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決算書の見方研修導入事例-キヤノン労働組合様

研修導入事例

キヤノン労働組合様~「決算書の見方」を学び、組合としてのテーマ「知見を広げる」事に適したコンテンツ ~

今回インタビューにお答え頂いた、キヤノン労働組合の髙木様

今回インタビューにお答え頂いた、キヤノン労働組合の髙木様

様々な価値観の方に、多様な視点からアプローチができ、社会人として「知見」が広がる

どのようないきさつで、今回の研修を開催するに至ったのか、また、対象受講者を教えてください。
【髙木様】まず、当組合の取り組みの中で、「知識・知見を広げたい」というものがありました。それは、今年から始まった3カ年計画の中の目的で「自社を知る。自社の製品の取り組みを知る」というのがあり、その中に、「知見を広げる取り組み」という項目が、計画に組み込まれた事がきっかけでした。要は、「社会・会社・企業を知る」事が目的ですね。
貴組合様の活動ビジョンなどはありますでしょうか?
【髙木様】活動ビジョンは、「組合員の幸せの実現」です。そしてそこに対して何をすべきか、という課題が常にあります。今回のセミナー開催はの解決策の一つになります。
「会計セミナー」を開催する事が、どうして「組合員の幸せの実現」につながるのでしょうか?
【髙木様】はい。私達の立ち位置は、組合員と非組合員(課長以上のマネージャー職)の間にいるイメージ。労使双方の発展の為、「よりよく」するにはどうしたらよいか?組合員・会社・社会それぞれの目線を大切にしながら、会社と協議したりする事も考えるんですね。
例えば、まずはワークライフバランスをとる、ということが一番です。
「働く」だったり、「プライベート」だったり、いろんな働き方があったり、いろんな価値観がある。例えば、「長く沢山働きたい方」もいれば、「アフター5を大切にされたい」という方もいる。色んな価値観のかたがたが「働き方」を通して幸せになれるような制度だったり、取り組みをしていく必要がある、そのような事を考え協議するのも労働組合としての重要な活動でもあります。

「決算書」を通して、自社に対しての「肯定的な思い」というのが生まれる事にも繋がる。

なるほど。でも、ワークライフバランスがメインだとおっしゃいましたが、今回研修として採用されたコンテンツは「会計・決算書」ですよね。一見関連性が低いのかな?と思いますが何故今回の内容を選択されたのでしょうか?
【髙木様】確かに一見関連性が低いように見えるかもしれませんよね。でも私たちが考えたのは、様々な切り口がある中で、「決算書」を見ておくことで、自分の会社に対しての「肯定的な思い」というのが生まれるのではないか?というのがひとつですね。

「決算書」という切り口から、自分が会社に与えている仕事の意味や道筋等がみれる事で、モチベーションにも繋がる。

その角度からの決算書の見方は凄いですね!確かに、決算書を読み解くと、その会社の健康状態が丸見えになりますからね。全体像が分かる、と考えると、ある意味信頼感に繋がる可能性もありますよね。
【髙木様】はい、そうなんです。周りを考えず、自身の仕事のみ考え、作業を続けているとします。自分が会社に与えている仕事の意味がわかりづらいと思いませんか?そうなると、自分の仕事に対するモチベーションや、自身が勤めている会社に対して肯定的に捉える事が難しいと思うのです。
例えば、実際に同じ仕事を何年も続けていたりだとかすると、「自分の仕事って、どのようにして会社に貢献しているのだろう?」とか、「ウチの会社や業界って、他社と比較して社会の中で伸びてきているのだろうか?」ですとか、自身の業務や会社が客観的にどうか疑問に思われている方もいつかと思います。そこを今回「決算書」という切り口から、何か道筋みたいなものがみれる、という事は理想ですよね。
【髙木様】「現在、自身が勤めている会社の経営状況は良い状態ですよ」というのがまさに数字となって客観的に、具体的に判ることで、一つの安心という幸せにつながる事にもなるかと思われます。
そして、決算書というものを学ぶことで、プライベートにでも生かせる事もあると思っています。
そのような双方の観点から鑑みて、開催に至りました。
募集対象者は業務に関係する人だけに絞ったのでしょうか?また、参加者の所属部署などの偏りは見られましたでしょうか?
【髙木様】今回初めての会計セミナー開催で、(管理職、グループ会社も含めた)全社に向けて出席を募りました。
そして参加者の偏りですが、年齢や部署30~40代の組合員に偏ることもあります。少し、決算書という切り口に少し興味を持ち始める世代だと思われます。実際、現時点で決算書を見ている年齢層が合致していた、という印象です。
実際受講された方の、その後の感想は伺っていますか?
【髙木様】もともと「決算書」というのがモヤモヤしていてわからない、というのはありました。
でもタイミング的に、ちょうど弊社の決算がでた時だったのもあるのですが、セミナー直後の受講者の方が「すぐにでも決算書をみたくなった」というお声があがっていました(笑) 少なからず、決算書の意味が伝わったのではないでしょうか。

研修を受講して面白く感じたのは、「意外な視点から会計を例えている」という意外性と親近感

そういえば、今回は髙木さんもご受講頂けたんですよね。今回の研修で、髙木さんが記憶に残っている内容など覚えているところがありましたら、是非お聞かせ頂きたいのですが。
【髙木様】率直に思ったのは、「意外な視点から会計を例えている」な、と。「決算書=会社の健康診断」として説明されているのは、本当に分かりやすく、会計を身近に感じました。
あと、今回そのカフェ2社の比較で、同業種でも何処に力を入れているのか、何をベースに利益をあげているのか、で、色んな見方やスタンスがある。そして同業種でも「売り物が違う」ということが理解できたことは、決算書を読み解く上で今後に繋がる良いきっかけになりました。

「決算書=会社の健康診断」。予想を遙かに超えるほど「数字」としてその会社の実態(健康状態)がハッキリと分かってしまう

それから、投資にかける部分が多いとか、ロケーションに掛ける部分が多いとか、正直、決算書から読み解けるものだと思っていませんでした。なんとなく漠然と、会社の戦略により、会社の状態が具体的な数字として出てくるのだろうな、と予想はしていました。が、今回の入門編のセミナーにおいてもこんなにハッキリと出るとは想像を超えていました。
今後、自社のみならず、他社をみるときにも気をつけてみる事で、その会社の戦略や目指しているものや「強み」が読み解ける、イメージできる、というところは、今後は自身の業務にも是非活用していきたいです。

決算書の見方が分かれば、競合他社の比較にも活用しない手はない

今回は2時間の入門編だったのですが、もっと深掘りされたいと思われた、ということでしょうか?
【髙木様】本音を言うとですね…、私達の会社の数字をみたときに、「じゃあ、どのくらいの状況で、他社はどうだ」というのをもっと時間をかけて聞くことができれば、具体的に自分の会社や業界全体を知ることができたかと思われます。競合との比較ですよね。
それは、アンケート回答、「競合との立ち位置」だったり「スタンス」等というところを知りたい、という形で現れていました。

堅いイメージのある「会計・決算書」というものを、知見を広げるテーマで打ち出した際、研修受講者に受け入れて貰えるかどうか、正直不安でした。

アンケート結果はいかがでしたか?
【髙木様】アンケート結果ですが、想像以上に、評価が高く出ました。これまでも組合活動としてセミナーはいくつも開催していますが、今回の様に「決算書」という切り口でみた時、どう評価されるのかは、正直「不安」ではあったんです。
要は、「決算書」という堅いイメージのものに対し、こちらから一方的に打ち出しをし、そして受講してもらった訳です。
受講者の求めていた内容と、こちらが打ち出した内容がマッチするかどうかは、正直やってみるまで不安はありました。
その不安が払拭されたのは、どの段階ですか?
【髙木様】当日あの場の受講者の「よし、しっかり学ぼう」という姿勢態度を見たとき、そして実際アンケート回答を読んだとき、「あー、やっぱり間違っていなかったんだな」と確信しました。

「決算書」を、「堅くなく」「分かりやすく」教えてくださる研修講師の方を探していました

当社を見つけたきっかけは?
【髙木様】決算書を「堅くなく、分かりやすく」教えてくださる講師の方を探していて、インターネットで検索した所、御社にたどり着きました。
そして、HP上に実際の声を確認したところ、これなら自分達が思い描いているような「分かりやすいセミナー」ができるのではないか、という事を期待させるコメントが多かったため、声を掛けさせて頂いたのがきっかけです。
セミナーの進行スタイルに関して、何かご感想はありますでしょうか?
【髙木様】話し方、進め方が一方向の講義では無く「対話を主にした形」で疑問を解消しながら進めていく、というスタイルをとられていた。なかなか難しく堅い内容だからこそ、(対話型という)御社のスタイルが本当にストレスなくすすめられ、記憶に残りやすいという印象でした。
東京会場では100名、リモートでの参加者は約80名という規模の人数でしたが、講師の方の進め方も、全受講者がストレスなく進められる
のは本当に凄いと感じました。

質問を解消しながら進めるのはとても効果的。やはり、発言する場が多ければ多いほど、受講者が持ち帰れる「学び」は多い。

疑問を解消しながらすすめるって、どうしてそこがいいんでしょうね?
【髙木様】都度疑問を解消しながら進めるというのは、かなり効果的だと思いました。
多くのセミナーは、受講者本人が考える時間があんまりない場合が多いとおもうのですが、今回のように、受講者が発言する場が多ければ多いほど、より多くの学びを持ち帰れると思っているんです。

研修に参加しているだけの方も、周りの方の声や回答を聞きながら思考を巡らせる事も出来るので、様々な角度から吸収できる、という意味ではとても有益

【髙木様】とはいえ、ただセミナーでているだけ、っていう人も出てきてしまうのも、正直セミナーではあると思うのですが、それが、より対話が多いことによって、その場にいる様々な方も「自分ならばどうなのか?」と、周りの方の声や回答を聞きながら思考を巡らせる事も出来る、そういった部分では、今回の対話型スタイルは、様々な角度から吸収できると私は感じています。
なるほど。ではその場が活性化する、という単純な意味だけではなく、今回は企業研修セミナーということでしたので、受講者全員同じ会社。同じ会社の方なら質問の角度や目線は、受講者全員の目線の疑問、ということでしょうか?
それもありますよね。何か問いかけがあって、考えている状況があるとする。(同じグループ会社なので)質問の目線やレベル感が同じなので、実は周りも自分のこととして一緒に考え易い。おのずと一人の意見が、色んな方の意見解消にも繋がっていると思います。
それもあってか、今回想定していたよりも、質問が多く積極的に質問されていましたね。

決算書に慣れていない、予備知識がない方でも、最後まで講義についていける。それは小さな質問を解消しながらすすめるから。

そうなんですね。でも100名以上の中で手を挙げて質問をするのも緊張しますよね。もしかして前列の方だけが質問されていたのでしょうか?
【髙木様】実は、前席付近の人だけが質問されていたわけでは無いんですよ。ということは前列だけが、講義について行っている、という訳ではない。それは100名全体を飽きさせずに進行させ、しかも参加者全員が理解していた証拠ですよね。
率直に凄いな、とおもいました。
何よりも、有り難かったのは「小さな質問でも気軽に聞けて、次に進める」という事。特に決算書に慣れていらっしゃらない方にとっては予備知識が無い為、都度、小さな質問を解消しながら進めて行けたのは大きかったと思います。
今日は貴重なご意見を頂きまして、ありがとうございました。
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