトの狙いと効果 (CLOのスティーブ・カーによる)
ひたすら「ストレッチ」する
「システムシンキング」を育てる
既成概念にとらわれない水平思考を促す
本当の権限委譲と「説明責任」を生みだす
短サイクルでの変革と素早い意思決定を手にする

●グループダイナミクス
1940年代にアメリカで開拓された小集団の心理を扱う学問領域

●ギブの4つの懸念モデル
J.R.ギブによって提唱された、他者との関係において自分を守るために自然と持つ懸念のモデル
需要懸念 受け入れられるだろうか?
データ流動 こんな事を言って良いものだろうか?
目標形成 グループ活動の目標が理解できない
社会的統制 グループ内での依存願望が満たされない

●ジョハリの窓
アメリカの臨床心理学者ジョセフ・ラフトとハリー・インガムによって提唱された、「対人関係における気づきの図解モデル」

●パーキングエリア
本来は出てきた意見の批判を許さないブレーンストーミングの際に出てきた、懸念や批判の意見を一時的に保持しておくためのホワイトボードのエリア

●アイスブレーク
日本ファシリテーション協会

https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=27

●外部化された思考プロセス
Think aroud

●未知の問題へのアプローチのパターン
何が事実で何が推測かを峻別する
要因を網羅してみる
仮説を立てる
プロセスを描いてみる
蓋然性の高いものから検証してみる
逆の立場から見てみる

(所感)未知の問題へは、機能的なアプローチの方が有効では?(それしかできない)

●発言を促す技術
全体を意識させる質問
分散(多様性)を意識させる質問
自分たちがコントロールできるものと出来ないものを意識させる質問
時間軸を意識させる質問
基準を意識させる質問

●アクションのコミットのための4W1H
Where
What
by When
How much
Who

●マインドマッピングを収束させる「浮力の原理」

●アイデアを出すためのモアorレス
今後増えるもの vs. 今後減るもの

●プロセスマッピング
客観的に自分たちのプロセスを見直すのに役立つ

●会議のグランドルール
会議の運営方法やマナー

●ビジョンを描くためのタイムマシン法

●フォース・フィールド・アナリシス
心理学者のK・レヴィンが1950年代に提唱した、集団の持つ規範を計画的に変えていくための手法。

行動を抑制しているさまざまな力を書きだしていく

●ソクラテスは弟子達に質問することで思索を促した

●ボールによる会話の可視化

●QC7つ道具
1. 管理図
2. ヒストグラム
3. 散布図
4. フィッシュボーンチャート
5. パレート図
6. グラフ
7. チェックシート

●新QC7つ道具
1. 系統図
2. 連関図
3. 親和図
4. マトリックス図
5. マトリックス・データ解析
6. アロー・ダイヤグラム法
7. PDPC法

マイケル・ドイル、デイヴィッド・ストラウス著、会議が絶対うまくいく法

会議を効率的にやりたいとは誰しも思うもの。

そんなときに参考になるのがこちら。

マイケル・ドイル、デイヴィッド・ストラウス著、会議が絶対うまくいく法

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「インタラクション・メソッド」と名付けた会議運営の方法を説いていて、とくに、ファシリテーションの初心者向けにはよいと思います。逆に言うと、ある程度の経験者であれば、「それ知ってるよ」というのが多くて学びは少ないかも。

ちなみに、書名に「絶対」とついていてうさんくさいですが、現著者はその意図は全くなし。ちゃんと、「何でも解決する万能薬ではない」と言っていて誠実な姿勢です。

以下、ポイントを。

●会議を成功させる5つの原則
1. 一つの議題にみんなが集中していること
2. 一つの議事運営方法にみんなが同意していること
3. 誰かが責任を持って、オープンでバランスの取れた発言が交換できるように努力していること
4. 誰かが個人攻撃を受けたら、その人を守る役割の人がいること
5. 会議におけるそれぞれの役割が明確になっていて、誰もがそれに同意していること

●会議に参加する人の役割
マネジャー(主宰者) 権限を持ち決定を下す
ファシリテーター 中立を守る議事進行係
 目的
  1. メンバー全員を共通の問題に集中させるにはどうしたらいいか
  2. 発言者を守り、全員に発言の機会を与えるにはどうしたらいいか
  3. 中立的な立場にとどまり、なおかつ信頼を勝ち得るにはどうしたらいいか
 方法論
  まず自分の役割をみんなに説明する
  
メンバー
書記
 会議メモをつくる。発言内容のみを記録し発言者の名前は書かない
 クレームがあっても自分を弁護しない

●インタラクション・メソッドのルール
マネジャーは議事進行してはならない
ファシリテーターは中立を守る

●集団思考を防ぐ11のポイント
1. 最初から外部の人間を巻き込む
2. 意地悪な質問をする係りを決める
3. 定例メンバー以外の人を参加させる
4. 会議のエネルギーを活用する
5. 地位の高い人の発言は最後に回す
6. インフォーマルな会合を持つ
7. 信用されるメンバーを選ぶ
8. 投票は最後の手段
9. 決断を急がない
10. 一晩考える
11. 対立するグループと共同作業する

●会議室を選ぶのはギフトボックスを選ぶようなものだ。大きすぎたら中に入れたプレゼントがかたかた動いてしまう。小さすぎたらプレゼントがつぶれてしまう
 小さい部屋にたくさんの人が集まると仲間意識が出てくる
 椅子はいらない
 テーブルはいらない
 半円形をつくる

●会議の基本的なタイプ
問題解決
意思決定
計画
報告
フィードバック

野村マネジメントスクール著、 企業変革と経営者教育

「アメリカって、ビジネススクールとかいっぱいあって、リーダー教育って進んでるんでしょ?」

と思ったら手に取りたいのがこちら。

野村マネジメントスクール著、 企業変革と経営者教育

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

米国の経営者教育を概観できる良書です。

視点が偏っておらず、

 ・ビジネススクール業界
 ・産業界
 ・新興教育業者

をまんべんなく押さえているのがgood。

また、教育方法も、(今どきそんな人は珍しいのですが)ケース・メソッド至上主義ではなく、アクション・ラーニングなどにも目を配っているところが素晴らしいですね。

人材育成に関わる方なら、一度ならず手元において何度も読み返したいものです。

ファシリテーション

会議って難しいですよね?

とくに司会をするとなればなおさら。参加者が忌憚ない意見を述べつつ、最終的にはチームとして合意でき、決められたことにコミットできる…

そんな会議を実現したいときに読みたいのがこちら。

堀 公俊, 日本ファシリテーション協会著、ファシリテーションの技術 「社員の意識」を変える協働促進マネジメント

「ファシリテーション」を「中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出しながら、そのチームの成果が最大となるように支援する」と位置づけて、会議の生産性のみならず企業の組織風土まで変えられるツールとして解説しています。

まあ、ムリに企業変革と結び付ける必要はないのでは?と思ってしまいますが…いずれにしても、ファシリテーションは今やビジネスマンにとって必須のスキルと言っても良いでしょう。だって、ビジネス環境が激変する中、上意下達の意思決定は通用しなくなっているのですから。

以下、ポイントを。

●ファシリテーションのポイントはチームが取り組んでいるコンテンツではなくプロセスをコントロールするところにある。

●問題解決とファシリテーションのスキル
 プロセス・デザイン
  チーム設計
  プロセス設計
 プロセス・マネジメント
  共感のコミュニケーション
  意志のコミュニケーション
 コンフリクト・マネジメント
  コンテクストの共有化
  協調的アプローチ

●企業変革のセオリー
 戦略の改革
 業務の改革
 風土の改革

●共鳴のためのコミュニケーション・テクニック
 共感のコミュニケーション
  傾聴
  ペーシング
  復唱
  質問
  柔らかな主張

 意志のコミュニケーション
  論理
  MECE
  比喩
  図解
  非言語メッセージ

●オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンの使い分け
 二つの質問を組み合わせる
  オープン→オープン
  オープン→クローズ
  クローズ→オープン
  クローズ→クローズ

●チャンクアップとチャンクダウン
 論点の大きさをコントロールする

●質問を使って柔らかに主張する

●ファシリテーターの7つ道具
アラームウォッチ
デジタルカメラ
マーカーペン
フリップチャート
付箋
クリップボード+紙
マーキングシール

●図解の4つの基本パターン
ツリー型
 ロジックツリー
 フィッシュボーン・チャート
 マインドマップ
サークル型
フロー型
 フローチャート
 プロセスマップ
 連関図
マトリクス型
 Tチャート
 ポジショニングマップ
 マトリクスチャート
 クロスチャート

●コンフリクト解消の基本ステップ
意識のギャップを見つける
 言語メッセージ
 被言語メッセージ

意見(コンテンツ)の違いを明らかにする
 共感
 意志

背景(コンテキスト)の違いを理解し合う
 目的の違い (purpose)
 視点の違い (perspective)
 立場の違い (position)

コンフリクトを解消するアイデアを出し合う
 回避的アプローチ (ノーディール)
 競合的アプローチ (ウィン・ルーズ)
 協調的アプローチ (ウィン・ウィン)

両者が満足するアイデアを選び出す

リーダーとしてチームの気持ちを高めるための法則

「リーダーなら人の心を動かしなさい」

なんて本のタイトルにも似たようなのがあって、誰もが思うことでしょう。

でも…

実際に人の気持ちを動かすのはとっても大変。「何度言ってもアイツは何で言うことを聞かないんだ?」と部下を持つ方なら毎日のように思っているでしょう。

でも、もし、小説家の持っているスキルを一部借りることで、「感動」を演出できるとしたら?だって、感動することありますもんね。本を読んで。

と言うのが、こちら。

大塚 英志著、物語の体操―みるみる小説が書ける6つのレッスン

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者いわく、優れたストーリーにはすべて共通する要素、すなわち物語の「構造」があるとのこと。

ということは、この構造に沿って書くだけで(話すだけで)、まるで映画の名作のような感動を巻き起こせる、かも?

下記、ポイントを。

●著者の主張する骨格
援助者
 ↓
主人公の過去→主人公の現在→主人公の近い未来→結末
 ↑
敵対者

●著者の使うカード
知恵、秩序、理性、清楚、意志、生命、至誠、節度、善良、誓約、依頼、創造、調和、解放、寛容、勇気、厳格、結合、変化、公式、慈愛、治癒、庇護、幸運

参考:タロットのカード
* 0 愚者※1
* I 魔術師
* II 女教皇
* III 女帝
* IV 皇帝
* V 教皇
* VI 恋人
* VII 戦車
* VIII 正義※2
* IX 隠者
* X 運命の輪
* XI 力※2
* XII 吊された男
* XIII 死神※3
* XIV 節制
* XV 悪魔
* XVI 塔
* XVII 星
* XVIII 月
* XIX 太陽
* XX 審判
* XXI 世界

●グレマスの行為者モデル
援助者 送り手
 ↓    ↓
主体→ 対象
 ↑    ↑
敵対者 受け手

送り手は、主人公にお姫様のエスコートを依頼する王様
受け手は、お姫様をエスコートする先の隣国の王子

●蓮見重彦の説く「依頼と代行」の物語
80年代のベストセラーは共通の物語構造を持っている
主人公が誰か第三者から依頼を受けてそのものに代わって宝探しをする

●プロップの31の機能
a はじめの状況を決定するプロローグ
b 家族の一員が家を留守にする(不在)
c 主人公に対して何かが禁止される (禁止)
d 禁止が破られる(侵犯)
e 敵が情報を求める (情報の要求)
f 敵は、未来の犠牲者に関する情報を入手する
g 敵は犠牲者を欺いて、彼又は彼の大切なモノを奪おうとする (奸計)
h 犠牲者は罠に落ち、心ならずも敵を助ける (犠牲者の協力)
A 敵は家族の一員に対して、何か害を加える (加害行為)
B 不幸に気づく。主人公にこの不幸の回復が依頼されたり、命令されたりする(救助の依頼)
C 主人公は加害行為を回復することを引き受けるか、自発的に決意する(反撃の承認)
 ←主人公が家を出発する (出発)
D 主人公は、魔法の手段を手に入れるための準備の試練を受ける (贈与者の最初の機能)
E 主人公は未来の贈与者の試練に応える (主人公の反応)
F 魔法の手段が主人公の手に入る (魔法の手段の譲渡)
G 主人公は目指す目的の近くに到着する (もう一つの王国への移動)
H 主人公と敵は決められた戦いに入る(闘争)
I 敵は破れる (勝利)
J 主人公が印しまたは傷を受ける (烙印)
K 加害行為は回復される(回復)
 ← 主人公の帰還 (帰還)
Pr 主人公は追跡される (追跡)
Rs 主人公はたすかる(脱出)
O 主人公はこっそりもう一つの国または自分の家に到着する (気づかれずに到着)
L ニセの主人公が手柄を立てたのは自分であると主張する (ウソの主張)
M 主人公に難題が課される (難題)
N 主人公が難題を解決する (難題の解決)
Q 主人公が認知される (認知)
Ex ニセの主人公または加害者の正体が発覚する (発覚)
T 主人公の変身 (変身)
U ニセの主人公または加害者が罰せられる(処罰)
W 主人公は結婚するか王位につく (結婚)

●いきてかえりし物語
振り子運動の中で成長がある
あちら側とこちら側を往復することで少しだけこちら側の風景が違って見える
スタンドバイミー:主人公は成長するシカケが隠されている

イヤな客には売るな

売上を上げることって、いつの時代だって経営者の一番の役割です。

「でも、難しいんだよなぁ…」

と言うときにまっさきにチェックしたいのがこちら。

石原 明 著、イヤな客には売るな!―石原式「顧客化戦略」の全ノウハウ

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

一瞬、えっ?と思うタイトルですが、けして奇をてらったものではありません。「イヤな客には売らない」ことを中心に据えて、見込客をあつめるところからリピートオーダーを獲得するまでの一連のセールスプロセスが説得力を持って説明されています。

下記、ポイントを。

●他社がマネすれば、チラシの効果は落ちる

●顧客化のプロセス
集客↓ チラシや広告(あくまでも見込客獲得のためと割り切る)
自社にふさわしい見込客を集める
  見込客
見込客のフォロー↓
販売↓
  購入客
顧客化↓ お客様の記憶から消えないこと
  顧客
黄金化↓ 言いたいことが17個あったら伝えきる
黄金の顧客

●顧客化を考える際、恒例の行事(クリスマスなど)は欠くことのできないアイテム

●顧客化の数値目標
3年間で顧客からの紹介、リピートを50%にする
できれば75%まで持っていく
ただし、100%にしてはいけない

●ニューズレターの役割と構成
役割
「自分たちがどういう支店でこの商品を売っているのか」、「この商品のどこが良いのか」を説明する
「誰でも彼でもお客様にする」という態度ではない
「当社の商品を本当に気に入ってくれる人をお客様にしよう」
 「当社は誰でも彼でも買って欲しいというわけでなく、私どもの考えをシッカリ理解してくださったお客様と末永くお付き合いしたいと考えております」

構成
コミュニケーション1/3、お客様に喜んでもらう部分1/3、商品情報が1/3
必ずアクションを明示する→露骨すぎると怒る人はいない(逆に、どうしたらいいか分からないと怒る人はいる)

●お客様の声を収集する際は、すでに記入済みのサンプルを見せながら

●メルマガの役割
これを書いている人はどんな人なんだろう、と思わせる

●セールスでのクロージング
「買ってください」は無視される。変化球で「いつ頃にしますか?」「いつ頃届けますか?」「会社と自宅とどちらに届けますか?」

●高収益top3%

小さな会社のお金の借り方

不況のおり、「銀行からお金を借りなきゃ」という経営者の方も多いと思います。

そんなときにチェックしておきたいのがこちら。

石橋 知也著、小さな会社のお金の借り方教えます。

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

何と言っても嬉しいのは、小さな会社の実情に合わせた豊富な説明。

そもそもとして、銀行のホンネの解説にはじまり、信用保証協会や国民生活金融公庫などやや公的な機関の説明と、優先順位<プライオリティ>が分かりやすく説明されています。

その他、資金繰り表の作成ノウハウや銀行との面談ノウハウ集など、「あ、それそれ、知りたかったのは!」という情報満載。

資金に余裕のある今のうちから手元に置いておきたいものですね。

セクハラ・パワハラに負けるな!(ってか、勝負するな)

会社の中でイヤなヤツっていますよね?

上司の前ではこびへつらうクセに裏では陰口、派遣のスタッフのような弱い立場の人間には高圧的、人の批判は上手だけれど自分でリスクをとることはしない…

そんな人間に毅然と立ち向かう際に読んでおきたいのがこちら。

ヘア、バビアク著、社内の「知的確信犯」を探し出せ

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者は、コーチングの専門家と心理学者。上記のような特徴を持つイヤなヤツは、「サイコパシー」という人格障害であるとの前提で、その特徴と対処法を解説しています。

あるサイコパシーを主人公にしたショート・ストーリーが挟まれているので、全体に読みやすく、そして想像力をかき立てる構成になっています。

サンプルも豊富でうれしい…という反面、あまりにも量が多すぎて読むのが煩雑かな。似たようなストーリーがたくさんあって、何が言いたいのか途中で分からなくなっちゃう。

また、400pに近い大部であるものの、チャート(図)が一つもないのが残念。ずいぶんと理解を助けてくれると思うのですが…

とはいえ、役に立つことは間違いなし。問題のある上司や、セクハラ・パワハラの被害を受けている人なども、ぜひ一読してはいかがでしょうか。

下記、ポイントを。

●サイコパシーとは
 心理学によるパーソナリティ障害 (DSM-IV)の一種で、自己愛性パーソナリティ障害、演劇性パーソナリティ障害と関連を持つ
 行動面での特徴は、巧みな話術、カリスマ性、自身、強靱な精神力、冷静さ、規則を破る、自己主張が強い
 心理面での特徴は、良心がない、他人への共感がない、罪悪感がない、など
 評価面での特徴は、同僚たちの反応が千差万別であること

●サイコパシーが他人を操るアプローチ
-ステップ
 評価段階
 操作段階
 放棄段階

-役割
 手駒
 パトロン

●「サイコパスが次々とセックスのパートナーを変える理由の一つは、進化心理学に見いだせる」

●企業はサイコパスか
「ザ・コーポレーション」より
 自由放任の資本主義を体現した企業は、サイコパスの診断基準と完全に一致する

●リーダーシップと誤解されやすいサイコパスの特性
Q: サイコパスの特性のほとんどは、わが社では高く評価されています。サイコパスにふさわしい職種に彼らを採用してはいけない理由がどこにあるのですか?
A: どの職務の実績に、サイコパスの特徴がどの程度影響するかを知るためには、さらに調査を進める必要がある

要するに、行動面での違いはない、と。モチベーションとして、「会社のため、相手のため」か、「自分だけのため」が差である。

岡本、上達の法則 効率のよい努力を科学する

イチロー選手にこんな名言があります。

「努力せずに何かできるようになる人のことを『天才』というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを『天才』というのなら、僕はそうだと思う」

おぉ、かっこいい。やっぱり、努力に勝る天才はないんだなー、よし、オレも明日から努力しよう…

と思うのは良いものの、正直なところ、いくら努力してもイチローにはなれませんよね?

というのは、「結果につながる努力」と「無駄な努力」って、やっぱりあるんです。イチロー選手はもちろん人一倍努力したんだろうけど、それが結果につながっているのは、「結果につながる努力」を選ぶ天才的なセンスがあったからではないでしょうか。

「それじゃ、センスがない人は『無駄な努力』になっちゃうの?」

と、疑問に思う方にオススメしたいのがこちら。

上達の法則―効率のよい努力を科学する

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

経営やマネジメントにこだわらずに、あらゆるモノゴトに上達するためのコツを科学的(認知心理学、教育心理学)に分析した本です。

すなわち、モノゴトの上級者を、「その分野に対して揺るぎない判断のしくみを構築した人」とみて、その「判断のしくみ」(著者は「スキーマ」という用語で説明している)を構築するための効率的な方法を提言しています。

なので、努力をはじめる前に、まずは本書を読むことをオススメしたいですね。少しづつでも「結果につながる努力」をしたいじゃないですか、やっぱり。

以下、ポイントを。

●上達した人はどこが違うか
・持続力、集中力が高まる
・特異な才能が光る
・イメージやこだわりが鮮明になる
・他者を見る眼が変わる
・自分を正確に認識できる

●上達の方法論-中級者から上級者になるステップ
・鳥瞰的認知を高める
・理論的思考を身につける
・精密に学ぶ
・イメージ能力を高める
・達人の技に学ぶ
広域コードと知識を拡大する

●上達を極める10のステップ
・反復練習をする
・評論を読む
・感情移入をする
・大量の暗記暗唱をしてみる
・マラソン的な鍛錬をする
・少し高い買い物をする
・独自の訓練方法を考える
・特殊な訓練法を着想するプロセス
・独自の訓練から基本訓練に立ち返る
・なにもしない時期を活かす

長谷川、「タフ&クール」

グローバル・ダイニンググループの創業者が書いた自叙伝「タフ&クール」を読んだ。数ある創業者の「成功物語」の中でもバツグンに面白い1冊。評価は、

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

おもしろさの源泉は、著者の破天荒な生き様とともに、グローバル・ダイニングの成功を普遍化している点にあります。つまり、単に成功物語にとどめ ず、そこから一般に適用しうる経営の要諦(インサイト)を定式化していると言うことですね。いわく、サービス業はそれを提供する社員が大事。いわく、情報 をオープンにした経営が社員のやる気を引き出す、等々。「あったり前じゃーん」と言ってしまえばそうなのですが、それを実践している経営者自身の言葉は重 いものです。

一方で、「完全実力主義」の先行きも気になるところ。数字で実績を上げれば上げるほど報われる体制のもと、会社のミッションに背いても実績を上げる 社員が出ることが懸念されます。それは、あたかも、「神の見えざる手」に従ってマーケット主義を追求したアメリカ経済が、結局は企業の不正を生み出したよ うに。

いずれにせよ、飲食業に限らず、サービスを顧客に提供している部署で働いている人(って言うことは、結局全てのビジネス・パーソンですが)は一読の価値ありです。

近藤、サービスマネジメント入門

特にサービス業に携わっているリーダーに一読いただきたい本を紹介したい。

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「サービス・プロフィット・チェーン」を理解し、構築することはサービス業に携わるリーダーに必須の要件であると考えるからだ。

サービス・プロフィット・チェーンは、サービスの提供を単に現場の従業員の活動の結果と捉えるのではなく、むしろ全社的な一連の流れ(=連鎖=チェーン)の中の一部分であると捉えることに特徴がある。

簡単にまとめると、

社内サービスの質→従業員満足度→顧客サービスの質→顧客満足度→売上

という流れだ(実際はもっと詳細に構築されています)。

このコンセプトがリーダーにもたらすものは大きい。

たとえば、サービス提供のクオリティを上げるためには、現場の従業員を叱咤激励するだけでは意味はなく、その連鎖の上流にある従業員満足度を上げるため、社内サービスの質を高めなければならないと気づく。

同様に、連鎖を下流にたどっていくならば、顧客の満足度はそれ自身が重要なのではなく、それによってもたらされる売上・利益の拡大を実現することによって初めて意味を持つことに気づく。

戦略構築のポイントのひとつに、社内外の要素を関連づけたグッド・サイクルをいかに作り上げるかという課題があるが、サービス業におけるグッド・サイクル構築のヒントを与えてくれる。
ちなみに、サービス・マネジメントという概念は本家がアメリカで、ハーバード・ビジネススクールのヘスケット教授などが名高い。ビジネススクールでは往々 にして専門分野(マーケティング、アカウンティング、etc.)によって部門が分けられ研究する領域が決まってしまうそうだが、サービス・マネジメントの 研究は専門分野の枠組みを超えた学際的なとりくみとしても興味を持ってウォッチしている。

ただ、学際的な領域であるが故に、なかなかひとつの学問分野として確立されるのが難しそうではあるのだが…

福山、あなたにもできる会社設立の本

会社設立の実務を時系列に沿って紹介している本はいろいろあるが、その中で、
福山ゆみこ著
「あなたにもできる会社設立の本」を読んだ。

評価は

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とにかく、会社を設立(登記)することを目標に、最低限必要なことがまとめられているのが実務上はありがたい。「第2章 印鑑をつくろう」などの知識を紹介したパートも便利だ。

前田、起業家サバイバルガイド01

起業家を取り巻く法務に関する本を読んだ。

前田陽司著
「起業家サバイバルガイド」

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

普通のサラリーマンをやっていると、法務に触れることはあまりないので、この本のように物語り仕立てで全体を概観できるのは非常に有効だ。

株主総会、役員会など、起業のガバナンスに関する論点を押さえてあるのも嬉しい。もちろん、この分野を詳説した本もあるのだが、まずは本書のように簡単に概観できる構成はありがたい。

市川、ゴー・パブリック 起業公開物語

起業家を取り巻く、会計に関する本を読んだ。

市川一郎&アソシエイツ著
ゴー・パブリック 起業公開物語

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

起業から公開までの一連の流れが物語形式で概観できるのが実務家にとっては嬉しい。

資本政策や予実管理などの会計(財務)的な側面とともに、内部統制の重要性にも気づかされた。契約書を始めとした各種書類の管理や、その前提となるSOP(Standard Operation Procedure)の定義などだ。

起業すると、ついついビジネスサイド(売りを立てる方)に目がいきがちだが、公開を目指す起業ならば起業直後から管理会計・内部統制のインフラは組み込んでおくべきだろう。

根本、ラーニング・シフト アメリカ企業の教育革命

米国経済が力強さを増してます。

でも、その強さの源泉ってどこにあるのでしょう?

日本だってひと頃はアメリカを追い抜いたのに、いつの間にやらアメリカに遠く引き離されて、いわば「周回遅れ」になってしまっている現状は、狐につままれたような感があります。

その、米国(経済/企業)の強さの理由を、革新的なビジネスモデルを生みだす人材に求めて、どの様にビジネスマンの教育がなされているのか?という疑問に答えてくれているのが本書です。

根本、ラーニング・シフト アメリカ企業の教育革命

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

え?従業員の教育って、日本の法がよっぽど手厚いんじゃないの?

そうだったかもしれません。

あるいは、単に手厚い/手厚くないと言う議論ではなくて、

・米国は一部のエリートに教育を含めたリソースを集中投資
・日本は、多くの社員に広く薄く教育機会を配分

という違いなのかもしれません。

ところが、と本書は説きます。

近年の米国企業における研修では、それも変わっているのだ、と。

とくに、近年の米国の企業研修の新たな流れを、

・ジョブからコンピテンシーへ
・組織学習から学習組織へ
・教育からアクション・リフレクション・ラーニングへ
・ダウンサイジングからHPWS(High Performance Work System)へ

という、「ラーニング・シフトの四大潮流」に整理したところを読むと、よく分かります。

というのは、単なる「研修のための研修」ではなく、目的や背景を押さえた上で、企業のニーズをくみ取る形でラーニング・シフトが起こったというスタンスをとっているので、目的→手段という構造を読みとりやすいからです。

第四章の、日本企業への提言のところでは、ともすると議論のフォーカスが定まらなくなってしまっていますが、総花的にあれもこれも言いたかったのでやむを得ないところでしょうか。

従来型の研修に行き詰まりを感じている方は、一読してみてはいかがでしょうか?

神田昌典、「成功者の告白 」

職場における人間関係の悩みって、ありますよね?

あるいは、もうちょっと大きく言うと、組織運営の難しさ。

上司は思いつきでものを言うし、部下や後輩は何を考えているかわからない。おまけに、社内で偉くなるのは評論家的な人ばっかりで、

「なんで、ウチの会社はこうなんだ?」

と不満をもつことは、ビジネスに携わる方であれば、誰しも一度はあるでしょう。
その、「なんで?」という疑問に答えるのが、本書です。

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

サブタイトルに「起業ノウハウ」とあるので、主なターゲットはベンチャービジネスに関連する人々…と思ったら大間違い。

だって、組織運営の問題点は、あらゆるステージの会社に起こるわけで、むしろ、ビジネスに携わるすべての人に読んでいただきたい内容です。

たとえば、

「誰かが超ポジティブ思考だと、そのバランスをとるために組織内の別のところにネガティブな発想が出てくる」

というコンセプト。

あー、あるある、と思い当たりますね。

あるいは、社長の右腕やキーパーソンが、突然トンデモナイ行動を取り始める。良く聞く例ですが、その背後には、こんな因果関係があったとは!
しかも。この本の良いところは、問題点の指摘だけではなく、それをどう乗り越えるかという「ソリューション」が提示されているところ。

1度目は楽しみながら読んで(ストーリー仕立てなので)、2度目は詳しく分析的に読んで、3度目は自分の組織に当てはめながら読んで…、と何度でも利用できる本です。

ガービン、アクション・ラーニング

アクション・ラーニングとは、何だろう?

なんて疑問を持つ方が増えているような気がします。

要するに、新手の研修。

単に座学や、あるいはケース・メソッドでは開発できない能力やマインドを養える、と言うのがふれこみです。

参加者に実際の問題解決をしてもらうことによって、学習効果を狙ったものですね。

で、アクション・ラーニングに興味を持った人が、読んでは「ダメ」というのがこの本。
え、「読んではダメ」とはどういうこと?

いや、内容は良いんですよ。でも、「看板に偽りアリ」で、本書はアクション・ラーニングを主なテーマとして扱った本ではありません。

むしろ、センゲの提唱する「学習する組織」を軸に、米国における教育の最新事情を整理した本です。

原題は、”Learning in Action”。直訳するとすれば、「最近実施されてるの研修」(あんまり直訳でもないか)。ナンボ何でも、このタイトルはちょっとヒドイなー、と思っちゃいますね。

あ、でも、評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「学習する組織」(もしくは、「組織的な学習」)を可能ならしめるための研修手法が体系立てて整理されていて、資料的価値は高いですね。豊富な事例もgood。個人的には、米国陸軍のアフター・アクション・レビューとは何かを説明しているところが面白かったです。

米国の「学習する組織」に関連する研修事情を知りたいという方は、読んでみてはいかがでしょうか?

ブランチャード、一分間マネジャー

部下のマネジメント、うまくいってますか?

「うーん…」

なかなか難しいですよね。

仕事の割り振りやスケジューリングなどの「仕組み」の話も難しいのですが、それ以上にたいへんなのが、コミュニケーションも含めた関係の作り方。

何せ相手も人間。こっちが良かれと思ってしたことが、意外と響かなかったり、曲解されたりして、上司の悩みは尽きないのです。

だからこそ、部下を持つ人向けに、いろんなテクニックが紹介されているのでしょう。

「上司が『鬼』とならねば部下は動かず」なのかぁと思ってみたら、やっぱり「『やる気』のコーチング―部下との距離を縮める“場づくり”のすすめ」が大事だったりして、「 オレは聞いてない! 上司はなぜ部下の話を聞けないのか」、と言いたくもなります。

もうちょっと、シンプルにまとめたものはないの?

と言う人にお勧めなのが、こちら。


評価は
★★★★★ (ゼッタイお薦め。一生ものの価値あり)
(評価の基準はこちら)

マネジメントの仕事をシンプル化して、3つの要素(目標設定、褒める、叱る)に落とし込んだところにこの本のすばらしさがあります。

そうそう。せいぜい3つぐらいまでしか覚えられないって、人間。

ただ、このシンプルに見える手法、実は深いし、実行しきるのは簡単ではないことが分かってきます。たとえば、目標設定にしても、「行動に即した言葉 で」目標を記述することが提言されているわけですが、それって具体的にはなに?というのは自分自身で考えて、体得しなければならないでしょう。

まあ、逆に言えば、それがこの本のいいところ。

解決策を示すのではなく、部下を持つ人が考えなければいけないポイントと、その入り口を示している、という位置づけこそが、実はこの本の最大のミソです。

え?それでも、「解決策」が欲しい?

そんな人は、同じ著者の、入門から応用へ 行動科学の展開―人的資源の活用なんていかがでしょう?

精緻に書かれている分、読むのは多少手間だが、リーダーシップやマネジメントシップのセオリーが詳説されています。

中原、企業内人事育成入門 人を育てる心理・教育学の基本理論を学ぶ

研修って誰でも多かれ少なかれ受けてますよね?その時に、講師に対してどんなイメージ持ちました?

良い講師の条件はいろいろとあるのですが、一つにはビジネスを良く知っていること。象牙の塔にこもった学者先生に教えられたくはないですよね、やっぱり。

が、逆に言うと、良い講師といえどもアカデミックなことは良く知らない事もあります。とくに、心理学・教育学の分野は、講師の力をさらに伸ばす知見がいっぱい。

それを分かりやすく解説しようという試みがこちら。

中原淳 編著

企業内人事育成入門 人を育てる心理・教育学の基本理論を学ぶ

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

上述の通り、ビジネス教育における研修講師として知っておくべきアカデミックな背景を「広く薄く」解説した好著にして労作です。

研修の効果と目的をちゃんと押さえた上で内容を設計しましょう、というスタンスも正しいですね。ほら、研修ってともすると、「何をやるか」というインプットにばかり目が向いて、「その後どうなるのか」のアウトプットがおろそかになりがちですからね。

本書のもう一つの特徴は、「企業教育の政治力学」を論じているところ。これ、ホントに大事な概念で、研修は誰のためにやっているのか、そして、その人の真意は何か、を理解することは「成功」する研修に不可欠なんです。

短所としては、「広い」領域をカバーするが故に「薄く」なってしまったこと。

いや、もちろん、豊富な参考文献が掲載されているので、「薄く」なったのを補完する作用はあるんですよ。でも、「薄く」なったが故に、全体としての 統一感(cohesiveness)がなくて、全体像が頭の中に入ってこないのは大問題。おそらくは共著であることも、この問題の原因の一つだろうな。

それでも、企業において研修に携わる人には一読を勧めたいですね。

コヴィー、7つの習慣

ビジネスに限らず、リーダーとして役割を果たそうとすると、迷うことってありますよね?

それも、「どうやったらうまくいくか」というのではなく、「人としてどうあるべきか」という根元的な問いに直面するときってあるものです。ましてや、リスクをとって大きなものごとに挑戦しているときならばなおさら。

そんなときにぜひともチェックしたいのがこちら。

スティーブン・コヴィー著、7つの習慣 成功には原則があった!

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

成功者の行動パターンを整理すると、7つに収束するという提言には説得力があります。し、一つ一つの提案が、押しつけがましくもなく、かといって放任するわけでもなく、説得力を持って心の底に沈んでいきます。

というか、途中で読むのがつらくなるとき、ありますね。あまりにも自分にあてはまりすぎていて、「あぁ、やっぱりこういう考えじゃいけないんだな」って反省して。

それでも、突き放さないのが著者のコヴィー先生のありがたいところ。「少しでも良いから、この境地に近づきたい」、と素直に思わせる静かな迫力があります。

リーダーとして活躍しようと志している人は、一読してみてはいかがでしょうか?

【7つの習慣】
●私的成功第一の習慣・主体性を発揮する (Be Proactive)
第二の習慣・目的を持って始める (Begin with the End in Mind)
第三の習慣・重要事項を優先する (Put First Things First)

●公的成功
第四の習慣・Win-Winを考える (Think Win/Win)
第五の習慣・理解してから理解される (Seek First to Understand, Then to Be Understood)
第六の習慣・相乗効果を発揮する (Synergize)

●再新再生常に成長し続けるための第7の習慣が含まれる。
第七の習慣・刃を研ぐ (Sharpen the Saw)

小川浩、後藤康成著、 Web2.0 BOOK

「Web2.0ってさぁ、要するにどういうこと?」

って、教えて欲しいですよね。

しかも、

「ITヲタクの話はどうでも良いからさぁ、ビジネスパーソンの視点から分かりやすく説明してよ」

と。

そんなニーズに応えるのがこちら。

小川浩、後藤康成著、 Web2.0 BOOK

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

web2.0とはなんぞや、の解説があるし、web2.0的様々なサービスの分析も有効。でも、何よりも分かりやすく感じるのは、web2.0を 「webの環境変化とそのトレンドをまとめたもの」と捉えて、それを軸に全体が上手に構成されていること。本全体に、一体感があるとでも言うか。

結果として、web2.0があなたのビジネスに与える影響のヒントにもなるはず。もちろん、答えを考えるのは自分自身なんだけど、この本は現在我々を取り巻くweb環境を的確に教えてくれるから。

下記、ポイントを。

●オライリーによるweb2.0の定義
1. サービス提供者である
2. データソースをコントロールできる (利用者をユーザー化して、それをデータ提供できる)
3. ユーザーの無意識な参加を促す
4. 集合知を利用する
5. ロングテールを理解する
6. プラットフォームを選ばない
7. リッチで軽い

「重要なのはこれら7つをすべて網羅していることよりも、垂直的にどれか一つでも飛び抜けてコミットしている企業の方がweb2.0的」
●印象的なサービス
GTools
Windows Live
Zimbra
テクノラティ

平野 秀典著、儲けを生みだす表現力の魔法―感動は設計できる

「自分の言いたいことが、なんかうまく伝わんないんだよなぁ」

部下を持つ方なら、誰でも一度は感じたことがあるでしょう。

「もっとさぁ、こう、相手をやる気にさせるトークができれば良いんだけど…」

とも。

そんな方におすすめなのがこちら。

平野 秀典著、儲けを生みだす表現力の魔法―感動は設計できる

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

自称「感動プロデューサー」の著者が、「感動は設計できる」との論を述べています。

あ、引かないでね、ここで。「設計」って言っても、その根本にあるのは、相手のことを徹底的に考えて伝える努力をしよう、ということ。決してテクニック論だけではありません。

ただ、良いことが書いてあるんだけど、っていうか、良いことが書いてあるだけに、内容が整理されていないのが残念。少なくともビジネスの場においては、「感動」だけじゃ十分じゃなくて、「論理」も必要であることをはからずも露呈しちゃいましたね。

あと、著者のセミナーに実際に行ったことあるんだけど、感動はしませんでした(笑)。まあ、この手のものは、参加者とのインタラクションなので難しいところではあるのですが…。そういう意味では、キビシイ商売をしてるよなぁ

でも、実践のヒントもたくさんあるし、ぜひ読んでみてください。

下記、ポイントを。

●所感
感動って、自分の中のナニかとリンクしないと生まれない。だからこそ、芸術は感動を生み出す。だって、芸術ってのは、万人に共通する人間の心理に迫る営みだからね

●コンセプト
-演劇型マーケティング
戦略→脚本
戦術→演出
戦闘→表現力

-ドラマとは、
AだったものがBになる
序破急 (熟練したドライバーは目的地までを3つの目印で教える)
守破離 (とくに観察が大事)
●テクニック
-セルフキャスティング
自分の中で一番良い部分を引き出す

-セミナーのポイント
間をとるだけで、インタラクティブ感が出る
部屋を暖めるには、こちらからオープンになること
二人称で話す
驚きを演出するためには、「次を演じるな」

-書き物の要点は、カンカラコモデケア
感動、カラフル、今日性、物語性、データ、決意、明るさ
●具体例
-パッヘルベルのカノン

-スピルバーグ
ラストシーンから書く
アメリカの俳優養成所「アクターズスタディオ」の演出家志望の学生が質問した。
「社会に対する芸術家の責任は?」

「何よりもまず、自分のことを良く知り、作品に自分らしさを出すこと。人まねをしちゃだめだ」

「あこがれの人になろうとしてもダメだ。私もヒッチコックやフォードになりたかった。作品を通して自分を見せるのが恥ずかしくて。恐れず、自分を出すべきだ。」

-つかこうへい
小さな役でも必ず1箇所は見せ場をつくってやる
●参考文献
-世阿弥、花伝書
三つの目
我見
離見(客観的視点)
=セールスの主語をお客様に
離見の離 (観客が見ている自分の姿を見る目、第3の視点)
=お客様が買うためのお手伝い

秘すれば花

-エミール・クーエ (医師)
意志と想像力が争えば必ず想像力が勝つ
意志と想像力が一致すればその力は足し算でなくかけ算である
想像力は誘導が可能である

安土、企業家サラリーマン

サラリーマンを長くやっていると、「アイデンティティの危機」を感じませんか?

組織人としてうまくやっていくためには、上司の顔色をうかがい、部下をおだててすかしてコントロール、おまけに近頃は「リーダーシップ」なんてものまで求められる…

そんな日常を過ごしていると、「あれ?本当にオレがやりたいことって何だっけ?」と、自分を見失いそうになりますよね。

そんなあなたに勇気を与えてくれるのがこちら。

安土 敏著、企業家サラリーマン

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

すっかり「社畜」と化していたサラリーマンが、ある事件をきっかけに、経営者としての道を歩み出す、と言う話です。

といって、「島耕作」風な、大抜擢の成功物語ではありません。事実、これから困難に立ち向かう、と言うところでストーリーは終わっているしね。

むしろ、この本で大事なのは、組織の矛盾を前提条件とした上で、それでも「経営者でありたい」と願う主人公の葛藤と覚悟を読みとることでしょう。

誰だってココロの奥底にしまっている、「本当に自分のやりたいこと」。もう一度取り出してみるきっかけになるでしょう。

平木、カウンセリングの話

リーダーシップ開発とはべつの興味があって、(精神的に問題を抱える人に対する)カウンセリングに関する本を読んだ。その名も、「カウンセリングの話」

若干解説に冗長なところはあるのだが、カウンセリング、というか、人間のインタラクションを科学的に分析しようと言う試みを概説した本としては非常に参考になる。ということで、評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

リーダーシップも、人と人の間のインタラクションを以下に効果的にかつ目的を持って行うかを考えるものなので、これまでに理論化&実践されてきたインタラクションの研究を理解しておくのは大切、というか、なからざるべからずと言えるだろう。

もちろん、新書サイズという分量と対象者を考えると、広く浅く概観したものに過ぎないのだが、たとえばこの本を読んで興味を持った分野をもっと掘り下げてみるというアプローチはあり得るわけで、「入り口」としてのこの本の意義は大きい。

エシカルジレンマ

「エシカル・ジレンマ (ethical dilemma)」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

直訳すると、「倫理的な葛藤」であるが、要するに、ある状況に直面したときに、二つの選択肢の間で悩むことを指す。ただ、「エシカル」という言葉に込められたのは、その二つの選択肢のどちらを選ぶかにより自身の倫理観が問われるような状況と言うことである。

日本人にはなかなかなじみのない言葉だし、概念であるが、ビジネススクールのエッセイ(入試のための小論文)では聞かれることも多く、欧米のリーダーシップ開発のなかでは重要なイシューであると認識されているようだ。

今回読んだ本では、この「エシカル・ジレンマ」を正面から取り扱って、その構造と対処方法を明らかにしている。

ジョセフ・L. バダラッコ著、「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために

評価は

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著者は、「エシカル・ジレンマ」を、自分の価値観・アイデンティティを確認・構築する(著書中では「自我を現す」、「自我を検証する」、「自我を形成する」というキーワードを使っている)チャンスとして、リーダーシップ開発にとって重要なものであると捉えている。

「真実の瞬間」への対処方法は、状況によって一様ではないものの、基本的な質問を自分に投げかけることによってとるべき選択肢が見えてくると主張している。

具体的には、個人として答えるべき問いとしてはニーチェを引用しながら、「ほんとうの自分になれ」を底流とし、一方、組織人として答えるべき問いにはマキャベリを援用しながら、「君は勝つためにプレイしているのか」を自らに問えとの主張だ。

本の前半は、主にニーチェ的な観点からの解説がなされており、正直言って説教くさいし退屈。ただ、後半は、「ほんとうの自分になれ」を組織のなかで実現するためには、マキャベリ的な行動も必要とといていて、示唆に富んでいる。

とくに、企業の倫理的な行動として有名なジョンソン・エンド・ジョンソンのタイレノール事件を別の見方で解説しいるところは事例として秀逸であった。

リーダーとして自分自身の価値観を問われる状況に直面したことがある方なら、参考になる点が多いのではなかろうか。

ちなみに、ビジネススクールへの出願を考えている方にも一読をお薦めする。冒頭に述べたとおり、「エシカル・ジレンマ」という概念は日本人にはなか なかなじみがないので、欧米人の目を通した「エシカル・ジレンマ」を理解するための手引きとしても使えるのではないだろうか。ひとつだけヒントを述べる と、欧米人にとってのエシカル・ジレンマは、”right vs. wrong”ではなく、”right vs. right”ということらしい。

ジョンソン、1分間パパ

ブランチャードの名著、「1分間マネージャー」に代表される「1分間シリーズ」のうちの異色作を読んだ。

スペンサー・ジョンソン著
1分間パパ―わが子をどうほめ、どう叱り、どう導くか

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「異色作」と書いたのは、この本がマネジメントならぬ、子育てをテーマとしているから。本当に徹頭徹尾子育てのテクニックについて述べてあるため。

ただ、その手法は、「1分間マネージャー」で提言されたものとほとんど同じだ。すなわち、

1分間で叱る法
1分間でほめる法
1分間の目標作り

からなる。

マネジメントの手法を子育てに持ち込むことは、一見荒唐無稽に見えるかもしれないし、違和感を覚える人もいるだろう。ただ、個人的な感想としては、 マネジメント-とくに、部下との接し方-と子育ては驚くほど共通点が多いと感じる。確かに、考えてみれば、様々なガイダンスを与えながら、自律的に行動す る人材を生みだす、というプロセスは非常に似ている。

しかも、本書では、単なる精神論でとどまらず、実際にやることができるテクニックが紹介されているのが嬉しい。もちろん、子育てのベースに愛情があ るのは否定しないが、具体的なテクニックを学ぶことにより、まずは「形からはいる」のも有効なアプローチではないかと感じている。

山本 孝夫、英文契約書の書き方

英文の契約書を求められる時ってあります?あんまりないよね?

でも、「万が一」のその時のために、「かけ込み寺」としてお薦めしたいのがこちら。

山本 孝夫著、英文契約書の書き方

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「日経文庫」には珍しく、お薦めです。

手軽で初心者にも読み通せるし、豊富な事例が載っているのがありがたい。

しかも、厳密な契約書だけじゃなく、レター形式でagreementを確認するフォーマットが載っているのも実用的。

契約書って、結局TPOに合わせる必要があるわけで、「どのくらいのフォーマルさが必要なんだろう?」と悩んでいる初心者に有意義な心遣いです。

紺野、儲かるオフィス 社員が幸せに働ける「場」の創り方

「ウチの会社、今ひとつ活気がないんだよなぁ」

リーダーならば、問題に思うときがあるでしょう。といって、「活気」って見えないだけにどう手を打ったらよいか分からなくて、

「プレジデント・ランチ」でカツを入れたり

「プレジデント・アワード」でにんじんをぶら下げたり

はては社員旅行なんてやっては見るものの、

まったく効果がでないぃー、というのが関の山。

でも、ちょっと待って。もしも、活気がでない原因が、オフィスのレイアウトだとしたら…!?

という観点で分析を行ったのがこちら。

紺野 登著、儲かるオフィス 社員が幸せに働ける「場」の創り方

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

最初は懐疑心をもって読んでいたのですが、「なるほど、そうだよなぁ」とオフィスのレイアウト(というか、それを超えた『場』としてのオフィスの重要性)に納得です。フレームワークとして野中先生のSECIモデルが上手に使われています。

残念だったのは2点。まずは、ITとの関連が触れられていなかったこと。円滑な情報の共有、異なる視点のぶつかり合いによる創発を解くのであれば、インターネット(イントラ)上でどのように実装するかの議論がちょっとでもあると奥行きがでたはず。

そして、事例が大企業に偏っているのが残念だったことのもう一つ。まあ、やむを得ないと言えばその通りなのですが、中小企業の方が情報の共有には苦労しているような気もします(そうでもないかな)。

あと、全体に情報共有とフラット化組織が極めて肯定的に-ともすれば、楽園的に-捉えられていて、その対極にあるツリー型組織(軍隊型組織)が過去のもののように記述されていますが、これはちょっと違いますね。

現代においても軍隊型組織が存在するのは、決してイナーシャのせいではなく、それなりに使い勝手の良さがあるからです。現実に、この本ではオフィスレイアウトの先端事例として紹介されている日立グループが業績悪化に苦しんでいるわけですし。

この点も頭に入れて良い意味で批判的に読み進めたいものです。

下記、ポイントを。

●儲かるオフィスの特徴
-「有機的な」空間の構成 組織図にとらわれない人間的ネットワークを重視する
-切れ目のないレイアウト 身体的・感情的なつながりを重視
-環境への配慮 自然を巧みに採り入れる

●米国の大工道具メーカー、ブラック・アンド・デッカー社のエピソード
本当に売っているのは、「ユーザーがあける『穴』です」

●儲かるオフィス 7つの条件
1 トップが積極的に関与する
2 本社を「事業創造のための場」と位置づける
3 階段とエスカレーターをコミュニケーションツールにする
4 集う場、発信する場を会えて作る
5 インサイド・アウトによるデザイン・アプローチをとる
6 環境への配慮は前提とする
7 本社は社会・都市機能を担う

●場を構成する3つの軸 → 切れ味悪い
戦略性
協業・創発効果
情感性
一環効果
身体性
効率・改善効果

林、勝負脳の鍛え方

「オレって、ここ一番て時に力を出せないんだよなぁ」

スポーツの世界に限らず、悩みを持つ人は多いでしょう。プレッシャーに弱いとでも言うか…

そんな方が手に取ってみたいのがこちら。

林 成之著、<勝負脳>の鍛え方

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)
(評価の基準はこちら)

「成功するためのルール」を脳科学の立場から検証していて、読みながら、「ふむふむ、なるほど」と納得すること請け合い。

「脳」を、あたかも自分の人格とは別個の器官と考えて、そのパフォーマンスを最大に引き出すための方法論がまとまっています。

ただ…

情報を詰め込みすぎてしまって散漫な印象になってしまったのが残念だし、あと、大きな問題として、アドバイスが役に立たない、というのも指摘せざるを得ませんね。

だって、「勝負脳」を作るための最大の方法論は明るい性格になることだって言われたって困っちゃいますよね。どうしたら明るい性格になれるんだろう?って。

以下、ポイントを。

●「ものごとを学習することは人間が生き残るために必要な本能だからです。だからほかのさまざまな本能のように、快感とセットになっているのです」

●「日々叱られながら訓練を続けていると、人間は人の話を聞かないようになり、その結果、話を集中して聞く能力が衰え、頭も悪くなって覚える力や思い出す力が弱くなり、自分で創意工夫して解決していく力も養われなくなるのです」

●勝負脳を全開させる秘訣
相手の長所をうち砕け
緊張したときには
屈筋と伸筋を意識する(笑顔の練習)
結果を意識せずに、プロセスを意識する → 自分にコントロールできないものには反応しないと同じか?

●脳の疲労を除去するために
疲労の解除命令を出す機能部位は、前頭眼窩野にあり、言語を司るブローカ言語中枢や、嗅結節と関連している

書評の基準

このサイトの書評のポリシーとしては、マネジメント教育に携わる立場から、ビジネス・パーソンが読むに値するか否かを中心にコメントします。

以下の基準で★をつけますので、参考にしてください。

★★★★★:何度でも読む価値あり
★★★★☆: 購入して読む価値あり
★★★☆☆:  立ち読みする価値あり
★★☆☆☆:    このような本があることを知っておく価値あり
★☆☆☆☆:     価値なし

石井、なぜ、占い師は信用されるのか-「コールドリーディング」のすべて

「なんかオレ、貧乏くじ引いちゃうんだよなあ」

って悩みありますよね。

仕事の面ではとくに損で、誰もがやりたくない、もしくは、労多くして功少なし、のタイプの仕事を断りきれずに引き受けてしまう。

あとで一人になったとき、「はぁ~」とため息ついてもあとの祭り。

そんな時、思います。もしも、仕事をうまく断ることができたら…あるいは、さらに言うならば、他人の思考をうまく操作することができたなら…なんて。

そんな方にお勧めなのがこちら。

石井 裕之著、なぜ、占い師は信用されるのか-「コールドリーディング」のすべて

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「コールドリーディング」は、占い師なんかが使う手法の一つで、ごくわずかなヒントから、相手のことを見抜いていると思わせるスキル。

「なにそれ?占い師になるわけでなし、必要ないよ。」

と思う前に、ぜひ一読してみてください。

心を平らかにして読めば、リーダーとしていかにフォロワーを動かすかというヒント満載です。

もちろん、使い方を誤ってはいけないけど、人に影響力を与える立場にいる人ならば必読でしょう。

中山、キキダス・マーケティング

実務家にとって重要なことを追加したい。

●「あとでメモに起こす」の「あと」はどのくらい?
遅くとも、次のインタビューをするまでが理想。1日おけば充分。3日たつと、インタビューの熱気を忘れてしまう。

インタビューをメモに起こすことは、実は自分のインタビュースキルのレビューにもなる。この意味でも、インタビューしたらメモに起こして、「あそこでもっとこんな聞き方をすれば良かった」、「ツッコミが足りなかったな」などを考えてから次のインタビューに臨むのが吉。